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84. Drones or UFO, hostile or not? ドローンかUFOか、敵か味方か? 

12月中旬、多数の飛行物体がニューヨーク、ニュージャージ両州の上空に目撃された。以下12月16日ランブルのダン・ボンジーノ・ショーからの引用。

ニュージャージ州共和党のJaff Van Drew下院議員のFOX Newsでのインタビューに答えた。


”多数の目撃情報があるにもかかわらず、現政権は、これらの飛行物体が何か、撃ち落とすこともしないし、なんらの説明もない”


この証言に対して、国土安全保障省Alejandro Mayorkas(アレハンドロ・マヨーカス)長官は、CNNのインタビューで、こう答えた。

多くの安全保障の専門家がこの問題に取り組んでいる。しかし、これらの飛行物体を打ち落とす権限を政府は持っているのかどうかは分からない、、、議会と相談して、、、、、

このなんとも頼りないマヨーカス長官の発言に対して、ボンジーノ氏は、こう言って批判している。

この無責任さは、トランプ大統領候補(当時)の第1回暗殺未遂事件(ペンシルベニア州バトラー市)でのお粗末極まりない警護体制の不備と同じだ。それは、”ライフルを持った男が演壇を見通せる建物の屋根にいる”との複数の目撃証言と警告を受けたにも係わらず、米シークレット・サービス・サービスは何の対抗策も取らなかった(後に、その屋根の傾斜が急すぎるし、かつ暑すぎたから、対応チームを配置できなかった”、と言い訳をした。
今の政府には、対策をとるための十二分な権限があるにも係わらず、その権限をどう使うのか分かっていない。(ただし、自分達の権限を守るためには、違法行為であっても平気でやるくせに)

この暗殺未遂事件については、以下の拙記事41を参照されたい。

以降、政府から何の発表もないまま、中国やロシアの自爆ドローンで、核爆弾や放射性物質を積んでいる、様々のうわさが流れた。しかし今のところ、なんらの被害届も出されていないようだ。

私は気が付かなかったのだが、Truth(トランプ大統領が立ち上げた保守系のソーシャル・メディアで、トランプ大統領は、まずこのSNSで閣僚指名を発表し、後にXにも投稿している)で、12月18日Dr. Sebastian Gorka(セバスチャン・ゴーカ)博士が、航空機雑誌Flying Magazineの2023年6月2日の記事を紹介していた。なおゴーカ博士は、前トランプ政権では大統領副補佐官を務め、今政権でも大統領副補佐官兼テロ対策統括長官に指名されている。

ちなみに左翼メディアの代表の一つであるThe Gurdian紙(ガーディアン 英国が本社)では、ゴーカ博士の任用について以下のように解説している。

Trump’s Gorka pick met with outrage: he’s ‘as dangerous as he is unqualified’
トランプのゴーカ指名は暴力的であり、彼は危険でありかつ資格がない

同紙は、いまだに”Climate Crisis”(気候危機)、”Inequality”(不平等)などと、リベラル左翼の主張をしている.。だから、私は”ゴーカ博士は極右”、と酷評しているのは、逆にゴーカ博士が真っ当な保守派であることを示していると考える。

さてゴーカ博士は、2023年6月2日のFlying Magazine誌の以下の記事で、今回の飛行物体について分析している。

これは国防省が、UAS(Unmanned Aerial System) 無人航空システム AAS (Advanced Air Mobility)先端空中機動力の実験検証のため、ニューヨークとニュージャージ州上空の"air corridor"空中回廊の使用を許可した、というもの。要するに、ドローンの各種実験飛行のため、一定の航路を認証した、ということ。このドローンの実験は、軍事、民間、学術的な目的で、例えば超精密飛行制御(攻撃や偵察)、さらに飛行タクシーへの利用を想定しているようだ。


以下、ゴーカ博士は、トランプ大統領の記者会見の模様を紹介している。

トランプ大統領:
政府はこの飛行物体が何かを知っている。軍はどこから飛んできたのかも知っている。何らかの理由で彼らはその事をコメントしたくなだけなのだ。しかし私は、開示すべきと考える。ただしその飛行物体は敵対国のものではないと思う。まだなんらの攻撃もうけていないのだから。ただ飛行経路はBedminster(ベッドミンスター)に非常に近いのだ。だから私はベッドミンスターへの旅行を取りやめた。
記者:情報機関から何か話はありましたか?
トランプ大統領:
コメントしたくない

実際にこれらの飛行物体が何なのか、未だに政府からの公式発表はないが、恐らくは各種ドローンの実験飛行だろうと推測できる。問題なのは、なぜ現政府はその事を公表しないのか、航空機産業なり軍事産業なり、と秘密の取り決めがあるのか、それはまだ分からない。ただ、トランプ大統領はおそらくは情報機関から実態を聞いており、ベッドミンスターへの訪問はしばらくは辞めるものと推測される。

なおベッドミンスター市にはトランプ大統領のゴルフ場があり、前政権時代にはフロリダと並び、トランプ大統領は長期間過ごした。さらに、一時期は自身のお墓を作る計画を持っていた。(その後、お墓はフロリダに作ると発言したようだ。)

さらにベッドミンスター市にはAT&Tの国際通信基地もあるようだ。以前、中国の風船が発見され、現政府は何もできなかった。この風船は恐らくは中国がアメリカ国内の無線通信傍受や米軍基地の即応力を計るため、上げたものと推測されたが、今回のドローンは中国やロシアのものではなさそうだ。

注: 飛行物体の目撃情報はX等のソーシャル・メディアに多数投稿されており、中には、はっきりと”DRONES"ドローンだ、と撮影者の声が入っているものもある。

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