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アメリカ大統領選 その15 第1回ディベート 5

アメリカは、今週は独立記念日(7/4)で,保守派の主要論客の一人で、私の好きなDan Bongino氏も今週はバケーションで英気を養っている。その中で、私のもう一人の、そして尊敬する元ニューヨーク市長、Rudy Giuliani (ルディー・ジュリアーニ)氏は、Rumble等へのビデオレターを投稿し続けている。今日は、私の前回投稿(第1回ディベート 4)の後、どんな事が起こったのかを簡単にまとめ、合わせて、ジュリアーニ氏を紹介したい。

  1.  連邦最高裁判所の大統領「免責」判決 (2024年7月1日判決)

グレッグ・プライス氏のX投稿 (SCOTUS判決を伝える)

すでに我が国でも多く報じられているニュース。私の敬愛してやまない島田洋一先生が、Xで、これ以上分かり易くしようがない説明を字数制限内に見事に収めて、投稿しておられる。

だから、私ごときが改めて紹介するまでもないのだが、あえて、私なりの捉え方を含めて紹介してみる。(判決前文の下線部分を参照してください。)

私のヘタクソで貧弱な英文読解力で要約すると、
「アメリカ大統領は、大統領職にある間、憲法に定められた最終的かつ予防的な大統領権限をもとにした行いに対しては、いかなる刑事訴追に対しても絶対的な免責が与えられる。ただし、非公式な行いについてはこの限りではない。」

合衆国連邦最高裁判所判決 前文 トランプ対合衆国 2024年7月1日判決

この前文を読むと、(判決文全分は読んでいないし、私は仮に全文を読んでも前文以上の事は分からないと思う)要するに、「大統領職務としての行いは、後に、何があろうと刑事訴追を受ける事はない。」という事と理解した。正直、「これって当たり前じゃないのかな?」と思った。

我が国隣国で、大統領職を退くと、ほとんど元大統領は刑事告発され、ほとんどが有罪判決を受けるか、その前に自殺するか、している国もある。我が国ではどうだろうか?浅学菲才の私には、前首相が、首相としての職務で後に刑事訴追されたケースはないのではないか、と思う。むろん、首相在任中に、汚職容疑で訴えられた元首相はいたが、それは職務とは違い、むしろ職権を悪用して利権を得た、という事。

つまり、私の考える普通の国なら、こんな常識的な事まで連邦裁判所で審議しなければならないほど、アメリカの司法は、司法独立が侵されているということか。確かにこの判決後、保守派は大喜びし、逆に左派、例えばバイデン大統領は、「この判決は非常に危険な事態を招くだろう。」、と公式声明まで出している。私にすれば、一番危険なのはあんただろう!、と言いたい。

2.ルディー・ジュリアーニ氏

ジュリアーニ氏 (本名Rudolph William Louis Giuliani)は、1944年生まれ80歳。弁護士からニューヨーク市長を1994-2001年勤め、それまで荒れ放題だった学校、街を"tough on crime" 犯罪には厳罰、civic clean up市民清掃活動、等々で清浄にきれいにした事で、保守派からは絶大な信頼と人気をとっている。その後トランプ大統領の顧問弁護士も務めていたが、2024年4月に、なんと”弁護士資格剥奪”(disbarred)された。これは、2020年大統領選挙で、アリゾナ州の選挙結果が不当に操作され、実際にはトランプ勝利だったとする刑事告発に対して、課せられたもの。私はアメリカの法律とくに刑事訴訟法は分からないが、常識的に考えて、弁護士資格剥奪、という重罪にあたるのか分からない。

私がジュリアーニ氏を知ったのは、実はハリウッドのコメディー映画だった。”Anger Management"邦題は「ニューヨーク式ハッピーセラビー」で、学生のころのトラウマで女性がキスができなくなった、内気で優柔不断な広告宣伝マンのデイブ(ユダヤ系アメリカ人のアダム・サンドラー)が、ひょんな事から、トラブルに巻き込まれ、裁判で”怒り抑制セラピーを受ける”、ように判決を受けた。そのセラピストのバイデル博士役がジャック・ニコルソン(アイルランド系アメリカ人)で、デイブはあの手この手で嫌がらせを受け、セラピー期間が伸びてしまう。

最後は、デイブは学生時代から好きだったリンダ(マリサ・トメイ)をニューヨーク・ヤンキースの野球試合で、大観衆を前にして勇気を振り絞って、愛の告白をし、キスをする、という大団円(?)を迎える。

と、ここまではWikiに書いてあったので、たぶん間違いないと思う。ここからは私のうろ覚えなので、間違えていたらごめんなさいします。

さて、そのヤンキー・スタジアムで、当時ニューヨーク市長だった、ジュリアーニ氏がニューヨーク市長として映画に登場し、観客席から大声で、”Kiss Her!" , と叫び、デイブを応援する、というシーンがあったように思う。そのシーンを見たとき、ジュリアーニ氏がニューヨーク市長だったのは知っていたので、ちょっとはにかむように、でも一生懸命セリフを言いきったジュリアーニ市長が、なんとも”粋な市長だなあ”、と思ったのを覚えている。

その小粋なジュリアーニ氏は、その後、保守派からはアメリカを代表する市長の名誉ある称号として、”American Mayor"と呼ばれるようになった。しかし今年春に弁護士資格を剥奪されていまったのが、残念でならない。

7/

Rumble https://rumble.com/c/TheRudyGiuliani

7/3(独立記念日の前日)のRumbleで、自らアメリカ国旗をモチーフにしたシャツ(?)をまとい、雄々しく蕩う星条旗を背景に、きわめて元気1時間14分の放送をこなしていた。そして、最後に”We love our country!"ととても80歳とは思えない力強い言葉で締めくくった。私なら、弁護士資格剥奪という弁護士としてこれ以上ない屈辱に合いながら、まだ堂々とそして何より勇気をもって、愛国を歌う、そんな事はとてもできそうにない。しかし、我が国にも例えば北村弁護士のように愛国の弁護士はまだまだいるはず。

3.アメリカ陸軍軍楽隊のリパブリック賛歌演奏
そして番組最後には、アメリカ陸軍軍楽隊による”The battle Hymn of the Republican" 2016年演奏録画で締めくくった。この歌はもちろん今まで何度も聞いた事はあったが、改めて視聴してみて、不覚にも涙してしまった。いまでもYoutubeで無料視聴できるようなので、ぜひ、一度みて欲しい。23,900,599 views というとんでもない視聴数のようだ

”The battle Hymn of the Republican" 邦題 リパブリック賛歌
アメリカ南北戦争の時の北軍の軍歌
軍歌の歌詞を女性が作詞したのは珍しいとのこと。

Glory! Glory! Hallelujah!
His truth is marching on.

Hisとは神のことか?かなり宗教色の強いというか信心がもとになった軍歌のように思える。

我が国にも数々の軍歌の名曲がある、と思う。このリパブリック賛歌に匹敵するような軍歌は何かな?私は詳しくは知らないが、「われは海の子」も7番だか8番だかの歌詞は軍歌、と聞いた事がある。でもリパブリック賛歌とは違うな。我が国歴史、文化、風習からすると、決して行進曲ではないが、大友家持の長歌の一節からとったとされる、「海ゆかば」だろうか?あるいは、なんとも勢いのある「軍艦マーチ」だろうか?

実は浅学菲才の私にとって、我が国のリパブリック賛歌は、我が国が世界に誇る自衛隊軍楽隊による、「宇宙戦艦ヤマト」ではないかとふっと考えた。私が実際に聞く機会があったのは、航空自衛隊(九州?)軍楽隊による「宇宙戦艦ヤマト」の演奏だった。背筋がぞくぞくした、素晴らしい演奏だった。

その楽団にはまだ若い女性のテナーサックス奏者がいて、曲名はわすれたが、途中のソロ(アドリブ)が思わず椅子から転げ落ちそうになる素晴らしくなんともブルージーな演奏だった。(多分ご本人は本当は、ジャズとかやりたいんだろうな、その力は十二分にあるように思えた)関係者に聞くと、自衛隊の軍楽隊はほとんどが、いわゆる音大出身者が占めているそうだ。だからこそあれだけの高度な演奏ができるのだろう。

https://www.youtube.com/watch?v=Jy6AOGRsR80

この陸軍軍楽隊の指揮者ボーザ中尉。演奏の最後に見せるこのなんとも優しく、しかし、力強い、たぶん違うと思うが、”母”のような笑顔が印象的だった。


Conductor: 1st Lt. Alexandra Borza

作詞したJulia Ward Howe婦人。詩人だったそうだが、なぜこんな軍歌を作ったのか?ひょっとして宗教歌として作ったのが軍歌に転用されたのか?

作詞 Julia Ward Howe


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