少年院 №18 アンバランス
俺は自分に起きている状況が把握できていなかった。結局平との勝負は決着がつかなかった。俺はただ、負けなかった事にホッとしていた。
「先生、マジで見逃して!!」「今回だけは、勘弁してよっ。」「お願いっ。!!」
平は、流石に驚いたのか必死で教官にすがり付いていたが、願いは通じなかった。
「いいからっぁ!!荷物まとめてこんか~いっっっっっ!!」
教官は怒鳴り散らした。俺もてっきり腕立て伏せか、腹筋・スクワットの筋トレで許されるものだと軽く思っていた。余り理解できていない俺を部屋長の増田が呼んだ。
「相沢くん。こっち追いで!!」
俺は部屋に案内されると荷物をまとめるように言われた。独房に移動させられる事を増田に説明された。
「あ~やっちゃったね!」「かわいそうだなぁ~」「平だけ行けばいいのに。」「とにかく辛いけど頑張ってね!!」
ろくでもないおっさんですが障害のある息子のために使わせていただきます。