理数系のイラストレーターによるものづくり
こちらは某女神チェーン店のようなシーズンドリンクの宣伝を描いてほしい、とお願いされ描いたものです。
おいしいのに頼んでくれる人が少ない…
プラムシロップのジュースの味のイメージが伝えられない、とのことでした。
私も飲んだとき、思っていたよりだいぶ印象が違いました。
これはおいしい。口と鼻いっぱいに香る果実のおいしさ。
甘さと爽やかさ。彼女が提供している焼菓子との相性抜群。
是非飲んでほしい、おいしいよ、爽やかだよ、といったことを伝えたくてとりあえず飲みたくなる看板をつくりました。
(私も言葉で説明しようとすると下手です…)
この看板を見た方から頂いた依頼。
今回はその内容、過程に考えたこと、配慮したことがメインの話となります。
まず、とても調査します。
一通り調査します。
まずは、何故作ってほしいのか、つくってどうしたいのか、今どういう状況なのか…そういったことをカウンセリングします。
その後、SNSの発信を一通り調べたり、可能であれば講座などに参加し、現状を把握します。
何のために、誰のために、誰に伝えるために、見た人がどんなことをしてくれたらゴールなのか、どんな共感を呼びたいのか…を明確にして情報を整理したものをラフ(提案図)で提出します。
その上でもう一度カウンセリングを行います。
わたしが把握している情報があっているのか、ニュアンスは間違っていないか、再度同じことを確認しつつ、ラフを参考に伝えたい情報の整理を行います。
その際、料理は写真を使えばいいのではないかという提案もしました。
(イラストレーターなのに)
料理という写真映えするものであれば、変にイラストにして情報量を減らしたりせず、既にある魅力を最大限伝えられると思ったからです。
しかし調べてみた結果、使用するのに十分な画素数のある写真がないことが分かりました。納品日まで迫っていたので写真素材を集めることができません。
なので、料理は画素数の大き目な素材をくりぬき、上から加筆する方法ですることにしました。
色味や情報量があったほうがおいしそうに見えますから。
こんなかんじ。
フレンチやイタリアンなども経験したことがある料理人さんと聞いたので、あえて薬膳らしくない西洋風の模様を入れ、カジュアルかつ楽しそうにしました。
健康を意識するのが女性が多い、とのことでしたが男性も気になったら参加してもらいたいのでかわいすぎないよう心がけました。
紙面の上はメインとなるシェフの顔、おいしそうにしている奥さん、薬膳となる野菜や薬味たちをちりばめ、カジュアルな薬膳料理感を持たせます。
風水薬膳®という特殊な内容のため、一般の方にどんな活動をしているのか、どんな料理なのかを伝えるためにはどうしても文章を抜くことができません。
誤解をさせないよう、同時に確実に伝えられるよう何度も編集・確認をしました。
全体の統一感を持たせるためにレンコン形のレースや白の小さなイラストを配置しました。かわいいと好評を頂けました。
一番下は次のアクションを促す場所です。
まずはフォローしてほしい、という事でしたのでこのような内容に。
特殊な経歴であること、現在もコックをしながら探求しているなどの特徴を明記し、フォローすることによってどんないいことがあるのか、次のアクションは何があるのかを明記してリンクをつけました。
完成形がこちらです。
A4サイズをラミネート加工したものを納品しました。
間借りカフェでの看板兼チラシになるモノがほしいという事でしたので、このサイズでこういった内容を取らせてもらいました。
コックらしさを感じてもらいたくて白抜きするなど、
それぞれのイラストの色味もだいぶ検討し、収まるところに収まった、といった感じです。
イラストやパーツの優先順位をつけ、どこに注目してもらうのかも気にかけました。
結果、シンプルな構図ですがいろんな要素を入れることができたように思います。
クライアントさんからもだいぶ満足していただけて、使い勝手もいいようで愛用していただいています。
私は調査や論理立てて構築していくのが得意です。(おはなしは下手ですが…)
これからもこんなふうに、その人の名刺となる看板作りをしたいと思います。
どんな人と出会って、どんな内容に触れられて、その人の願いをどんな方法で叶えるのか。楽しみです。
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今回の記事よかったよー、や今後に期待等思っていただけましたらスキ、やコメントなど頂けると大変嬉しいです。
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【告知ゾーン】
朝虹小夜
デザイナー知識使ってイラストレーターやってます。
建築学科出身。理数系の頭してます。
調査、分析しものを見直して最大限の価値にするのが得意。
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