中学受験・マイペースで合格できた話
息子が小学3年生になった頃から、漠然と進学先について考えるようになった。
というのも、私自身が中学から一貫校に通ったせいか、中学受験に対しては経験を通してある程度わかるものの、いわゆる公立中学を通しての高校受験というものを体験していないからよけい不安になっていたのだと思う。
周囲の話を聞くと、公立中学では五科目+体育と音楽が平均してできないと、不得意な科目に足を引っ張られるらしい。(地域性もあるかもしれないけど。)
運悪く息子は私に似て、運動神経が鈍かった。自分の小学生時代を思い返すと、私はまだ女の子だから少々どんくさくても許される雰囲気ではあったけれど、体育の苦手な男子に対して、クラスメートの反応はなかなか厳しいものがあった。
そのため体育が苦手な子向けの体操教室とスイミングに通わせたおかげで一通り基本的なことはできるようにはなったけれど、『鈍足』からは逃れられない運命を息子は背負っていた。
もう一つの懸念は、気難しい人が担任になってしまうと、先生独自の視点から容赦加減無く成績を下げられることだった。
息子は比較的おとなしい性格だったので、やんちゃをして先生を困らせたりすることはなかったのだが、ノートの字が汚い(読める範囲)から国語の成績にCをつけましたと個人面談で言われたり、テストの答えが合っていたのに×がついていたため、休み時間に先生に言いに行ったら、これまた通知表でその科目(息子にとっては得意科目)が悲惨な評価になっていたりとか。
まあ、そんな先生ばかりではないとは思うものの、内申点やテストの成績でビクビクしながら3年間を過ごすより、私立でのんびりとした学生生活を送るのもいいかもしれないなとも思うようになった。
それとなく息子に、中学受験をしてみたいかどうか聞いてみた。息子としては、今いるお友達と会えなくなるのが寂しいと言った。
たしかにそういった不安は理解できるので、自分の経験から、
「中学は部活もあるから、平日は学校のお友達と過ごすことになるけれど、土日や夏休みなどには地元の友達と遊べるから、お友達が倍になると考えてみたらどうかな?」
と提案してみたら、素直に
「そうだね、『じゅけん』してみる。」
と頷いた。
さて、そうなると塾選びをどうしようか、となってくる。
がっつり受験に向けた塾だと、月曜日から金曜日までずっと授業が行われるところも少なくない。
一方的に先生の説明を聞くだけの授業だとしたら、頭に入っているかどうかわからないし、どのみち家庭での学習は避けられないだろう。そうなると、塾に行かせてさらに自宅学習が必要になるなら、家で勉強した方が時間の節約(ついでにお金の節約)になるな、と思った。
また、受験をさせると決めた時は3年の終わり頃。正直言って、難関校に入れようと思ったら、迷わずプロにお願いした方がいいと思う。
けれど我が家の場合は、中堅校でのんびりと大学まで行けたらいいな、くらいの考えで入れるため、ある程度の自由もあった方がいいと思った。急に勉強漬けの日々を送ることになり、友達とも遊べず、習い事にも通わず・・・というのは大事な時に息切れしそうな気がしたのも事実。まあ、本人が受験を止めたいと思ったら、止めてもいいとも思っていた。
ちょっと大変だけど、自分で教えてみるか。自分も受験経験者なので、大まかな流れやポイントはある程度はわかっている。塾への往復の時間を考えたら、家でその分やれることがある。とりあえず我流で勉強を進めてみて、いけそうだと思ったらそのまま進めばいい。
そこで毎週末にテキストに沿ったテストが行われるタイプの塾に通わせることにした。これなら全体の中での立ち位置も把握できる。塾主催の夏期講習などには参加させようと決めた。
結論から言うと、息子が希望している中学には無事、合格できた。参考までに言うと、いわゆる中堅校(偏差値60前後)だ。
当時私は同じ学区の人には中学受験を考えていることは話していなかった。万が一落っこちて地元の中学に進学した時に、嫌なことを言う人が必ずいるだろうと思ったからだ。
どこで受験に関する情報を得ていたかと言うと、たまたま子供の習い事を通じて知り合ったお母さん達が、全員中学受験に肯定的な人達だった。しかもそれぞれ違う学区で、既に上のお子さんの受験を終えた人もいたり、同学年の子がいても性別や志望校が違ったりと、とにかくお互いを意識する必要のない関係の中で情報交換や相談ができていたので、あまりよそで受験の話をする必要がなかったのだ。
以降はどのように勉強をさせていたか、またママ友さん達から得た情報、自分の反省点などを書こうと思います。
あくまで地方都市、それも我流の勉強法なので、お子さんが受ける予定の中学校の入試スタイルが違う場合もあるでしょうし、必ず合格できるという保証はありません。
それでも何かヒントになれば嬉しいです。
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