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2月の気になる映画!10本+αピックアップ

AmazonPrimeで2018年に最高の感動をくれたアニメ『宇宙よりも遠い場所』をリピートし続けているため(月額400円であんな素晴らしい作品を何時間も楽しんでバチが当たりませんかね!?!?)、AmazonPrime内ではなかなか映画が観れていませんが、映画館には行きたい。

2月も気になっている映画がたくさんあります。10作選んでみると、なぜかドキュメンタリー系が多くなってしまいましたが、なんとなくエンターテイメントや家族や友だちと楽しく観られそうなものが多い気がしました。

<10作品ピックアップ>
■1日公開

 『七つの会議』
 『赤い雪 Red Snow』
 『ナディアの誓い-On Her Shoulders』
 『NUMBER37 ナンバー37』
■2日公開
 『ドキュメンターテイメント AD-LIVE』
 『ともしび』
■22日公開
 『翔んで埼玉』
 『アリータ:バトル・エンジェル』
■23日公開
 『ジ・アリンズ/愛すべき最高の家族』

 その他

  *   *   *

七つの会議

楽しみすぎて呼吸困難になりそう……っ!!
野村萬斎さん、香川照之さん、及川光博さん、片岡愛之助さん、音尾琢真さんなどなど、まだ年明け間もないのに何のご褒美ですかっっって感じの魅力的な俳優布陣!!藤森慎吾さん、岡田浩暉さん、木下ほうかさん、吉田羊さん、土屋太鳳さん、小泉孝太郎さん、溝端淳平さん、春風亭昇太さん、立川談春さん、勝村政信さん、世良公則さん、鹿賀丈史さん、橋爪功さん、北大路欣也さん……あーもーどこを切っても全員好きです!!『半沢直樹』『下町ロケット』シリーズの作家・池井戸潤の小説を原作にしたミステリードラマ。池井戸さんは実際に元銀行員で、今も企業のコンサルタントをしているので、細部がリアル。コンサル仕事の方でお会いしたことがあるのですが、なんと明確でスパッとした人なんだろう仕事できそうだわと背筋が伸びたこと覚えてます。(119分、日本、2018)
 

赤い雪 Red Snow

ある雪の日、小さな村で失踪した6歳の少年をめぐるサスペンス。狂気の真相が明らかに……とのことですが、狂気とは。見ないとわからないやつ。永瀬正敏さん、菜 葉 菜さん、井浦新さん、夏川結衣さん、佐藤浩市さんらひとりひとりで画面を引きつけられる力を持つ俳優たちが集結していて、プロデューサーは『64ロクヨン』『ヘヴンズストーリー』などの浅野博貴さんとくると、重い&つらい&やるせない&深い&暗い……と予想を裏切らなさそうなところがまた好きな人にはたまらんやつ。眞島秀和さん、イモトアヤコさんの出演も気になります。(106分、日本、2018)
 

ナディアの誓い-On Her Shoulders

これは“映画”というより、今この世界を生きる一人として知っておきたいなということ。過激派組織ISから逃れ、ノーベル平和賞を受賞したイラク人女性ナディア・ムラドさんを追ったドキュメンタリー。ISによる虐殺で母親と6人の兄弟を殺され、性奴隷として過ごすことになった彼女。3か月後に脱出し、その体験を国際的な場で訴え続けています。23歳の女性がひとり、発信しつづける勇気。彼女の書いた本は「THE LAST GIRL」——私を最後にするために。普通の女性として生きたいと願っても、その道を選ぶことは、もうできない。そんな人から目をそむけていいのかな。まずは受け取ることから、しなければいけないんじゃないかな。サンダンス映画祭で監督賞(USドキュメンタリー)を受賞。(95分、アメリカ、2018)
 

NUMBER37 ナンバー37

南アフリカ共和国のケープ・フラッツ地区で、追い詰められた男が一発逆転を狙うバイオレンスサスペンス。エンタメなのかガチ重系なのか、ちょっとわかんないので観るか迷うけど恐いもの見たさがそそられます。ちなみにケープ・フラッツ地区は低所得者層の居住地。アパルトヘイト時代に市中心部の第6地区から強制移住させられた人たちの居住区です。ファンタジア国際映画祭で監督のノシフォ・ドゥミサが最優秀監督賞を受賞。(110分、南アフリカ、2018)
 

ドキュメンターテイメント AD-LIVE

声優好きにはたまらない! 声優の鈴村健一さんが総合プロデューサーを務める即興舞台『AD-LIVE』の裏側に密着したドキュメンタリーです。監督は、出演者でもある声優・津田健次郎さん。ほかにも関智一さん、羽多野渉さん、豊永利行さん、森久保祥太郎さん、高垣彩陽さん、蒼井翔太さん、浅沼晋太郎さんなど、ご本人は知らなくても声はどこかで聞いたことあるだろう!?という人気声優が集結。ちなみにこの舞台、9年目となる2017年にはライブビューイングを含めて約7万人動員したそう。すげえい。
声優さんは声をお仕事にしているので、舞台を観ていても、早口でも聞き取りやすく、瞬発力や爆発力があるなと感じます。けれども彼らがアニメやドラマでやるアテレコは、基本的に決まった口の動きに決まった台詞をあてるもの。それが即興劇では、おおまかな世界観と、いくつかの展開が決められているだけで、役もセリフも全てアドリブです。どうやって即興舞台が創られているのか、深夜にも及ぶミーティングや準備の様子など、ファンだけでなく、演劇関係者にも観ていただきたいプロの現場。(90分、日本、2019)
 

