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雑文 #212 夜行性ももんが

早寝早起きに憧れる。

「もう歳だから、朝早く目覚めちゃって…」と年上の人たちが言っているのを聞いて、私もだんだんそうなるんだろうと思ってた。
でもいまのところ全然そんなことない。
不眠症的な時期は別として、私はなかなか早く起きられない。
起きてもしばらくぼーっとしてる。
薬を飲んでいることもあろうが、とにかく目覚めてから起き上がるのに時間がかかる。
なかなか布団から離れたくないし、朝はだいたい気分が悪い。
食欲だって全然ないけど、あとでお腹が空くから仕方なく食べる。
不機嫌のまま急いで出掛ける準備をして、いつも時間の余裕がない。

こういうのって性質なんだろうか。
朝早く起きて近所をひと回り散歩をする。お腹の空いてきた頃帰ってちょっと凝った朝食を作る。お弁当も丁寧に。余裕を持って出勤する。
そんなことってしたことない。
夜は早めにこてんと寝る。なんてこともない。
夜型で、冴えてしまう。夜の時間が好きで、つい夜更かししてしまう。

もっと歳をとっても、ずっとこんなんなんじゃないか。
夜行性のももんが。

今日はなんだか疲れた。
帰ってごはん食べてビールを飲んだら、横たわって起き上がれない。
背中にベッドがくっついたみたい。
昨夜は遅かったし、ここのところ用事が多くて疲れた。
いま寝たら、深夜2時くらいに起きちゃうんだろうな。わかってる。

朝の世界に憧れながら、私は深夜に羽ばたくのだ。
街全体が眠りについた頃、そっと窓を開けて、ももんがは夜の空に飛んでいく。
高く、高く、見下ろす街は、このときだけはぜーんぶ自分のものだって思えるのだ。
静かで、動きがなくて、真っ暗で、みんな夢の中で、悪意だって眠ってる。
星や月だけが語りかけてくる。
私は大きく深呼吸。夜をひとりじめ。

そんなイメージをしながら…
眠ろう。

#日記 #雑文 #散文 #夜 #ももんが

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