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カンパニュラ

私の想像力は、良く言えば共感であり悪く言えば妄想と言えるだろう。

昔、仲の良かった友達と喧嘩をした。
その子に言われた一言は、今になったら良くわかる。ジワジワと年数をかけて染み込んでくる。

「それは被害妄想だ」

言われた言葉をはっきり一言一句覚えている訳ではないけど、そう言われた。
当時はそんなことないって思ってたけど、今振り返ったら本当その通りだった。
とても客観的で本人に直接言えたあの子はとても良い子だった。

『なんで私ばっかり辛いのか』
そんなことばかり考えてるから、周りの人と幸せに過ごすことを忘れるようになった。

今の考えは、辛いことは人それぞれ違うということ。
あなたにとって何がどのくらい辛いのかは、私が想像した範囲でしかわからない。
逆に、私にとって何がどのくらい辛いのか、あなたの想像の範囲でしかわからない。
想像の範囲というのは、それぞれが生きてきた環境や周りの人からの言葉など様々な要因で作られたものだ。
実際本人が感じる辛さはそれ以上かもしれないのに。

だから、私の辛さは私が癒す、あなたの辛さはあなたが癒す、これしかない。

『なんで私ばっかり』
というのは、周りの辛さと私の辛さを比べて、明らかに私の方が絶対に辛いと言っているようなものだ。どうやっても私には周りの辛さなんて想像の範囲でしかわからないのに。
それに、なぜ相手がその行動をしているのか考えることをやめさせてしまう。
相手のことを考えずに被害妄想をしていた。

このことに20代のうちに気がつけて良かったのかもしれない。
私を愛してくれる家族と近くにいてくれる友達と
支えてくれる沢山の人を大事にできるようになった。
疎遠になってしまったけど、彼女が教えてくれて私はラッキーだった。
今日はよくその子のことが頭に浮かぶ。

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