死について触れ生について考える

初めて記事を書いてみる。


END展 死から問うあなたの人生の物語
に行ってきたら、色々と考え、思うことがあり、忘れないうちに書き留めておきたかった。


END展は、死に関する問いと名作マンガの1シーンがセットで展示されている、静かでざわざわとした空間だった。

どこで死ぬか?どのように死ぬか?誰と死ぬか?死んだ後の弔いは?死後の世界はあるのか?あると信じるか?

死をテーマにさまざまな展示があったが、見終わって帰り道に私がぽつぽつと考えているのは、生きることについてなのだからなんだか不思議な感覚だ。


特に印象的だったのは"どんな状態であれば、好きな遺体を「食べること」ができますか?"という展示だった。遺体を食べる?!と思ったけど、遺体が土となった場所から育った野菜とか、言われてみればああなるほど、と思う「遺体を取り込む」方法に妙に感心した。好きな人の1部を食べるって、直接出なくてもできるのか、なんて。

あと、最後にあった"死ぬ前にやりたいことはありますか?それはどんなことですか?"と書かれた壁に自分の思いを書くスペース。
壁を見ると各々のやりたいことがたくさん貼られていた。見た限りだけど本を出したいという人が意外に多かった印象。なるほど、本は自分が死んだ後も残るものね。


私も書いて貼ってきた。
書くときに、あれこれ考えながら、こんなことじゃあなぁ…とか、これも確かにしたいけどうーん…とか思いながら一つに絞った。

考えていた時のことをいま思い返していて、あ、思っていたより私、やりたいことあるんだな。
普段だと特にやりたいこととかないし、なんて思ったりしてるけど死ぬ前にとなると案外出てくるものだな。
やりたいことがまだまだあるから、生きるしかないな。



生きる といえば、「食べることは生きること」という言葉を思い出す。私が初めてこの言葉を聞いたのは、前職で関わった女性からだ。

大病をして入院してから、好物が食べられなくなったという話を聞いているなかで話していた。
好きなものが食べられないなら、死んだほうがましだと、その女性は言っていた。

たしかに美味しいもの食べてる時って、生きてる!生きてたよかった!って思うものなぁ。


死について触れ、死について考えていたのに、気づいたら生について考えている。
それはきっと、こうやって考えたり思ったりしているだいうこと自体が、生きるということだからなのかもしれない。

明日も、生きる。






















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