【詩】記憶
生の終わりに
辛い思い出も
苦しい思い出も
月の明かりを頼りに
ひとつひとつ
潮騒で洗って
浜辺を敷き詰めるよう
丁寧に並べていると
きらきら
ひかりを放って
どこか愛おしく
かけがえのないもののように
思えてきて
あの日
夕暮れの砂場で
日の落ちるのも忘れて
必死に描いた絵が
遠凪に
立ち現れた
生の終わりに
辛い思い出も
苦しい思い出も
月の明かりを頼りに
ひとつひとつ
潮騒で洗って
浜辺を敷き詰めるよう
丁寧に並べていると
きらきら
ひかりを放って
どこか愛おしく
かけがえのないもののように
思えてきて
あの日
夕暮れの砂場で
日の落ちるのも忘れて
必死に描いた絵が
遠凪に
立ち現れた