あれも鮨、これも鮨/寿司屋では人間が出る
某ちょっといいチェーン寿司屋の前を通りかかったら、
コントみたいな二人組が居た。
ちょび髭のおじさんとイイ上着を着たお姐さんである。
ガラスの戸から見えた。
お札の押し付け合いをしていた。
からの、おじさんが払った。お姐さんは先に店を出た。
だいぶ遠くまで出て、髪の毛などを直しだした。
会計を終えたおじさんは店を出てきてきょろきょろしながら叫んだ。
「あれ? よしえちゃ~ん?」
きょろきょろと探し「あれ? 居ないぃ?」
からの見つけて「1200円余ったぁ〜」
その後2人は賑やかな方へと消えていった。ネオン賑やかな方へ。
あれ、コントだったのかな。
山口洋子の唄の世界かな。
銀座じゃなくて大阪だけど。
最近、同時進行でぼちぼち読んでいる本の中にお寿司の本がある。
『神田鶴八鮨ばなし』師岡幸夫(2003)。
なんだかおもしろそうだなあ、と、古本屋で手に取ったら、
旅芝居でもお馴染みの1曲、森進一の『男ばなし』が主題歌の
人気ドラマ『イキのいい奴』(1997)の原作エッセイだった。
「神田生まれで負けず嫌い、曲がったことはでーきれー」な著者が
弟子を入りして、成長して、親方となり、店を構え……っていう、もう、ね。
元々〝THE 職人〟みたいな人やブレずに己の道を進む人に惚れこむ性質の上に、
ジャンルを問わずその道の人の話を知ること聞くことが本当に好きなので、
うれしくて勿体なくてちょびちょび読んでいる。
鮨職人といえば、私的「神」ドキュメンタリー番組もある。
2017年に放送されたNHKスペシャル『ふたりの神様 最後の約束』、
〝鮨の神様〟「すきやばし二郎」の小野次郎(90(当時))さんと、
〝天ぷらの神様〟と呼ばれる早乙女哲哉さん(70(当時))とのドキュメンタリー、
泣く。プロとは、芸(職人)とは、みたいな。これは本当におすすめです。何回観ても痺れるし、じんわりきて、ほろっと泣いてしまいます。ほんと、何回でも観られる。
なのに、なんだ。洋子山口。姫。よしえちゃん。全くもう。
いや、よしえちゃんにもおっちゃんにも何の罪もないけど。
先日は、観光客に喋りまくるガードマン鮨(これ)だったし。
あれも寿司、これも寿司、たぶん寿司、きっと寿司。
最近、某ざんまいに行った友人は店員から言われたらしい。
「生絞りサワーの絞る力が足りなかったら、男性にやってもらうといいですよ~」
「シャリはネタから外さずに食べるもんなんですよ。
嘘やと思うでしょ? 僕も試しにやってみたらね……」
店員の胸元のネームプレートには各自の趣味が書かれていたらしく
「趣味:御神輿」とか「趣味:サーフィン(ネット)」だったのだと。
もう何からツッコんでいいのかわからない。とりあえず私は行きたくない。
そういや、何年か前、十日えびすの帰りに、
友達と安いお寿司に行ったら、
私たちの持っていた福笹をみて、職人さんが笑いながら言ってきたことがあった。
「それ、寄り道せんと持って帰らんと福落ちるねんでぇ」
そんなん、言う?!
とりあえず「この店に福分けるわぁ」と言い返しておいた。
あれも寿司、これも寿司、たぶん寿司、きっと寿司。
お寿司屋さんって、なんか、人間性が出ると思いません?
高級なところ(は、そんなに知らんけど)も大衆的なところも、
お客さんも、お店の人も。
いや、どんな飲食店もせやけど、
お寿司っていう食べ物っていうか、
その場所やからこそなんかなあ、なんとちゃうかなあ、と、ふと思いました。
それがどうした。
*
さいきん面白く思う役者のことや、
さいきん出会えた素敵すぎる本のこと、
ちょっとおっきめの記事たちを書こうとしていたが、
ばたばた、色々時間が足りないー、
で、ちょっと置いて、
今日はこんなのになりました。
もうこれ系やめるかなあ(いや、書くけど)とか
今までで一番しょうもないから載せるのやめようかなあと思いながらも、
今日はこんなところで。
先日知り合いが
「お寿司屋さん行ったらまず玉子、っていうの、間違いじゃないけど、必ずしもそうじゃないんやで。それやると通気取りやで」って言っていて
「お」って思ったんですが、
「って、池波正太郎が書いてたんやで」って言うから「ほんまかいな」となりました。
◆
以下は、ちょろっとですがいつもの自己紹介 。
と、苦手なりにもSNSあれこれ紹介、連載などなどの紹介!!も。
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大阪の物書き、中村桃子と申します。
構成作家/ライター/コラム・エッセイ/大衆芸能(旅芝居(大衆演劇)やストリップ)や大衆文化を追っています。
普段はラジオ番組の構成や資料やCM書きや、各種文章やキャッチコピーやら雑文業やらやってます。
現在、lifeworkたる原稿企画2本を進め中です。
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