渋谷でフリーハグをした女
はじめまして。
桝田モモナといいます。
コロナの影響で収入0の日々を過ごしております。
突然ですが、フリーハグというものはご存知でしょうか。
私の人生で最初のフリーハグは、地元・札幌駅前でお姉様方がやってたものでした。
そのとき、真っ昼間から友達とビアガーデンで楽しんだ帰りだったので、そのままのテンションで綺麗なお姉様方とハグしました。
えぇ、とても最高でした。
当時は「ひぇー、フリーハグなんて物好きがするものだぁ」とか思っていました。
なんていうか
パリピとか、テンション高めのウェイウェイな人じゃないとできないものだと思ってたんですよ。
まぁ、そんなことはなかった(タイトル)
では、なぜ私が渋谷でフリーハグをすることになったのか。
それは当時受けていた写真の講義が関係していて
「お互いのことを知ったあとだと、被写体の表情が柔らかくなる」というのを勉強したからでした。
それを踏まえた上で課題を出されたので、さぁどうしようと考えた私。
なかなか思いつかず、知り合いに相談します。
私「何か面白い方法ないですかね〜」
知り合い「フリーハグとかしたら?」
「フリーハグとかしたら?」
それだーーーー!!!!
なにもかもピンときた私は
「フリーハグをする前と後だと、人の表情が変わるのではないか」
という仮説をもとに、決行することにしました。
2019年11月9日
冬が近づいている肌寒さの中、バイトを終えた私は渋谷の戦場へと足を運びました。
BGMはコブクロのDOOR
「行くしかないだろう!!!」という歌詞と共に
前日の夜に制作したこのへろっへろの紙と共に
早速、渋谷のハチ公前に向かった私は人の多さに圧倒されました。
いや、めちゃくちゃ人いるじゃん???
なんなら選挙演説?してる人いるね???
お兄さんめっちゃマイク使うね???
ちょっとダメかもしれない……。
やっぱり道産子の小娘には厳しい場所だったのかも……。
でも、ここまで来て諦めるわけにはいかない!!!
そう心を奮い立たせた私。
用意していた三脚を組み立て始め、掲げるはFREE HUGSの文字。
恥など気にせず、課題のためにこの身体を使うのみ。
「よろしくお願いしま〜す!!!」
掲げ始めから周りの視線が痛い。
これはやった人にしかわからない気持ちだけど、めちゃくちゃ見られる。
多分、上野動物園のシャンシャンはこういう気持ちだったのだろうなと思ったりした。そりゃ無心で笹食いたくなるわ。
最初は恥ずかしさで心臓がずっとバクバクしていたけれど、慣れてくると落ち着いて周りを見れるようになってきた。
どうやら同じように何かしらの目的を持って来ている人もいることに気づいたので、近くにいた女性に声をかけてみることに。
その方はミスコンのためにわざわざ東京まで来たとのことで、お互い助け合いの精神で私はお姉さんのミスコン投票をし、お姉さんは私の課題のために写真に写ってくれた。(お姉さん元気かな)
1人目の撮影ができた私は少し余裕が出てきて、声かけもうまくできるようになると、勢いついたのか興味を持った人が続々と協力してくれた。
「これはなんのためにやっているんですか?」という男性。
ここぞとばかりに勢いよくハグしてきた男性。
お友達と一緒に照れながらも写ってくれた女性。
3才くらいの可愛い男の子とは何回もハグした。
外国人の方も笑顔で協力してくれた。
途中、東南アジア系の大集団家族が通りかかって、1人私とハグしたらその後大連鎖が起きた時があった。
もう「イエーイ!」って感じで飲み込まれました。
さすがハグの文化ある海外は違うぜ……。
あと「YouTuberですか?」と2回くらい聞かれたのですが、渋谷のハチ公前はYouTuberがよくいるんですかね。
さすが東京だなと思いました。
そんなこんなで1時間後、課題に必要な人数は撮れたので撤収する私。
片付けながら「めちゃくちゃすごいことやったな自分」という気持ちと、若干ハイになってるのか「ちょっと楽しかったぞ」という狭間にいました。
旅行から帰った時の高揚感ですね。あれに近いです。
人生の中でもすごい経験をしたぞ、とドキドキしながら眠りについたのを覚えています。
課題の結果としては確かに表情が柔らかくなった方もいて、被写体のいる撮影に関しては使える方法かもしれないなと思いました。
やはり相手と触れ合うということが少し心をほぐして、表情にも出るのかなと。ハグでなくても、握手でも代用できそうな感じです。
まぁ、私はあまり人を撮らないのですが……。
また、フリーハグの感想としては、意外と協力してくれる人がいるということ。男女関係なく、年齢も国籍も関係ない、ただハグをするという行為なのにこんなに優しい気持ちになるのかと思いました。
世の中では人同士の様々な問題があるけれど、こうやってお互いハグするだけで幸せな気持ちになるのにな、とも思いました。
最後に、フリーハグをした私について周囲の人が言ったことを書きます。
課題発表時の先生
「身体張ってるねぇ〜!」
サークルの友人
「就活上手くいかないからおかしくなったのかと心配になった」
結論
フリーハグ、やっぱり物好きがするものでした!!!
サポートお待ちしています。