④検査結果
産院から電話がきた。結果が出たのでちょうど明日の妊婦検診で説明するとのこと。
結果はダウン症ではなかった
心なしか、受付の方や事前診察のの看護師さんから心配そうなオーラを感じる。「もしかして。」と思う。
心臓バクバクで診察室へ。
「大変複雑な結果が出ました。22番の染色体が3つ、その細胞が15個のうち3つという結果です。」
検査書には “22torisomy mosaic”。
考えもしなかった数字。22番って?21しかほぼほぼ頭になく、13でも18でもなく。そしてモザイク。
モザイクとは異常な細胞と正常な細胞とが混ざり合っていて、完全型よりも障害の出方に幅があるとのこと。15個のうち3つという比率は羊水と赤ちゃんの血液とでは違うこともあるらしい。
22torisomy mosaicという種類に対応するのは先生も初めてのことで、調べてくださったらしい。
「まったく何もなくノーマルなこともあるみたい。障害としては、左右非対称の身体だったり、知能の遅れだったり、生殖機能がないこともあるみたい。心臓の疾患もありえる。」
これ以上は説明が難しく、大学病院の遺伝カウンセラーのもとに明日行くように。今日は疑わしきがないかエコーで赤ちゃんを見るとのこと。
何か引っかかることがないか、先生が入念に見る。
が、何も異常はない。顔も、骨も、脳も、心臓も、子宮も。
「何もないなあ。この子何にも無いよねえ。綺麗な横顔してるよねえ。羊水検査しないと気づけない。」と先生が仰る。
エコーの終わりかけの時に、映った右手。中指と薬指を軽く握っていたのがほんの少し引っかかった。
そして、生まれたときにそのままのお手手で出てきた。
今思えば、自らが抱えているものを見せて教えてくれていたのかもしれないなと思う。
とにかく明日大学病院にいかなきゃ。主人に仕事休んでもらわなきゃ。上の子はちょうど教室の日だから送ってそのまま直行だな。
頭の中が真っ白になりつつも段取りを考える。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?