雑文 #192 花
姪のピアノの発表会を観に行った。
3月にやるはずだったものがコロナ禍で延期。自治体のホールで一定のルールの下、いつもと違うかたちでやっと実現できた。
ピアノとか楽器は発表会やコンクールといった目標がなければなかなかモチベーションが上がらないものである。
下手なピアノとクラリネットをやっていたから私もわかる。
姪はシンデレラになりきりながら「ガラスの靴」、私が小学生のもっと上の学年のときに発表会でやった覚えがある「アラベスク」などを披露。
演奏前「緊張してる?」と訊いたら「全然っ!」って答えてたのに、最初の曲で手が震えたそうで、ちょっと止まってしまったけど後半持ち直したよ。
最後のドラえもんの曲ではアンサンブルをして、ああ、生演奏、ああ、ステージ、ああ、合奏、ああ、どんどん成長する姪っ子…など思いながら目頭が熱くなったよ。
ピアノと電子ピアノとパーカッションのトリオ?だったけど、楽器の合奏もいうのは楽しくていいねえ。
これ以上、ああ、行けないライブ、ああ、去年の発表会は、ああ、世の演奏家の方々…など思いを広げれば本当に泣いてしまうので、やめた。
花束を買うのも4回目になるのかな。
駅の小さな花屋さんで買ったら店員のおじさん(店長さん?)がいい人で、私の要望を聞きながら元気のない花は勧めない。
私はフラワーアレンジメントも中途半端に習っていたので花の値段や元気かどうかがわりとわかるのだ。
ばらが元気で安かったけど、子どもらしく明るいひまわりをメインに。
姪は喜んでいた。
大人たちがいろいろ悩んだりイラついたりヘコんだりしているのをよそに、子どもたちは笑ってる。
ひまわりみたいに強く、夏を自分のものにしているのだ。