「運命の人」ではなく「目の前の人」を見ようということ
※この記事は漫画「明日、私は誰かのカノジョ」の「What a Wonderful World」編のネタバレを含みますのでご注意ください。
「運命の人」
音楽の歌詞だったり、星占いに載っていたり、巷でよく見かける
「運命の人」
というワード。
「探すと見つからない」という説もあり、もはや現代のUMA(未確認生物)かと思ってしまいます(不適切な例え)。
最近読んだ漫画で、「運命の人」という言葉の危険性を考えさせられました。
読んだ漫画は「明日、私は誰かのカノジョ」の「What a Wonderful World」編です。
主人公の女性が占いへ通い、スピリチュアルなアドバイスを受ける描写があります。
そこで「あなたに運命の男性が近づいている」というようなアドバイスをもらっており、主人公は心待ちにしています。
人生や自分を救ってくれる存在を。
ただ、主人公が運命の男性だと信じて疑わなかったのはとんでもないクズ男(おっと失礼)でした。
年上女性と「気楽な関係でいられる」と関係をもち、地元の女性と結婚予定って…
世の中にはどうしようもない人間がいるものです。
それ、本当に運命の人?
ただ、主人公にも落ち度はあります。
それは、目の前にいる人間がどういう人なのかをしっかり見ず、ただ最近占いで「運命の人が〜」と言われただけで、たまたま近くに現れた男性を盲目的に信じ込んでしまったこと。
占いは面白いし、落ち込んだときに心を立て直すきっかけになるという方も少なくなないでしょう。
ただし、全てを鵜呑みにして自分の頭で考えることをやめてはいけません。
笑いたければ笑え、悲しければ泣け
さらに気になったのが、主人公が占い師に常に「笑え」と言われていたことです。
笑顔は大事です。
ただし、それはきちんと自分の心を落ち着いた空間でそこそこ整理できてからのお話です。
ペットボトルやポテチの袋だらけのお部屋をゴミ捨てせずに、フランフランの可愛い家具で飾りたてても素敵な部屋にならないでしょう?
ゴミ捨て=ムカつく、悔しい、悲しいという気持ちをちゃんと認めて、ポイ捨て(誰かに八つ当たり)せずにしっかり泣く、怒る。
笑顔はそれから作ればいいのです。
常にポジティブでいましょうなんて人間だから無理です。
主人公がしんどくなってしまったのは、無理に笑顔を作れと強要されていたからでしょう。
運命の人っていうのは、恋人や結婚相手を指すとは限らない
運命の男性だと思っていた彼の仕打ちや、それまでわからなかった周りの人の優しさに気がついた主人公は「なりたい自分ノート」を破り捨て、最終的に占いとは縁を切ります。
そして、昼間の仕事で働き、趣味も楽しみ、周りの人とも楽しく交流を続けるようになります。
でも、私の目には、主人公は破り捨てた「なりたい自分ノート」へ書いた「なりたい自分」に最終的にちゃんとなっているように見えました。
主人公を弄んだその男性と一緒に恋人や夫婦という関係では幸せになれなかったし、縁も切っているけれど、その男性は主人公が「なりたい自分」へなるきっかけになった、ある意味「運命の人」なんじゃないかと思います。
まとめると、
・占いはほどほどに!
・占いでいい事言われたタイミングで好きになれそうな人が現れても「でもほかにいるかも…」と考えて冷静になることが大事!
・ありがちな事だけど、今ある幸せに気付きましょう!
ということですね。
これを踏まえて、私も今から今日もお風呂上がりのお茶のおいしさを噛み締める幸せを感じようと思います。
今日はカモミールティーです。