優しい場所、ケアンズ。

ケアンズでスカイダイビングをした夜の出来事。

宿に帰ってきて、「おかえり、スカイダイビングはどうだった?」とスタッフの男の子、シェイが声をかけてくれる。「めっちゃ楽しかったよ!またやりたいな!」って言いながらUSBのデータ(飛んでる写真)を並べ、風圧で変な顔になった写真をみて2人してゲラゲラ笑う。

次の日には別の街に発つので、荷物をまとめようと部屋に向かっているとキッチンからイタリア人の同い年の男の子ルカが「ごはん作ってるけど、一緒に食べない〜?」と気さくに誘ってくれる。目玉焼きと種類豊富なサラダ。デザート(ビスケット、ジャム、ココナッツ、ブルーベリー)。パインジュース。

ここにいる人たちは本当に優しい。心が豊かである。人に与えることが当たり前にできて、自分自身や周りの楽しませ方を知っている。そう感じながら、ルカとお互いの国や自分のこと、旅のことをたくさん話した。

そうしているうちに他のスタッフやいろんな国から来ている宿泊者がどんどん集まってきて、私たちの隣でギターを弾き歌いを始め、気づいたらみんなで円になって熱唱。

初めての体験だった。国籍も性別も年齢も言語も違う他人同士が、こんなにもナチュラルに人を受け容れ、空気が一つになる瞬間。出会ってすぐのメンバーがなんの恐怖も不信感もなく、ただただ目の前の人といることを楽しんでいる。ある程度楽しんで「眠いから寝るね」と自分のペースで輪から抜けたり、気づいたらさっきまでいなかった人がビールを持って目の前で熱唱してたり。スタッフもお客さんも関係ない。シンプルに「友達」。

自分自身、日本の観光地のゲストハウス&カフェで仕事をしていたから余計に、今この瞬間に驚きを覚える。

日本では「接客」という意識が頭の片隅に必ずあって「お客さんに失礼がないように」とか、「みんな楽しめているかなあ?」とか気にしてしまうが、今日は何も身にまとうことなく、一人の人間として彼らと接する身軽さが本当に心地よい。

今まで肩に力を入れすぎていたのかもしれないね。

どおりで整体に通いまくっても肩コリ治らないわけだ。笑

とにかくこの瞬間、彼らと過ごしてて、めっちゃしあわせ。

そんな感情を噛み締めていた夜でした。