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号外 韓国野党の反乱阻止に成功か?
昨日の韓国の尹(ヨン)大統領による戒厳令布告、と失敗、さらに撤回とのジェットコースターのような政局の激動をみて、”これで韓国は北朝鮮シンパの野党がまた牛耳ることになり、喜ぶのは北朝鮮だけだろうなあ”、と思っていた。
ところが、12月8日韓国時間の土曜日朝10時にTVで国民に向けて、”戒厳令布告で心配と迷惑をかけた、今後の進退は与党に一任する”、と謝罪した。その後、我が国のレガシー・メディアは、予定されていた大統領弾劾採決をライブで中継し、まだ野党”共に民主党”の李(イ)党首を応援しているようだ。ようするにレガシー・メディアは親北朝鮮なのだ、と私は考える。あくまで私見です。
私が韓半島情勢でフォローしているのは、唯一、無料Youtube放送の李相哲先生の番組だ。李先生は朝鮮族(多分北朝鮮)の中国生まれ中国育ちで、今は日本に帰化され大学で教鞭をとられている。(最新情報ではないので、間違っているかもしれません)
李先生は、中国語、北朝鮮語に通じ、日本語も達者だ。なお、北朝鮮語は、韓国語とは単語もアクセントも違い、その違いは、分かる人には歴然らしい。ただし、私は韓国語も北朝鮮語も全く分からない。ただ韓国語で、ベントウ、アンシェンタイ等々、日本語が結構通じる事は経験した。
李先生がどのようなイデオロギーをお持ちかは、まだご著書を拝読していないので自信をもって言えないが、少なくともこの番組を通じては、自由民主主義を信奉され、韓国の左翼野党そして北朝鮮の金正恩には強い反感をお持ちのようにお見受けする。
また李先生は、朴斗鎮(パク・トジン)元朝鮮大学学長を時々番組にゲストとして招待され、主に北朝鮮情勢について意見を聞いている。
朴元朝鮮大学学長はその職責からもわかるように、昔は金日正総書記の熱烈な信望者で、主体思想そして韓半島の祖国統一を夢見る若者を指導されていたはずだ。しかし、金正日が日本人拉致を認めた事、さらに最近は金正恩が祖国統一を諦め韓国をはっきりと敵国認定したことから、少なくとも現北朝鮮政府には幻滅し、政権崩壊を望んでおられるように感じる。また、韓国の政治情勢については、李先生とほぼ同じ見解を持たれているようだ。ただし、言葉の端々に金日正時代を懐かしむような発言を耳にする。
その李先生が朴氏とともに、以下の緊急放送をされた。
私が下手くそな要約をするより、以下のYoutubeをぜひご覧頂きたい。
あえて、お二人の話を私流にまとめ、私見を交えてみる。
1) 大統領が”焦る気持ち”から戒厳令を発令した事はわかるが、”脇が甘かった”、つまり十分な根回しと下準備をせずに、突発的に(あるいは思い付きで)飛びついたのではないか?ただし、尹大統領は、元裁判官であり韓国の法律を知り尽くしており、また”完全な保守派”とはいえないまでも自由民主主義を尊重する政治家だ。
その焦りは、国会で多数派の野党がやりたい放題で、このままでは野党党首の李(イ)氏が無罪放免されてしまう、というものだったのではないか。尹大統領は、元裁判官として、李党首をせっかく5つの裁判にかけて、その腐敗ぶりを国民にアピールし、さらに有罪判決と禁固刑でその政治生命を絶とうとしていた。それは李党首に留まらず、今でも左翼には人気の曹国(チョググ)元法務長官とその家族を含んでいた。曹国氏には来週木曜日にも有罪判決が下される見込みとのこと。
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尹大統領の狙いは、この左翼政治家の一連の裁判を最後までやり切る事だったのではないか?
2) 戒厳令反対の今回のデモは、1万人規模であった。朴 槿恵(パククネ)大統領弾劾のときは、数10万人の規模だったのに比べると小さかった。だから尹大統領には前記の裁判完遂の見込みはあった、つまり国民の怒りは朴 槿恵大統領の時に比べるとまだましだった。
3) 謝罪会見は、尹大統領が与党幹部から説得され、”ここで謝罪しないと、大統領弾劾が成立してしまう。我々にはもう大統領を守りきれない。まず国民に率直に謝罪し、国民の怒りと混乱を収拾するのが先決のはず”、との話だったものと推測される。
4) この謝罪会見後、与党内で”大統領弾劾に賛成する”と発言していた議員は一人を除き全員が弾劾に反対、と意見を翻した。今でも弾劾すべきとしているのは与党党首の韓(ハン)氏だけだが、同氏は議員ではない。なお、李先生も朴氏も、この韓党首は政治生命は終わり、次期大統領の目はなくなったはず、と予想した。
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結論は、
・当初、尹大統領が狙っていた野党主導者の腐敗摘発裁判は、当初の予定通
りに、完遂できそうだ。
・尹大統領は、政権運営は与党主導者たちに任せ、集団指導体制を敷くだ
ろう
・野党はこの謝罪会見で気勢をそがれ、政権奪回は当面はできないだろう。
最後に朴氏は、この予想通りに進み、裁判で有罪判決そして禁固刑がでれば、これは尹大統領の逆転満塁ホームランになるだろう、と予測された。
以下、私見を付け加える。
・戒厳令の動機は、お二人のご指摘の通りだろう。(というか私は韓国の政治情勢はわからない)
・ただし戒厳令に踏み切ったのは、おそらくは軍部のワナ(もちろん左翼軍部のしかけ)に掛かったのだろう、と私は考える。その理由は、この謝罪会見は、朴 槿恵大統領が失敗した事を、尹大統領がやってのけたので、尹大統領は"ただもの”ではない、と感じたからだ。
・集団指導体制をしくことで、かえって自由民主主義国家とのイメージを世界に発信できる。
・もしかしたら、トランプ大統領はこの騒動と”落とし前のつけ方”を、韓半島のアドバイザーから解説をうけ、尹大統領を見直すのではないか、とさえ思える。(ただし”尹大統領がゴルフ練習をはじめた”、云々はただの演出にすぎないと思うが)
そして、韓半島は、少なくとも最悪の辞退が避けられた、と正直ほっとした。残るはわが国だけ、、、、、、、 トランプのような救世主は無理にしても、ネットを中心にした草の根保守運動が燃え広がることを期待する。