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片想いの彼がやっぱ好きだ

好きだー。
肌がきれい、コンタクトしてた。無言の時間、こちらは気まずく感じなかったよ。


1限の教室に早く着いたので本を読みながら友達を待った。
待ってる間、 あの彼 が横切ったが、本を読んで気づかないフリした。
時間になっても友達は来ないから欠席なのかとLINEしたら、後ろの席に座っていた。
 あの彼 と座っていた。気づかなかったと言われた。本当か?

なんとなくTwitterを見ていたら、詩と共に光が美しく映えている写真が流れてきた。
フィルムカメラで撮ったらしい。

え、フィルムカメラめちゃめちゃ良いじゃん。こんなに綺麗に撮れるの!?
フィルムカメラっててっきりガサガサしてボヤァと色褪せた写真しか撮れないものだとばかり……(失礼)綺麗に魅せる撮り方や技術があってこそだが、こんなに魅力的に日々を切り取れるものなんて思いもしなかった。
いつの間にか私の1限、世界史の90分がフィルムカメラ調べ学習になっていた。
写真か。上手い下手置いておいて、撮るのは好きだな。私でも頑張ったらできるかな。

今日は彼と話さなかったなー、まぁいっか。帰り道で何となく考えた。
駅のホームで電車を待っていたら、誰かから「あ、お疲れ様です」と声を掛けられた。
だれや?普段この駅では見慣れない姿……

あの彼 がこちらに来た。

は?聞いてないんですけど。


びっくり仰天まあ大変。
ま、まままさか2人きり!?一緒に帰れるじゃん!と脳内で嬉しい悲鳴を上げた。
神様、ありがとう。

彼の黒いシャツは、どことなく高級感が漂っていて、上品だった。
当たり前のように隣に来てくれるのだから、勘違いしちゃうじゃん。
彼は先輩の事が好き。私は貴方が好き。

この前の授業が大変だったこと、今から別のキャンパスへ向かうから電車が一緒だったこと。大学、高校受験の話。もっと沢山お話したのにどれもあまり覚えていない。
電車に乗った時間、今までずっと通っていてこんなに短く感じたのは初めてだよ。

会話と会話の間に呼吸のような、空気を掬うような時間が何度か訪れた。
電車が揺れるたびに振動がお腹の中に伝わる。彼との会話はないけれど、なんとなく、心地よかった。
いつもクールで静かなのに、私と同じテンションでお話ししてくれて、笑ってくれた。
笑うところでもない普通の会話なのになんかずっと2人で笑い合ってた気がするのは気のせい?

私が貴方に送るテンションは、好き、話せて嬉しいよ。ありがとう、ハッピー!がこもった感情だけれど、彼との会話の波がずれたりする事なくお互いが波に乗っていたから、彼が私に対して同じ感情を抱いているかもしれない、と淡い希望を抱いてしまった。
私が心地よく話せるのは、彼が優しいから。優しさと好意を履き間違えてはいけない。彼を好きになった理由は、そういう優しいところだ。

高校生のときは、皆がするような恋愛をしてこなかったから、久しぶりの感情にドキドキしてる。今日は彼にもドキドキした。大学生になってもこんな想い抱くのね。。。

電車を降りてから車内にいる彼を振り返って手を振った。彼は車内から私を見ていてくれた。
恥ずかしかったけど、身体が勝手に動いてしまった。彼はどう思っただろう。なんにも考えてないといいな。

家に帰っても、Amazonの払い込みをしても、頭の中は彼でいっぱいだった。
恋ってこういうことなのかな。
今日、初めて、彼ともし付き合ったら……という想像をした。想像出来てしまった。

もしかしたら、これは、くるかもしれない。
彼が先輩のことじゃなくて、私の事を好きになる日が。
何の根拠もなくこんなことを思ってしまう限り、本当に恋は無敵なのかもしれない。


君が好きだってこと以外は この際どうだっていい。

indigo la End 藍色好きさ

9月30日月曜日

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