ともしび

ある日突然夫が刑務所に収監され、取り残された老年の女性。慎ましく、平穏で、毎晩同じ煮込み料理を口数少ない夫と囲む日々に満足していた彼女。その日常は、突然変わってしま……いはしなかった。彼女の生活は、静かに、少しずつ狂っていく。上の階から漏れ出す汚水、ぬぐうえなくなった天井のシミ、響き渡るドアのノックの音……日常を紡ごうとしても、流れ込んでくる不安と孤独の冷たい雫。
人は突然いなくなる。親も、友人も、兄弟も。その時はじめて自分がどうやって生きていたのか、本当に生きていたのか、気づくのかもしれません。誰かがいたから見えなかったたくさんのことが、空いた穴から泥のように湧き出てきたら……その寂しさの中で、ふたたび生きるともしびは灯るのでしょうか。
本作でシャーロット・ランプリングは、第74回ベネチア国際映画祭最優秀女優賞を受賞。(93分、フランス/イタリア/ベルギー、2017)
 

眠る村

いつも内臓に重い鉛を落としてくる、東海テレビ放送のドキュメンタリー(2016年の『ヤクザと憲法』は一生胸に残り、各地の犯罪ニュースを見ながら頻繁に思い出しては苦しくなる映画です)。社会の矛盾に切り込み、鈍くて鮮やかな写し鏡のように世の中に反射してくる作品たち。
今回は、1961年に三重県で起きた「名張毒ぶどう酒事件」について。5人の女性が亡くなったこの事件で死刑判決を下された奥西勝さんは、2015年に89歳で亡くなりましたが、妹の美代子さんが今も兄の無実を訴え続けています。奥西さんは逮捕後、“警察に自白を強要された”と主張。再審を求め続けていました。
わたしは過去に「和歌山毒物カレー事件」の取材をしていたのですが、その時に感じた司法の矛盾、戸惑い、やるせなさは、今もじくじくと胸の中に残っています。真実っていったいどうしたらわかるんでしょう?でも、真実がわかったからって、それでみんなが満足するんでしょうか?
いまだ、事件は未解決です。関係者が全員亡くなったとしても、多くの人が忘れてしまったとしても、決して解決することはないのです。(96分、日本、2018)
 

翔んで埼玉

最近では、“群馬=秘境”ネタで大ヒットした2013年連載開始の漫画『お前はまだグンマを知らない』というのが爆裂笑わせてくれアニメ化までされましたが、いやあこの『翔んで埼玉』、1982年スタートですよ。待ちに待ち望みすぎましたよ! 原作漫画大好きですよ!! 最初は「映画化なんてできるんすか!?」と思いましたが、キャスト、ビジュアルと発表されるうちに「アリっす!全然アリっす!」という気分に。
かつて東京都民から迫害された埼玉県民は、身を潜めて暮らしている。恋はこの身分差(身分差!?)を越えることができるのか!?
公式でも『寛大な心で劇場へーーー』と言っているように、ええ、埼玉をけしてバカにしているわけではないはずなんですよ。むしろ愛だと思うんですよ。いや、受け取り手しだいかもしれませんけれども。ちなみに原作漫画の作者・魔夜峰央さんは新潟県出身ですからね、埼玉関係ありませんね。
魔夜さんの作品は、『パタリロ!』も加藤諒さんで納得の舞台化されました。(加藤さんは『翔んで埼玉』にも出てますね)。この映画化も、魔夜さんの耽美でアホで軽くて深くてやっぱり軽いトンデモ世界を現実にしてくれると期待しています! 個人的には埼玉デューク役の京本政樹さんが気になります!(106分、日本、2019)
 

アリータ:バトル・エンジェル

これ最初「フォックスの次の映画ビジュアルは『銃夢』っぽいなー」と思っていたら、まさかのガチで『銃夢』でした。ジェームズ・キャメロンが脚本と製作を手掛けて人気漫画『銃夢』を実写化したとのことで、未来を舞台に、圧倒的な戦闘能力を持つサイボーグ少女が失われた記憶を探るSFアクション。原作ではまっすぐで軽やかで魅力的なガリィ。映画では名前をアリータとして、漫画より悲痛な表情を浮かべています。そう、どこか人間らしい……。
フォックスなのでSFもバトルも安心の映像クオリティ。そしてたぶん、わかりやすく、家族向けの、あったかさもある物語になっている……かもしれない。いや、『銃夢』もあったかさあるっちゃるんですけどね、会話はサッパリ、絵はごちゃごちゃしてますので。そしてガリィ可愛い。アリータも予告動画をみるかