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#34 (アメリカ大統領選 改題)Why Bongino? なんでボンジーノなの?

#33に続いて、私がいつも視聴しているRumbleのDaniel (Dan) Bongino ( ダン・ボンジーノ氏)について紹介してみる。私がなぜ大統領選、特に今回の暗殺未遂事件について、ボンジーノ氏の情報と分析を重用しているのか、理解して頂きるものと思う。

まずボンジーノ氏の紹介の前に、今や伝説となったアメリカのラジオ番組の司会者であった”Rush Limbaugh”(ラッシュ・リンボー)氏を振り返ってみたい。過去形で書くのがつらいが、同氏はお亡くなりになっている。下は、同氏が死期が迫っている中、病をおして自分のラジオ番組を放送し続けたときに撮影されたもの。

私がこのリンボー氏とその番組を知ったのは、すでに同氏が不治の病に侵された、とラジオで告白された後だった。それでも今から振り返ると、この”アメリカの保守運動の英雄”として、今でも多くの尊敬を集めている、その人と放送に実際にふれられたのは、幸運だった。

リンボー氏は、何十年とラジオ放送を通じて、さまざまなリスナー(例えば長距離トラック運転手)からの電話を受け付け、政治を含むさまざまな知識、話題、議論を通じて、保守を啓蒙し続けてこられた。

私は今でもはっきりと記憶するのは、同氏の最後の番組で、(クリスマスの前だったはずで、後ろには”Silent Night”を流していた。)
"The day will come. But I want to be here, even on that day,,,,,,,,
I wish I have any other words than thank you,,,,,,  
But, "THANK YOU" for everything,,,,”Thank You!"
その日(自分が死ぬ日)は来るだろう。でも私は例えばその日がきてもここ(このスタジオ)にいたい。
ありがとう、以外の言葉があればよいのだが、、、、、
”ありがとう 何もかも、、、、 そして、ありがとう”

すみません、私の頭の中にある(多分去年かおととしのことだった思う)リンボー氏の言葉なので、おそらく実際の言葉は違っていたと思います。しかし、同氏のラジオ番組に対する、そしてリスナーに対する思いはこんな感じだったはずです。

私の本当につたない英語力でさえ、この話を聞いたとき、どうしても涙が止まりませんでした。これを書いている今(この後、明日のゴルフの試合に備えて練習に行こうとしている今でさえ)目頭が熱くなってしまう。

Even when the day comes, I wish to be here. たとえその日(死ぬ日)が来ても、私はこのスタジオにいたい、、、、

どれくらいリンボー氏がアメリカ保守派の掘り起こし、そしてとうとう、前トランプ政権による共和党の政権奪取に貢献したか? 下の写真をみて欲しい。これはトランプ元大統領の初めての一般教書演説のときのこと。リンボー氏と奥様は議事堂に招かれ、ファースト・レディー(当時)のミネリア婦人から、”自由の大統領勲章”を首にかけてもらった。その時、リンボー氏は感激のあまり泣き出したシーン。自分の仕事が大統領から勲章をもらえる、とは夢にも思っていなかったのではないか?

勲章をもらったラッシュ・リンボー氏 会場はスタンディングオベーションを送った
気を取り直し名誉あるメダルを胸にしたリンボー氏 
キャプションは、”保守系ラジオのタイタン(巨人)70歳で死去”とある。
大統領とがっちり握手するリンボー氏

そしてリンボー氏亡き後、引き継いだのが、ダン・ボンジーノ氏だと、保守系では言われている。ただ、ボンジーノ氏本人は、”リンボー氏とその偉業を引きづぐなど、誰にもできやしない。私はただ同氏の番組の後に入っただけだ。頼むからリンボー氏の後釜だなどと、私の身にはそぐわない称号は辞めて欲しい”、とボンジーノ・ファンに懇願したのを覚えている。

ボンジーノ氏:”私にリンボー氏の偉大な業績など後継できるはずがない”

さて、いよいよボンジーノ氏の紹介。前置が長くなり申し訳ない。まず
下の2枚のスクリーンショットを見て欲しい。そう、ボンジーノ氏は元、USSS(合衆国シークレット・サービス)しかも、その中でも最も優秀なAチーム、つまり大統領警護にあたっていた現場指揮官(警護官)だった。ボンジーノ氏はUSSSの現場指揮の後、警護員の教育訓練も担当した。この事から、どれくらい現場警護員として信頼され優秀だったか想像できるはず。

オバマ大統領(当時)を警護するボンジーノ警護官 左のサングラスの男性がボンジーノ氏
オバマ大統領(当時)をガードするボンジーノ氏 ネクタイの色(白色?)に注意 民主党大統領のときはシークレット・サービスは赤色のネクタイはしない。(赤色は共和党の色だから)オバマ大統領と背丈を比べるとほぼ同じ(6フィート弱?)と分かる。見た目からはわからないが、シャツの下には防弾チョッキをまとっているはず。”GET BIG!"

