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新語世代に通じてないおじさんの話。

居住地、生活環境、生活スタイルなどの関係で、昨年は年間50回以上飛行機に乗ったのですが、そのたびに手荷物検査を受けるワケです。
これが、どんなに安くなっても新幹線に勝てない理由だったりするらしいのですが。
時間もかかるし、手間もかかるし、ごちゃごちゃ言われるし。

空港により特徴というかシステムの違いがあって、私の経験で、

・成田空港 → 少しでも尖ったものは没収。
100均のソーイングセットに入っているちっちゃーいハサミが没収された。ちなみに、糸もまともに切れないハサミである。何のために付いてるのかわからないレベルのものなので没収されても痛くはないが、腑には落ちない。

・羽田空港 → とにかくゲーム機を現品確認される。
そのたびに毎回「パソコンお持ちじゃないですか?」と聞かれる。機嫌と体調が悪いと「持ってないです。」とだけ答えて、下っ端の検査官がエックス線を確認している上司と私の板挟みでオロオロする。性格が悪いことは自覚している。

・関西国際空港 → くるぶしが隠れる高さの靴は全部脱がされる。
冬のブーツとかレインブーツとかだけでなく、ブーティーやハイカットのバッシュなども脱がされる。夕方の便で足がぱっつんぱっつんに浮腫んでるときに脱がされると、検査ゲートの前で必死で履き直すハメになり、「デブが必死でギリギリサイズしかないのにブーツなんか履くからだよ」という視線をバッシャバシャ浴びながら5分10分かけて足をねじ込みファスナーを引っ張り上げることになる。被害妄想なのは自覚している。

・新千歳空港 → やたら刃物に敏感。
持ち込みOKを売りにしてる文具のハサミも、かなりの確率で刃渡りサイズを確認される。6cm以下なら持ち込めるのだが、3cmのハサミを毎回測られる。その割に、過去2度ほど、私のペンケースに入っている普通のハサミとカッターナイフがスルーされた唯一の空港でもある。

・伊丹空港 → 急激なインバウンドのせいか、可哀想なぐらい忙しそう。
がんばってください。

・神戸空港
やっとこちらが本日の本題、問題の空港になります。
 混雑に慣れていないのか、ちょっと込むとテンパる上に係員同士のコミュニケーションがあまりとれていない感じがする・・・。
半年ほど前のこと。キャリーバッグをX線に通したところ、画面をチェックしているおじさん(推定アラフィフ)が何か指示を出した。
指示された係員の男性(推定23歳)に「バッテリーか、バッテリーが入ってるモノお持ちじゃないですか?」と、聞かれまして。これに近いポーズで。

運よく機嫌も悪くなかったので、「いや、キャリーバッグには入ってないです。リュックのほうには入ってますけど。」と言うと、お兄さんはアラフィフ上司のコメントと画像を確認しに行きました。
すると上司がめんどくさそうに、「右下らへんにバッテリー入ってるから!」と。
画像で場所を確認して、こっちに戻り、私のキャリーバッグを一緒に漁るお兄さん。でも、無い。だって持ってないもの。
「無いんですけど・・・」とアラフィフに伝えに行くも、半ギレで「入ってるやん!ここにバッテリー!」と言われる。困るお兄さん。
私も気になってのぞき込んでみましてね。
映っていたのは、

ほぼこの画像の状態です。

おいアラフィフ!!!💢
最近の若い子に『バッテリー』って言うたら、充電池のことなんじゃい!!!💢💢
それもほぼほぼ『モバイルバッテリー』のことなんじゃい!!!
カッコつけてるんかお前の世界の話なんか知らんけど、おとなしく普通に「乾電池」て言え!!!!💢💢💢
ほんで若造!!!💢
お前何回あの画像見直して来てんねん!?!?💢💢
検査もX線もド素人のあたしが見たって、どっからどう見ても乾電池の映像やろがい!!!!💢💢💢
オッサンの「バッテリー」だけで動くなや!!!!💢💢💢💢


・・・という内容の事を、
ものすごく丁寧に、
静かに、
品よく、
笑顔で、
お伝えいたしました。

一時期、放送でも『レトロニム』の話をしたことがありましたが、世代や地域や職業などによって、その単語が指すものが違うことがあります。
それをどうやって知るか、どうやって気付くかってのも大事なんだと思うけど、性格上頑固だったりクセが強かったりすると「いや、自分、そういう呼び方したくないんで。」みたいなことが起きるからまたややこしい。
そう、ゲーム機を「パソコン」と言われても出さない、
私みたいな厄介なヤツだ!

いつかここの文章をまとめて同人誌にしたいという夢があります。