寄付についての記事を書かせて頂きました。執筆後記です。
内閣府「こどもの未来応援国民運動」PRの一環として、4本の記事を書きました。
1本目は先日noteでご紹介した「フードパントリー」の記事。2本目は「寄付」をテーマにした記事です。この2本はITmediaさんに掲載。
ちょうど今日、Twitterのスペースで、認定NPO法人D×P代表の今村さんと、「#こどものいのちはこどものもの」(児童虐待をなくす活動)をされている犬山紙子さんがお話をされていたのですが、その中で、日本の寄付文化についても少しお話をされていました。
子ども支援のための活動には柔軟性高く使える個人からのご寄付がとても必要だけど、寄付文化がまだ根付いていないのでもっと広めたいですね、といった内容でしたが、本当にそのとおりだと思いました。
私の書いた記事では、シブサワ・アンド・カンパニー代表取締役の渋澤健さんに取材させていただき、寄付がなぜ重要かというお話をいただきました。
渋澤さんがおっしゃるとおり、寄付ということがもっと大勢の人の日常になっていけば、国民がどんな社会を望んでいるのかがもっとわかりやすくなるのではないかなと思いました。
取材時には、昨今のNPO叩きみたいなことにも少し話を向けてみたのですが、渋澤さんはこんなふうにお話されていました。
おっしゃるとおりですよね……。
私も寄付を受け取る側の活動をしているので、(他団体と競争しているつもりはないですが)どのような活動に使っているのか、わかりやすくお伝えしていくことも大事だなと改めて思いました。
(いつもご支援くださるみなさま、本当にありがとうございます!!!)
活動は大きくなればなるほど、当然必要な資金も大きくなるので、国や自治体から助成金を活用する必要性も高くなります。
ただ、今回一連の記事の取材の中で、あるいは子ども食堂や無料塾の横のつながりの中でよく聞かれたのが、助成金の使い勝手の悪さです。
もちろん大きな額をもらえることは助かるし、助成事業はとても大切だとは思うのですが、子ども支援をする団体の取材時にこんな話がありました。
「年度初めに、1年度分の予算を書いて申請するのだけれど、採択されてから振り込まれるまでに数カ月かかり、当然その間にはその助成金は使っていないので余る。でも申請時に書いたとおりに使わなければいけないので、年度が終わるときに必ず返す必要が出てくる」
つまり、返金作業が必ずあるとわかっていて申請しなければならないということなんですが、自治体の助成金ではこういう話は本当によく聞きます。
私が広報を担当している子ども食堂でも、申請が採択されてから振込までに数カ月を要し、問い合わせしても「担当者不在」でいつ振り込まれるかわからない、みたいなことがありました。年度末までには絶対に使い切れてしまう額だったので返金の手間はないのですが、経理担当のボランティアスタッフと代表さんは、いつ振り込まれるかわからない助成金を意識しながら予算立てをするのが大変だったと思います。
助成金はもちろんありがたいのですが、使途が限られていることや、こうしたタイムラグが生まれること、あるいは「子どもたちに渡した証拠の写真」や「子どもたちに食育をして、その証拠を添付」といった条件が課されることなどもあり、本業を持ちながらボランティアで活動されている方々にとっては労力が割かれるのと、柔軟性がないのとで、少しデメリットもあります。
大きな団体さんで、こうした書類仕事ができるスタッフの人件費が出せれば、こうしたことも普通にこなせるのだとは思いますが……。
寄付文化がもう少し広がっていけば、中小ボランティア団体は助成金に頼らず活動できて、しかも小さな単位だからこそ目の前の子どもひとりひとりにきめ細やかに寄り添い、柔軟に資金を活用していくことができるのではないかなと思います。
大きな団体が広く活動をすることも大切なので、そこには助成金をしっかり使っていただき……。
今回の記事では、寄付のさまざまな方法にも触れているので、何かしてみたいなという方はぜひ読んでいただきたいと思います。
あと、数年前ですがこんな本もお仕事で書かせて頂いたので、興味のある方はぜひ……。
犬山紙子さんが活動されている「#こどものいのちはこどものもの」についてのnoteもご紹介しておきます!
「10代の孤立」という社会課題に取り組む認定NPO法人D×Pさんのホームページはこちら。コロナ以降特に、「ユキサキチャット」や「ユキサキ支援パック」などの需要は高まっているのではないでしょうか。日々の今井さんのTwitterを見ていても、食料支援のニーズが高まっているのがよくわかります。マンスリーサポートなど、さまざまな寄付を募っていらっしゃるので、活動内容をご覧になって、ぜひご支援を!