矢嶋 桃子

ライター矢嶋桃子。インタビューや、雑誌、ムックなどで書いています。社会的養護関係の支援団体のスタッフもしています。ここでは、日々の出会いや、雑感、取材のこぼれ話などを徒然につづります。

矢嶋 桃子

ライター矢嶋桃子。インタビューや、雑誌、ムックなどで書いています。社会的養護関係の支援団体のスタッフもしています。ここでは、日々の出会いや、雑感、取材のこぼれ話などを徒然につづります。

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これまでの仕事・活動実績

これまでの取材・執筆・編集仕事、また事務局などの仕事をまとめました。 ライターのお仕事まとめ====NEW==== ・まちを”編集”するHAGI STUDIO「谷中エリアを中心にリノベーションによるまちづくりを推進するHAGI STUDIOのこれまでとこれから」(EDIT LOCAL) ・6年に及ぶ不妊治療を経て里親、そして特別養子縁組へ。 自分たちは「里親制度に救われた」と語る漫画家 古泉智浩さんに聞く、親になる楽しさ。(UMU) ・「いまならはっきり言える。私たち

    • 『少女は夜明けに夢を見る』

      岩波ホールで上映中のこの映画。 『少女は夜明けに夢を見る』 イランの少女更正保護施設のドキュメンタリーです。 罪状は、強盗、売春、薬の売買、殺人、浮浪(家出)など様々だけれど、全員、加害者であり、被害者でもある。 最後のシーンで、明日釈放されるというひとりの少女が、眠れずに夜明けを待つ薄暗い闇のなかで、監督と対話する。 努力をして少しでもよくなる方に進んではどうかという監督の問いかけのあとに少女は即答する。 「社会には勝てない」 彼女たちにとっては、この施設の中にいる

      • シンポジウム 『性暴力をなくすために男性ができること』のメモ

        今日のシンポジウム。 『性暴力をなくすために男性ができること』 男性学と性暴力研究の第一人者というアメリカの心理学者、クリス・キルマーティンさんの基調講演では、アメリカの事例から、性加害をなくす(減らす)ための教育、研修についてが報告される。「状況は変えることができる」という言葉に力強さを感じました。 ざざっと印象に残ったことを。 信田さよ子さん(原宿カウンセリングセンター)『臨床現場から見た性被害』 *臨床心理士のポジショナリティは常に"被害者の立場"  中立は被害を見

        • 元ホームレスで作る『生笑一座』の語りから見えたこと02-台東区ホームレス拒否問題

          前編は「元ホームレスで作る『生笑一座』の語りから見えたこと01 -「助けて」が言えない社会」と題して、抱樸の奥田知志さんの講演メモをまとめた。 次に「生笑一座」のみなさんがそれぞれ語ってくださったこと(と奥田さんの補足コメントも含め)を中心にまとめたいと思ったのだが、タイムリーに私が生まれ育った台東区で、ある事態が起きてしまったので、それを中編としてまとめたい。 台東区によるホームレス締め出し実はこの講演の数日前、台風19号が関東を直撃した10月12日、台東区によるホーム

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        • 聞くこと、書くこと、取材日記
          23本
        • 記憶と追憶と
          2本
        • 考えるメモ
          7本

        記事

          元ホームレスで作る『生笑一座』の語りから見えたこと01 -「助けて」が言えない社会

          先日、『抱樸』の『生笑一座』をお招きした講演会に参加した。 抱樸は、北九州を拠点とするホームレス支援の団体で、もう30年も活動をしている。そこの理事長を務められる奥田知志さんとは、ゆずりはのご縁で何度かお話を聞いたことがある。そしていつも、それまでなかった視点を投げかけてくれる。 『生笑一座』は元ホームレスの人たちで作る一座で、名前の由来は「生きてさえいればいつか笑える日がくる」一座、というところからくる。奥田さんの言葉を借りれば、「子どもたちを死に渡さないためのプロジェ

          元ホームレスで作る『生笑一座』の語りから見えたこと01 -「助けて」が言えない社会

          47歳で亡くなった母と、それに近づく娘

          この間、友人とゆっくりご飯を食べていた時に、彼女がじっくりと聴いてくれたので、問わず語りのような感じになってしまったのだけれど、 なぜにこんなにいろいろなことを同時進行でやっているかと言えば、ひとつには「性格」。せっかちで短気なので、すぐに動きたくなる。 それと、ふと出てきたのが、「生き急いでいる」ということば。 一般的にはあまりいい意味で使われないのかもしれないけれど、考えてみれば、そのまま、その通りだなと思った。 私は、昔から、生き急いできたし、いまもそう。 実母が47

          47歳で亡くなった母と、それに近づく娘

          野田市虐待死 栗原心愛さん 事件時系列メモ

          目黒と野田。この1年の間に起こった二つの虐待死事件。関連した原稿を書くため、報道や会見などから事実を時系列にまとめているのですが、このまとめ自体を誰かが見て、考えるきっかけになればと願い、メモ的なものですが、公開します。 沖縄県糸満市で一家で暮らす。 2009年9月 母子で糸満市へ転入(父と別居か) 2011年10月 両親離婚。父、時に恫喝しながら、心愛との面会交流求め、母は抗えず。 2016年 母、妊娠。 2017年2月 両親再婚、同居。次女出産。 2015年(小1)〜

