
寝かしつけが楽になる!?プロジェクターやタブレットでの寝かしつけ
よくいただくご質問です。
「〇〇という動く絵本のおもちゃを使うと寝かしつけがラクになると聞いたのですが、どうですか?」
商品名は出しませんが、おそらく聞いたことがあると思います。
それに類似するものとしてはタブレットなどの動画での寝かしつけです。
寝かしつけに正解はないのですが、ご家庭に合うお子さんの寝かしつけ方について整理してみましょう。
■ 本当のお悩みはなんですか?
「〇〇は寝かしつけに良いのよ」「××は子どもの発育に良いのよ」「△△は 脳を育てるから良いのよ」
子どもにとって良いと言われる商品の話を聞くとついつい欲しくなっちゃいますよね。
気持ちはすご~くわかります。
でも、まず考えていただきたいのが、皆さんのお悩みは何ですか?
今回は寝かしつけのときのお悩みにフォーカスしてみましょう。
そして、その悩みはおすすめの商品を買うことで解消できるのでしょうか。いかがですか?
この商品(または動画)が良いのよとすすめられたとしても、子どもは一人一人違います。
また、ご家庭を取り巻く環境も異なります。
つまり、ある家庭で効果を発揮したものだとしても、必ずしもみなさんのご家庭に合うとは限らないのです。
■ お悩み別シナリオとアドバイス
お悩み別にプロジェクター型のおもちゃやタブレットを使った場合のシナリオを考えて(想像して)みました。
商品やタブレットを使用することのメリット・デメリットについて触れながら、アドバイスも書いておきます。
お悩み1:何冊も絵本を読むのが大変だから何とかしたい
▼スクリーンを使用した場合のシナリオ
→ねんねルーティンの絵本の代わりにスクリーンを使用する
▼メリット
→ママやパパは絵本を読む必要がなくなるのでラク
▼デメリット
→スクリーンタイムが楽しくて何回もおねだりされる
→年齢が低い子にとってスクリーンは刺激になるため寝なくなる
▼私からのアドバイス
✓ねんねルーティンで絵本を読む冊数は1冊と決める
✓毎晩一貫性を持って対応する
お悩み2:寝室に行くのを嫌がる
▼スクリーンを使用した場合のシナリオ
→スクリーン見たさに寝室に行くのが楽しくなる
▼メリット
→寝室に行くまでの親子の格闘がなくなる
▼デメリット
→スクリーンタイムが楽しくて何回もおねだりされる
→年齢が低い子にとってスクリーンは刺激になるため寝なくなる
▼私からのアドバイス
✓なぜ寝室に行くのが嫌なのか子どもに確認する
(暗いところが怖い、もっと遊びたい)
✓ねんねルーティンを確立する
お悩み3:とにかく寝てほしい
▼スクリーンを使用した場合のシナリオ
→スクリーンを見たまま寝落ちする
▼メリット
→ママやパパの精神的負担が減る
▼デメリット
→スクリーンタイムが楽しくて何回もおねだりされる
→年齢が低い子にとってスクリーンは刺激になるため寝なくなる
→寝たときから起きるときまで同じ環境を保つのは難しいため、夜間に覚醒する可能性がある。
▼私からのアドバイス
✓睡眠の土台の確立、活動時間及び活動量の見直し
✓必要ならねんトレしてセルフねんねを目指す
■ ご家庭の方針を決めましょう
プロジェクター型のおもちゃやタブレットは使い方次第で寝かしつけの味方にもなるし、敵にもなります。
寝るのが楽しみになるという一方で、赤ちゃんにとって動くものは刺激が多すぎます。
ブルーライトの心配もありますが、それ以上に興奮して眠れなくなる可能性のほうがねんねにとっては悪影響です。
また、寝かしつけだけを考えれば楽になるかもしれませんが、これで夜通し寝るとは限りません。
むしろ起きてしまう可能性が高いです。
ぐっすりねんねの基本は寝たときからと起きるときまで同じ環境を保つことにあります。
最終的にはご家庭の育児方針に合わせて賢く使う(または使わない)のがいいと思います。
寝かしつけに困ったときは、まず睡眠の土台を整えてみましょう。
今日のぐっすりねんねポイント
プロジェクター型のおもちゃやタブレットでの寝かしつけにはデメリットがあります。使う場合は賢く使いましょう。
参考文献
『ママと赤ちゃんのぐっすり本』 愛波 文 著
『スタンフォード式最高の睡眠』 西野 精治 著
赤ちゃん及び保育者(ママ、パパ)に関して不安や心配がある場合は、医師等の専門家に相談しましょう。
本記事の内容については注意を払って記載していますが、アドバイスを実行する際は読者の方の判断で行ってください。