みやほとのGFを色々改変して仮小説にした 知ってる人向け1 

今日も少ないなぁ

身を粉に血と汗の結晶が今日の日当
危険な場所での作業、苦労と見合わぬ報酬
私は底辺の中の底辺

身寄りも無く頼れる相手はおらず親は行方が分からぬまま
17歳の私が才もコネも持たぬ私が選べる職場はここ位だろう
ボロボロの体に鞭を打ち いつもの商店街に足を運ぶ

商店街に着くと何やら周りが騒がしい
耳を澄ませると報酬だの王族になれるなど甘い言葉の数々
そんな旨い話なぞと離れようと思ったが、気づけば体が勝手に動いてしまっていた
周りが騒がしい正体それはこの看板にあった
「来たれ運命の預言者 身分経歴一切不要 運命に導かれたなら道開かれる 報酬望みは思いのまま 覚悟があるなら署名すべし……?」
看板に書かれた内容を見て笑いそうになる
こんな怪しい謳い文句に乗るのは馬鹿らしいが何も持たぬ私には乗る他にない
幸せの為ならこの身なぞくれてやる
全ては残された妹と弟の為ならなんだって乗り越えてみせる
覚悟を決め、署名し買い出しを終え帰宅した。

 ――――――――――
硬質なドアの音が響く
そろそろそんな時期だったかと思いだし中に入るようメイドに合図する
「蒼溟様 今回の預言者の選定終わりましたのでご報告致します。」
「ご苦労様 下がりなさい」
 差し出された一枚の紙を見て驚いた
 「選定された人が何故この…」
 思わず声に出してしまったがこんなもの動揺するなと言う方が間違ってる
 しかし気持ちは切り替えなくてはならない
 「白ワイン用意して頂戴!それも上質な物 今日はお祝いよ」
 メイドに用意をさせ月が見える窓際に座る
「ここに来た日も月が綺麗な日だったわね」
 誰に言うでもなくボソッと呟いた。
 グラスに映る月を見て風情を感じながらワインを嗜む
「数奇な運命…ね」
 自分の宿命に惑いながらも進むしかない
 歩みを止めるのはここまで進み自分の夢を叶える為犠牲になってきた者とここまで積み重ねてきた命の数々を裏切ってしまう
 無論答え等出ている 進むしか他はないのに
 今更こんな思いに駆られてるなんて馬鹿馬鹿しい
 ため息を付きながらワインをもう一本開ける
「今日はお祝いだもんね」
 ――――――――――――
 
「お兄ちゃん――――!朝だよ――――――おはよ――――――!」
朝っぱらから甲高い声が二人でシンクロして聞こえてくる
まだ寝ていたいが毎日食事を幼い二人が作ってくれてるのだ
体を無理やり叩き起こし起床する。
貧しいながらも幸せなひととき
この時間だけは何事にも変えがたい
「お兄ちゃん?何にニヤニヤしてるの?」
妹が顔をニンマリとしながら言ってきた
どうにも顔に出てしまうので思うように誤魔化せない
(たまには正直に気持ちを伝えても良いだろう 恥ずかしいけど!)
「俺はお前達が居て幸せだよ。朝早く起きて食事の支度もして…遊ぶ時間もないから寂しい思い…」
どうにも言葉が詰まる
自分に才能やコネがあればこんな思いさせなくて済んだであろうに
そんな自分が情けなくて無力で悔しい
「お兄ちゃんは私の立派な家族だよ!私達の為に頑張って頑張って…うぅ…」
「そうだよ兄様!凄く兄様頑張ってるの見ているから!この前だって仕事場で…」
妹は優しい 優しさで満ち溢れた慈母の性
いいお嫁さんになるだろう
弟は…やんちゃ…でとゆうか仕事場?
「あれほど近寄るなと言っただろ!危ない場所には来るなって!」

二人が泣きわめいてしまった
どうしようかとあたふたしてたら
来客だろうか?木製のドアをノックされた。

泣いている二人を後目にドアを開けると鉄装備の兵士二人がいた
「お見受けするに昨日 選考に応募されたタイ様でお間違い無いと思いますが一応念のため失礼致します」
 兵士一人は前に立ちその後ろで魔法を行使してきた
 (この程度 造作も無く討てるのに そんなだから…)
 なんだかよくわからない声が聞こえてくる
 テレパシーとゆうのだろうか?思念?なんだか思いが直接脳に…?
 (最近疲れているのかよく分からない声が自分のみに…はぁ今回もどうせ)
 一応反応があるか目で回りを見渡すもどうやら杞憂らしい
 魔法の詠唱を終えた兵士が前に立つ兵に耳打ちして内容を理解したようでこちらに本題を投げかけてきた
「本人とご確認照合完了致しました。貴方の願いはこの書面に記載の通り 妹弟の両名の保護及び裕福な暮らしでよろしいか?」
 自分の幸せは元より望んではいない
 自分の様なみじめな思いをして欲しいとは思わない
 だから奇跡にでもなんでも縋るしかない
 返答は一つ
「はい 一字一句間違いなどございません」
 そう言い放つと兵士は唇を震わせながら
 「貴殿の願い聞き入れた 運命に従い預言者として受け入れよう ただし対戦相手を打倒するか認めてもらう他ないのだが…」
 預言者?遠い昔に父親から聞いたことのある話だ
 たしかゴッドフィールド
 頭に霧がかかりよく思い出せない
 「要するに相手を打倒するか もしく周りに私のようなこんなゴミでも一瞬でも輝いて周りに認めて貰えるくらいの希望光を見せろってことですね
 二人の幸せの為なら造作も無い この身の命なぞ安いものです。聞き入れました 我が運命」
 そうゆうと二人の兵士は頷き決闘の場へと私を連れてゆく
 多分生死をかけた戦いなんだろう
 どことなく両兵士の目が虚ろだ
 自分の身一つで願いを叶えられるなら安いものだ
 最後に交わした弟妹の目を焼き付けて勝利への渇望に火を灯す
 
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どうやら着いたのだろう
兵士二人が目隠しを外してくれた。
周りを見渡せば闘技場と言えば良いのだろうか?
その会場には普段は見ない上流階級の者達が多くの者が
観戦に来ていた。

貴族の娯楽とゆう事なのだろう
自分は安全な所から観戦し
それを肴にし悦に浸るのか?
理解しがたいので考えないでおく

周り気を取られて気が付かなったが正面を見ると
見たことも無いような絶世の美女が居た
透き通るような手入れの行き届いた空色の長髪を靡かせ
天女と言えば良いのだろうか?羽衣を身に纏い
私を見つめていた
何故 こんなにも懐かしく寂しく愛おしいのだろう
まるで何処かで出逢った様な
記憶の引き出しを探るものの思い出せない
そんな私の姿が滑稽に見えたのか相手から話し始めた
「初めてましてタイ 私の名はアユ 貴方ゴッドフィールド…名は聞いたことはあるのかしら?」
美しい声だ 気を抜けば心を撃たれそうになる
だが呆けている場合では無い
「はっ!ゴッドフィールド名は幼少の頃より存じておりますが内容は少しは把握しております」
教養が無い為 たどたどしくたったが大丈夫なようだ
だが少し嘘を付いた今から勝負するのにここで自分がルールを把握しているとゆうより
相手の油断も誘えるので少しと言った。
「よろしいルールは割愛させて頂く ただ少し違うのは
この現実でのゴッドフィールドつまりは…」

そう言うと頭の中に何が送り込まてくる
「こ…これは…」
ゆうまでもないゴッドフィールドのカード
それが頭の中に送り込まれた。
剣に数字……それがあるものだと思い 放ち具現化する
それは自分の思った通り具現化され利き腕に召喚された。
ここまで来れば分かる
やはり命の取り合いそれも現実での
「要領も理解したかしら では始めましょう」
恐らくゴッドフィールドそのもののルールと一緒だろう
しかし試したい事もある
剣を使い鍔迫り合いが出来るかどうか
恐らくは出来ないだろうが試してみる価値はある
出来ないと思ってやらないよりそれを逆手に取られる方がマズい
この決闘は家族の幸せも掛かっている
絶対に負けられない
会場の歓声も全く聞こえない集中力で真昼間の中
開戦の音が鳴り響く
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