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エピソード6 「🌱忘れられない後悔」



こんにちは れももんです。
今日は学生の時に受け持たせていただいた患者さんについて書いていこうと思います。細かい記憶は忘れてしまったのですが、ずっと胸の奥にひっかかっている記憶です。

私が専門学生3年の頃に、終末期看護実習で受け持った患者さんがいました。

年齢は70代で肝硬変、肝癌の末期でした。
全身黄疸があり、倦怠感(だるさ)と全身の掻痒感(かゆみ)、胃が圧迫されるような苦痛な症状がありました。

受け持って数日は普通に会話ができ、患者さんの訴えに耳を傾けながら、昔のお話など聞くことができました。
会話中によく、胸の真ん中を手でトントンと叩く様子が見られました。聞くと、胃が圧迫されてうまくげっぷが出せなくて辛い、だから少しでも出やすいようにトントンと叩いていました。

日が経つにつれて症状が悪化していきました。

倦怠感も強く、右に寝てみたり、左に寝てみたり、お腹が腹水でぽんぽんに腫れているため、上向にはなれず、ずっと動いては姿勢を変えてと、身の置き所のない状態でした。

患者さんは「辛い、辛い、えらい」と繰り返しています。

私は「お辛いですね」と声を掛けることしかできず、ひたすら背中をさすり続けました。

当時の私が、看護学生としてどんな看護ができるのだろうと考えても、考えても、ただ患者さんの訴えを聞くだけ、何かしてほしいことがあったら言ってくださいということ、背中をさすることしかできませんでした。

指導者さんから「患者さんがいる部屋が一人部屋で、看護師は他の患者さんも受け持っているから頻繁に訪室ができないぶん、学生さんがいることで、きっと安心に思ってくれていると思うよ、患者さんに寄り添ってあげることが安心感にも繋がるよ」と教えていただきました。

金曜日の終わりに挨拶をしたのが、その患者さんとの最後でした。私は患者さんに何をしてあげられたのだろう、、、結局何もしてあげられなかったと後悔したのを覚えています。

看護師になって思うのは、看護師になると一人の患者さんとお話する時間や関われる時間が少ないと感じることが多いです。

一人一人の患者さんと時間をかけて向き合えるのは、看護学生の強みであり、ただそばにいる、ただ言葉に耳を傾けるだけでも、それは看護であり、その時間を大切にしてほしいと思います。
患者さんは安心して、一人じゃないと感じることができるからです。

だからこそ、実習指導者として私は、看護学生が患者さんとの関わりを通して看護の大切さと必要性、看護を通して楽しさを感じてほしいと思っています。

今、実習を頑張っている看護学生さんは毎日、とても頑張っていると思います。

その日の実習が終われば、家では大量の記録を書き、明日どんな看護をしようかと頭を抱えていたあの頃が懐かしいです。

私は学生さんの頑張って書いてきた記録は、全て見るようにしています。
少しでもやる気アップに繋がり、看護に繋げられるように🌱

私の目指す看護師や実習指導者になれるように、これからも日々成長できるように頑張りたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました🌱 

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