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あなたを想う、恋の色

木々の葉っぱたちが、徐々に色づいている。
少し前まで、上を見上げたら鮮やかな緑だった世界は、いつの間にか暖かな色に変わっていた。

11月はいつも、幸せの風が吹かない。
毎年、切ない想いを抱えながら、季節が巡っていくのを感じていた。

もう何年、あなたの声を聞いてないだろう。
もう何年、あなたの顔を見ていないだろう。

春、桜の花びらが風に吹かれて舞い落ちるのは、美しいと思うのに。

秋、色づいた銀杏の葉が風に吹かれて舞い落ちるのは、切ないと思う。

あなたを想う私は、この色づいた葉っぱがすべて舞い落ちたら、長い眠りにつく。

あなたを想う私のまま、暖かな恋の色を抱きしめて。

11月はいつも、幸せの風が吹かない。
だけど、11月はいつも、あなたを想う私がいる。

色づく葉っぱは、私だけの恋の色。
何年経っても、あなたを想う、私のシルシ。


2020.11.13

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いつか自分の書いたものを、本にするのが夢です。その夢を叶えるために、サポートを循環したり、大切な人に会いに行く交通費にさせていただきます。