繁華街の駅のUFOキャッチャーで劇場みたいなシーンに出会った
GW、夜遅く、
繁華街の駅のコンコース内にあるUFOキャッチャーでいい風景に出会った。
ちいかわだったのです、
ちいかわがGetできるかも?! な台だった。
欲しいなあ、いいなあ、と思っていたのはわたしだけじゃなかったみたいで、わらわらと人が群がっていた。
そんなギャラリー多数の中、クレーンを操作していたのは、中年の、
いや、中年というのもちょっと失礼かな、でも若くはない女性。
その駅は正直治安がいいとは言えない繁華街の駅。
わらわらと群がっていたのもギャルとか、
近くにあるホストクラブのホストっぽい軍団だった。
兄ちゃんたちはへらへら笑ってる。
「俺、ちいかわの知識入れようと思ってるねん、モテたいから」
「それめっちゃええやん。俺もちいかわ勉強するわ」
一方、ギャルたちはめっちゃ見てる。
女性は、すごい集中してクレーンを握り、
さて、どの辺の山にクレーンを降ろそうか、だいぶ時間がかかってる。
あ、あのいわゆる大きな通常のUFOキャッチャーじゃないねん。
大きなぬいぐるみをとるやつじゃなくて、
駄菓子を掬うような、といってもピンと来ないかな、
ちっさいモールで出来たような人形ともぬいぐるみとも言えないミニひよこを〝がさっ〟ととるUFOキャッチャーっていうとわかります?
あのミニひよこがミニちいかわだったんです。欲しいやろ?
わいわいガヤガヤな不純な動機の兄ちゃんたちと
自分の番が来たらどうやってとろうかほぼほぼ血眼な女子、
なんなら皆〝おこぼれにあずかろう〟くらいな熱の中、
女性は、クレーンを、山に、降ろした! ! !
とれると思わなかったんかな、
とりたかったけれども、まさか、みたいな。本人も、そしてギャラリーも。
クレーンがミニ人形2個ほどを掬った瞬間、みていた彼ら彼女らが「おー!!!」
女性は、彼ら彼女らを含むそのへんに居た人(わたしもね)に照れくさそうに、何度か頭をさげて。皆、拍手。
そして女性はミニちいかわを大事そうに持って帰っていった。
たったそれだけのこと、それだけのシーンなんだけれど。
ああ、なんかいいなあ、って思ったのでした。
ああ、なんか舞台みたい、劇場みたいで。日常の。
なんかうれしかった、うれしくなったのでした。
その後、ホスト軍団が「俺も俺も」って一斉にやりだしてたけど、
とれたかどうかは、みていない(笑)
*
omake
むかーし読んだ三谷幸喜のエッセイにあった。
「UFOキャッチャーで欲しいぬいぐるみをとろうとする人は愚かだ。とれない。UFOキャッチャーではあの中にいるぬいぐるみの叫びを聞いて救おうとすると、とれる」
ほんまかいな(笑)
◆◆◆
以下は、すこしだけ自己紹介 。
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構成作家/ライター/コラム・エッセイスト
中村桃子(桃花舞台)と申します。
大衆芸能、
旅芝居(大衆演劇)や、
今はストリップ🦋♥とストリップ劇場に魅了される物書きです。
(普段はラジオ番組構成や資料やCM書き、各種文章やキャッチコピーなど)
劇場が好き。人間に興味が尽きません。
演劇鑑賞(歌舞伎、ミュージカル、新感線、小劇場、演芸、プロレス)などの鑑賞と、学生時代の劇団活動(作・演出/制作/役者)経験などを経て、
某劇団の音楽監督、亡き関西の喜劇作家、大阪を愛するエッセイストなどに師事したり。
からの大阪の制作会社兼広告代理店勤務を経て、フリー。
舞台と本と、やはり劇場と人間と、あ、酒も愛し、人間をひたすら書いてきて、書いています。
lifeworkたる原稿企画(書籍化)2本を進め中。
その顔見世と筋トレを兼ねての1日1色々note「桃花舞台」を更新中です。
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あ、5月1日から東京・湯島の本屋「出発点」で2箱古本屋、やってます。
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