人情もくもく純喫茶…なカフェ
せっかく大阪に来たからには、カフェが有名な場所でカフェ巡りでもしたいと思ったのだ。ところが外から覗いたところ、どの店も店員さんお客さんともにおしゃれで、イケイケだった。スーツ姿でヨレヨレしている今の私には入りづらい。
なら、純喫茶に行こうか。純喫茶はどんなヨレヨレな姿でも入れる気がする。むしろヨレヨレな方が、風情に合っていると言いますか。
ところで純喫茶には、まだ喫煙OKな店が多い。私は非喫煙者だけど、副流煙とか全然大丈夫なタイプなんよ〜。と思いつつ、なぜか喫煙OK純喫茶は訪れたことがなかった。
で、今回が喫煙OK純喫茶デビュー。「コーヒーハウス カッスルクーム」さん。十三駅(阪急大阪梅田駅から2駅先のところ)西口から歩いて、2分とかそのくらいで着いた。この十三駅周りもなかなか風情があって面白かったのだけど、その話はまたいつか。
内装は、光沢あるチョコレート色でまとめられている。そして至る所に、ちょっとクセのある置き物。壁の油彩画も黒と赤でまとめられてて、シックでいい感じ。まさに、皆さんが想像する純喫茶って感じ。やっぱりいいなあ、こういうの。
机の上に置かれているのは、お砂糖入れと灰皿。ディズニー映画とかに出てきそうなお砂糖入れだな、脚がすたすた動き出しそうな。灰皿も今時見る機会があんまりないから、じっくりと見ておく。
注文したのは、パンケーキ&アイスクリームのドリンクセット(¥1,150)。いつもカフェではブレンドコーヒーを選ぶのだけど、今回は気分を変えてホットティーにしてみた。
最近は、夏場でも大抵ホットを頼む。なんだか大人になった気分。
そして届いた。2人がけの机いっぱいに広がる、おしゃれなプレート、プレート、プレート!
素朴な甘さのパンケーキ。表面とふちがカリッとしていて、ふわふわな真ん中とのギャップがいい感じ。
それにたっっぷりかけたメープルシロップの甘さがうまく絡む。(写真の通り、メープルシロップは2つついてきたけれど、私がかけたのはひとつだけ、それでも大容量。2つかけてたらどうなってたのか!?)アイスクリームもこれまた大容量で、ミルク感たっぷり。まろやかな、甘い幸せのひととき。ミルクティーもホットケーキに合うなあ。
ところで、喫煙状況はどうなのか?
店内を軽く見渡したところ、半分くらいのお客さんは煙草を吸っていた。やっぱり規制が進む中で、こういう店は貴重だからみんなやってくるのかな。けれど、あんまり副流煙は来なかった。
電子タバコのお客さんが割といた。立派な陶器の灰皿、いたたまれないだろうなあとか妄想してた。余計なお世話。
純喫茶といえば、人間観察も面白い。
隣の席の電子タバコ吸ってるおじちゃんは、アイスコーヒー一杯で粘って仕事していた。今、夜の7時をまわっているのに…!世の中が残業に厳しくなったとはいえ、まだまだ大変だ。お疲れ様です。
反対隣の席のおばちゃん2人組は、仕事の愚痴 大放出大会を開催していた。やっぱりお仕事って大変なんだなあ…。帰り際には、どっちが払うか話していた。「奢るよ。」「いいの、今日で最後だから!」最後?どういうこと?ここに至るまでのおばちゃん組のストーリー妄想が捗る。
もぐもぐパンケーキを食べていたら、つかつかと店内に入ってきたショートカットの女性。席につくや否やメビウスを取り出し、煙草片手にアイスコーヒーを飲んでいた。めっちゃカッコいい。
店を出てからも、溢れ出る「人情」感と、もくもくと立ち昇る煙の印象が頭から離れない。やっぱり私、こういう情緒ある店が好きだ。
皆さん、大阪に来たら是非「コーヒーハウス カッスルクーム」へ!
大阪の他の純喫茶も、巡ってみたいなあ。