「ないこと」よりも「あること」を願おう
私が新卒の会社でうつになっていた時は、
あることよりも、ないことを、
毎日、毎分、毎秒、願っていました。
今日は予算が達成できるといいな。
なんか良いことあるといいな。
ではないんです。
今日は上司に怒られないといいな。
機嫌が悪くないといいな。
お願いだから、何も起きないで。
普通で、平均で、中間であればもういい。
それを下回らなければ、もう十分。
普通よりも良い日なんて求めない。
毎日が辛くてたまらなかったから、
辛くなければ何でもよかったんですね。
何も起きなければいい。
良いことなんてなくてもいいから、
悪いことは起きないで。
常に神経は張り詰め、
上司の声がちょっと聞こえるだけでも、
胸が張り裂けそう。
頭を両手で鷲掴みにされ、地面に叩きつけられるような、
三半規管がおかしくなりそうな感覚。
最低な日々だったから、せめて普通でいたかった。
でもその考え方は、案外間違いじゃなかったのかもしれません。
普通の人間に戻りたかったから、
必死になってあの会社から逃げられた。
地の底から地上に戻ってきて、
そこから少しずつ、上に行ったり下に行ったりしながら、
今は地上よりも、ちょっとだけ上の方に立っていられている気がします。
もっとこうしたいな。
こんなふうにありたい。
「ないこと」よりも「あること」を願えるようになっていた事に、
最近気が付きました。
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