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kintoneプロダクトライターとして、2020年をふりかえる

まさか会社全体的に在宅中心になって業務が回っていくとは、今年の始めに微塵も予想もしなかった・・・。そういう意味では激動だったかもしれない。とはいえ、kintoneやGaroonという自社製品を駆使しながら、そしてZoomでコミュニケーションを取りながら、粛々と業務を進められた1年でもあった。
今年仕事で印象的だったことについて、テーマごとにふりかえってみる。

ライターがチームになって嬉しかった

kintoneのライターが今年4人体制になった。2017年と2018年は1人チームで、2019年後半の半年くらいは2人〜3人体制ではあったが、ヘルプの執筆の一部を手分けしてやっていただけだった(ヘルプが1番ボリューミーなのでそれだけでもだいぶ違うのだけど)。なので2019年はまだ「ライターチーム」とは言えなかったと思う。今年1月に1人入社して、2月に体験入部(サイボウズでは、最長3ヶ月間お試しで好きな部署の業務体験ができる)でもう1名増えたあたりで、「kintone writer」というメンション用グループを作った。何気に、このグループ作成が大きかったと思う。今ではだいぶ「kintone ライター」とか「ライターチーム」と呼んでもらうことが増えた。

今年はほぼ全ての業務をライター4人で分担した。分担できるように業務フローをまとめ、また単なるフロー伝達だけではなくPMやkintone開発(アジャイルな開発)の考え方を私からメンバーに伝えるようにした。私がkintoneをやり始めてからの約3年、PMからたっっくさん大事なことを教えてもらったし、また自分が開発チームにJoinした頃、開発プロセスがよくわからず立ち回り方に苦労したので、チームメンバーにはその辺もぜひ伝えたいなと思っており、実践したのだった。
単なる業務分担だけではなく、ヘルプや文言などについて、各メンバーが主体的に考えられるようになったことは大きい。「こうしたらもっとよくなるんじゃないか」ということをふりかえりやトリアージでたくさん話し合った。それでこそ「ライターチーム」と名乗る意味がある。

去年募集要項をすごくこだわって考えて、「一緒に働きたいと思う人かどうか」という点を非常に重視して採用業務に注力したので、同じ方向を見て進んでいける人たちと今年チームになれた喜びは大きかった。
あと単純に「1人で寂しい」と思うことがなくなって嬉しい。

コミュニケーション問題

開発チーム内のコミュニケーションで困ることはないのだが、それ以外の部署とコミュニケーションがうまくいかない問題があった。センシティブな問題だったので分報や日報にもつらさを出せず、一時はかなり追い込まれてメンタルもやばめで、相当つらかった。家族に話を聞いてもらって発散していたけど、仕事のつらさは仕事でしか解消できないんだよね。。途中からチームメンバーに少しつらさを吐き出し、少しずつ落ち着いてきた。また、やることは常にたくさんあったのでその1つ1つに集中した。つらさの大部分は時間が解決してくれたかな。「やり過ごす」ことって大事。
ついこの前あったサイボウズオブザイヤー(ありがとうを伝え合う社内イベント)でPGさんがくれたコメントの中に、このコミュニケーション問題に少し触れ、気遣ってくれたものがあった。この1年ほとんどお話していないのに、そんな風に気にかけてくれていたことにじんわりして、涙がぽろぽろ出た。嬉しかった。

今年もヘルプをよく書いた:計算式フィールドのページ

今年もヘルプをよく書いたが、1から書くよりは改善したことが割合的には多かった。2020年2月のROUND関数では、四捨五入、切り捨て、切り上げするときの設定の使い分けというページが印象深い。「ROUND関数が追加されたら、高度な設定の丸めや桁数はどんな時に使うものなんだろう」ということが調べても調べてもわからず、まだオフィスに皆出社していた時だったので、PM席までふらっと質問に行った。関数電卓を例にROUND関数の考え方を教えてくれて、それと対比するように、高度な設定の丸めや桁数のことを一緒に調べながら考えてくれた。よい学びになったし楽しかった。

2019年にリライトした各フィールドの説明ページは、当時おおむねレビューで関わった。今年、各フィールドの設定画面からヘルプへのリンクがついたが、その開発中にPMが改めて各フィールドのヘルプを見て、構成や文章の繋がりにいろいろ改善の余地ありと感じたらしい。「書き直してほしい」と言われ、ほぼ全てのフィールドページを今度は自分が執筆担当となり再リライトした。フィールドはこんな使い方ができるよ、という紹介をする自由度の高いページで、自由度が高い分正解がなく難しい。また全フィールド分のページがあるので物量が半端ない。PMレビューもしてもらい、なかなか大変なタスクだったが、終わってみると「やれてよかったな」と思える。無事設定画面からヘルプへのリンクがついて、とても嬉しい。

今年は1月にIF、2月にROUND、12月にCONTAINSのリリースと、関数イヤーだった。1月のIF関数でヘルプ改善に取り組んだことをきっかけに、その後も関数系ヘルプの対応を担当して、新規ページ追加と、周辺ページの改善に取り組んだ。今年最初のIFと、最後のCONTAINSでは、PMレビューでのフィードバック内容にけっこう変化があったな、と思っている。計算式を理解してもらうためにどう書いていくか、どういう人に向けてどう書くかの根本は、今年でだいぶわかるようになった。来年に活かしたい!

文言担当の醍醐味

今年も文言検討のタスクが大好きだった。2年前から開発の構想にあった、アプリ設定の各画面に説明文をつけるタスク、今年リリースできて、そこに文言担当として関わることができてとっても嬉しい!
時間がかかったのはこの辺の文言たち。その分思い入れもある。

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文言は実装と大きく関わる部分なので、文言の提出遅れは実装の遅れにもつながる。今年も文言プロセスについて開発チーム内でたびたびふりかえりの議題としてあがり、こまめに「よりよい文言の進め方」についてチームで話し合う時間があった。来年も継続的にそういう機会はあるだろう。よい言葉を作っていくこと、そのプロセスの追求にゴールはない。精進したい。

また、表に出ることはないが、文言管理アプリの改善バックログが印象に残っている。PM的な動きをしながらPGさんとやり取りしたのが楽しかったなー!使い勝手よく改善してくれて、PGさんありがとう。

1on1やざつだんが楽しかった

業務で必要なやり取り以外にも、ちょっとした時間でよく「ざつだん」をした1年だった。リアルオフィスでみんなと会うことがなくなり、時間を作ってざつだんをしないと話す機会がない、発散する機会がないことも大きかった。たとえ月1回でもざつだんをすると、日常業務で知らなかった部分やちょっとした本音を知ることができ、コミュニケーションが円滑になる気がしている。今年後半はカスタマーサクセスのメンバーとも月1回ざつだんを始めて、大きな刺激になった。

今年もPMと月1で1on1をして、毎月学びが大きかった。私の中ではざつだんと1on1は明確に意識を分けているところがあって、じゃあ何が違うのかというと、「型」があるということかもしれない。3ヶ月ごとに目標を設定し、毎月それに対してふりかえるのが1on1。コミュニケーションが一番の目的ではなく、自分の活動をふりかえり、よりよい成果物を出せるようになりたい、そのためのヒントを得たい、という気持ちが強くある。
「型」のある中で、ちょこちょことざつだんもするんだけど。
相手は非常に忙しい人なので、そういう人の時間を1時間近く使うことの意味を考えながら毎月お話していた。

毎月PMがいろんなたとえ話をしてくれるのが楽しいのだけど、統計学の「選択バイアスの罠」の話が特に好きだった。ヘルプアンケートやユーザーの声の受け止め方についてのたとえ話だった。

アップデート情報を開発チーム内で完結するようにした

今のkintoneは開発サイクルが早いし、仕様も複雑だったりするので、作ったものをアピールする「アップデート情報」も、開発チーム内で担当した方がやりやすい。今年はアップデート情報の資料やWebページのデザインをkintoneデザインのメンバーが完全に対応してくれるようになり、仕様で不安な点はPGやQAにも確認するようになり、文字通り開発チームで作り上げたアップデート情報と言えるようになった。
リリースプロセスに関わるのが好きなので、アップデート情報の初稿から公開、その後の修正まで関われるのは楽しい。レビューはめっちゃ厳しいのだけど!それも含めて楽しんでいる。
この1年で記事作成の感覚はだいぶつかめるようになったが、来年もいろいろやり方を試しながらよい原稿を作っていきたい。

ユーザーさんのコミュニティにたくさん参加してみた

活用の記事を書きたいと思っても、自分の中にほとんど引き出しがないことにある時気づいた。サポートや営業さんなど、お客様に接する人たちから情報を聞くこともできるが、自分でも知りたいなと思い、まずは今年からTwitterで積極的にヘルプなど自分の仕事を発信するようにしてみた。
よく言われることだが、Twitterにいるkintoneユーザーさんはkintoneが好きで温かい人が多く、いろんな方とTwitterなどで交流できてとても嬉しかった!
私がユーザーさんと交流するようになったきっかけとして、キンスキ松井くんの存在も非常に大きい。松井くんがいるから私も入りやすかった。

kintone Caféでヘルプの話をさせてもらったのはとても楽しい経験だった。発表内容の相談や資料のレビューを社内でしてもらったのだが、開発チームの人間がkintone Caféで話すということについて最初少し構えてしまっていた。そんな時1on1で「そんな風に考えることはない。大石さんにしか話せないことだから。大石さんにしか話せないことを話せばいい」と言ってもらえて勇気をもらえたし、すごく気が楽になった。感謝。
また機会があれば発表したい!

楽しみながらユーザーさんのコミュニティに参加していることがkintone hive onlineの記事にもつながり、さらに嬉しかった。
オンラインでのコミュニティ参加ばかりなので、来年はぜひリアルで飲みながらkintone話をしてみたいなあ。
ユーザーさんの声に触れていると、ヘルプがんばらないと!って思えてくるのもよい。

今年もkintoneにがっつり関われてよかった。来年は「わかりやすい文章」を書くことをより意識し、ますますkintoneをよくしていきたい。

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