USSSを退職後は、たしか共和党からフロリダ州の下院議員に2回立候補し、惜しくも落選。この選挙活動と落選の経験から、ボンジーノ氏は少なくとも衆議院の選挙がどんなものか、どんな苦労があり、どれだけお金をつかってしまったか、身をもって体験している。だからこそ、全米で選挙活動をしなければならない大統領選がどれほど大変なものかよくわかっているはず。

そしてボンジーノ氏は、トランプ元大統領の友人でもあり、互いに電話でやり取りする間柄。ボンジーノ氏自身が、トランプ氏を評するとき、これまで数回は私も聞いたことがある逸話を紹介したい。それはボンジーノ氏がガンに侵されたと分かった時の話。当時大統領職という激務にありながら、トランプ大統領から電話をもらった。それはおざなりな表面的な電話ではなく、15分くらい、本当に親身になって、”気持ちを強くもて、必ず治るから。そして。家族を大切にしろよ。私に何かできることがあれば、何でも言ってくれ。必ず力になるから”等々、励ましてくれた、との事だった。多分、反トランプ派の人々(特に我が国でメディアのいうことを鵜呑みにする人々)はこんな逸話はしらないのだろう。

ボンジーノ氏と婦人とトランプ元大統領の記念写真(フェースブック)おそらくフロリダのマーラー土にあるトランプ邸宅と推測する。

ボンジーノ氏はガン治療のため、つらい化学治療を受け続けていた。副作用の激しい嘔吐感にさいなまされ、頑張りぬいてこられた。今は番組中のスポンサー宣伝はしていないようだが、最近まで、乗り物酔いも含めた嘔吐感を抑制する(anti-nausea)、腕にまくバンド(どういうメカニズムで嘔吐感をおさえるのか知らないが)を自分で使用し、効果があった、と宣伝をしていた。

さらにボンジーノ氏は数冊のベストセラーを生み出している。正直に言うが、私はまだ1冊も読めていない。(実は、まだアマゾンで安く手にいれたピータ・ナバロ氏の”In Trump Time”を読みかけだし、最近は娯楽本(特に時代劇)ばかり読んでいて反省している)

中でもProtecting the President (大統領警護)は、早めに読んでおこうと思う。(アマゾンでキンドル電子本なら千数百円で買える。ブックオフで娯楽本を買うのを我慢すれば買える)

ボンジーノ氏 大統領保護(どうやって大統領を警護保護してきたか)
ボンジーノ氏 戦え(シークレットサービスの問題点と政治的偏向)
ボンジーノ氏 失敗の贈り物 (この本が売れなかったらタイトルを考え直す)

当然のことだが、ボンジーノ氏は、今のUSSS(シークレットサービス)に昔の同僚や部下も多く残っている。その個人的つながりから、内部情報が一般のメディアではなく、仲間に信頼されているボンジーノ氏のところに来るようだ。それが、同氏が他のメディアより早く確かな内部情報を入手できる秘密でもあり、またどこよりも信頼できる証拠になる。

上の著書は、選挙活動の失敗や、これまでの事業の失敗等々、ボンジーノ氏が”失敗から学んだ事”が述べられているらしい。いわゆるエリートではなく、ニューヨーク生まれで始めたはニューヨーク市警の警察官から始め、がんばってUSSS(シークレットサービス)に採用され、そして最後は教官まで勤め上げた。そんなボンジーノ氏の歩みが分かる本のようだ。

一度放送で聞いたのは、オバマ大統領の欧州出張のとき、大統領警護チームを率いて大統領に同行したが、警護チームの一部が観光旅行気分だったのか、ホテルで騒いだことがあったらしい。現場指揮官として厳しい判断だったが、私の任務は大統領を守り切ることだったので、彼らにはこの職務は無理だと判断し、(彼らの将来を奪う事にはなったが)彼らには帰国させ別のチームを出動させ欧州まで緊急派遣した、と告白したことがあった。もちろん部下思いだったはずだが、いかに自分の職務に忠実で、命がけで大統領(しかも民主党のオバマ大統領を)守ろうとしたのか、よくわかる逸話だ。

またボンジーノ氏は、警護官の訓練で、昔からUSSSの警護官の標語になっていた、”GET BIG" を繰り返し繰り返し、自然に反応できるまで訓練を続けた、と説明してくれたことがある。前の記事でも紹介したと思うが、この”GET BIG"は発表等大統領に危険がせまった時、人間の本能である、思わず身を縮めて自分を守ろうとする本能に打ち勝ち、自分ではなく、大統領を守るため、”逆に体を大きくして大統領に覆いかぶさり、銃弾を自分の体を受ける”という、本能に逆らう反射的な行動のことをいうらしい。

たしかに、ずいぶん前だが、レーガン大統領が狙撃された時、USSSのエージェントが大統領に覆いかぶさり自分自身も銃弾を受けつつも、大統領を無事車に乗せたシーンがネットで公開されていた。そのボンジーノ氏からすると先輩が、現場エージェントがとるべき反射的な行動だ、と説明していた。

大統領を自分の体で守るのだから、エージェントの背丈は当然大統領より大きく、少なくとも同じくらいでないと警護にならない。以前の記事で、今回の暗殺狙撃事件で、トランプ元大統領に勇敢に覆いかぶさり元大統領を守ろうとした女性エージェントを批判する気は毛頭ないが、身長6フィートの元大統領を、5.2フィートしかないエージェントが保護できるわけがない。事実銃撃後、元大統領は周りから丸見えで特に頭部はライフル射線にはっきりと入っていた。一方で、キム・チートル前長官は自分の保護のためには、全員男性のエージェントで、女性容疑者対策で数名の女性エージェントをおいていただけではないか。今回のトランプ元大統領警護は、全くお話にならないくらいお粗末だった。とするボンジーノ氏は冷静で的確な指摘をしたと思う。

ボンジーノの放送をなぜ私が重用するのか分かったいただけたかと思う。


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