          野田市虐待死 栗原心愛さん 事件時系列メモ

          人生はきれいなストーリーにおさまらない

          昨日の夕暮れは 驚くような空の色をしてた ここのところ考えていること 被虐や病 死 性など 美化しようとするむきに 私は抗いたいのだということ ずっと 人の 生きる についての話を聞かせてもらってきた だからこそよくわかる そんなに 人の生きるは 簡単なことじゃない 迷い 不安 焦り おそれ それら感情を 勝手に他人が 乗り越えた とか 立ち向かっている など 形容するものじゃない 無邪気に 悪気なく 無意識に 人を傷つけるひとに 私は 静かだけど 激しい憤りをおぼえる

          人生はきれいなストーリーにおさまらない

          虐待の根本的な解決のために必要なのは、虐待する親の回復プログラム

          虐待をしてしまう親の回復プログラムMY TREEの17年にわたる取り組みをまとめた、『虐待・親にもケアを』(森田ゆり編著、築地出版)が発行されました。 東京では、社会的養護のアフターケア相談所「ゆずりは」で、 5年前からこのMY TREEプログラムを実践しています。 虐待は、親を責め、批判しても、解決しません。 根本的な解決として、虐待をする親の「回復」は不可欠です。 回復ときくと、もしかしたら 「子どもにあんなにひどいことをしておいて、なにが親の回復だ。親が被害者ぶ

          虐待の根本的な解決のために必要なのは、虐待する親の回復プログラム

          ゴシップ的な興味は嫌だけど「誠実な関心」は大歓迎

          先日インタビューさせていただいたXジェンダーの言葉で、これは本当に、セクシュアルマイノリティに限らず言えることだと思ったこと。 セクシュアリティについて人から聞かれるのは嫌ではないのですか?と質問をした時に、少し考えてその方が言ったこと。 「ゴシップ的な興味を寄せられるのは嫌ですけど、『あなたのことが知りたい』という気持ちからくる”誠実な関心”はむしろ歓迎です」 ただいま別のインタビューメディアの立ち上げで仕事を依頼されているけれど、それもある種の”マイノリティ”であり

          ゴシップ的な興味は嫌だけど「誠実な関心」は大歓迎

          女の子の思春期が長すぎる

          先日、とあるインタビューの仕事で伺った方のところで聞いた言葉。 「いまは、女の子の思春期が長すぎるのよね」 どういうことかというと、いまは女の子が自分の性を意識するのが昔より早くなっていて、感覚的には小4ぐらいから、だそうだ。そこから思春期が始まるとなると約10年もある。確かに、長い気がする。 その方とは、女の子は自分からというより、早い段階から周囲に大人扱いされてしまうんだよね、ということで一致。それは「性」の対象として自分が扱われる、見られる、ということを含めて。

          女の子の思春期が長すぎる

          「無意識に表明しながら生きている」

          とあるトランスジェンダーの方の取材にて。 「私ああいう人がタイプなんだよねっていうように、ストレートの人は、自分のセクシュアリティを無意識のうちに毎日表明して生きてる。自分はそれができない。自分がそれをしないのに、かつ周りを受け入れなければならないのはかなりつらい」 「無意識に表明しながら生きている」というのは、なるほどなあと納得したのでした。 [最近のお仕事] ムック校了 インタビュー多数 打ち合わせ多数

          「無意識に表明しながら生きている」

          秋葉原JKお散歩スタディツアー

          今日は夕方から秋葉原へ。某大学のゼミで「JKお散歩」スタディツアーに同行しました。 100メートルほどの通りに5人ほどの制服の女の子が立っていました。 ただ、お散歩をやっている子はおらず、どの子も「JKお話しカフェ」的な店への勧誘のみ。 ここで、大学生の男女がそれぞれ話しかけてみるフィールドワークを行いました。 特に女子が「働きたい」と問いかけると男性スタッフが呼ばれ、「とりあえず体験だけでもしとく?」という流れに。(うまくかわしていましたが) 後の振り返りの時間でみん

          秋葉原JKお散歩スタディツアー

          映画『月光』を見て。

          先日、友人からチケットをいただき、映画『月光』を見てきました。しかも初日に。 性虐待、性暴力を正面から描いた映画として、その制作費をクラウドファンディングで集めるなど、上映前から話題となっていた映画です。 http://gekko-movie.com/ 《ストーリー》 ひとりで細々とピアノ教室を営むカオリ。ある夜、教室主催の発表会の帰りに彼女は教え子の一人であるユウの父親トシオから性的暴行を受ける。この事件は彼女の心身を傷つけただけでなく、過去の忌まわしい記憶まで呼び覚

          映画『月光』を見て。

          『日本のジュエラー名鑑』

          細々とジュエリー誌の仕事をしています。最初に勤めた先がたまたまジュエリーに特化した編集プロダクションだったというご縁です。フリーランスになった今もこちらの仕事をしているので、もう10数年のお付き合いになります。 こちらの書籍は、私がこれまでお手伝いしてきたジュエリー誌とはちょっと毛色が違いまして、いわゆる「有名ではないかもしれないけれどすごい技術、すごい表現力を持った、素晴らしい日本のジュエラーを世界に紹介しよう」という本です。 ミキモトなど有名なブランドもありますが、個

          『日本のジュエラー名鑑』

          本が読めない女でごめんなさい

          本読みの人には渋い顔をされそうだけれど。わたしは、本が読めない。いや、正確には、本が読めなかった、または、本を読むということがどういう状態を指すのか理解できない、ということかもしれない。 子どもの頃から、通知表で国語はいつも5だったし、テストも大体100点。国語の教科書は、新学期にもらったその日のうちに全部読んでしまった。国語は、大好きな教科だった。 だから、「読めない」というのはウソなのかもしれないけれど。でも、読書感想文はからきしダメだった、何を書いていいのか分からな

          本が読めない女でごめんなさい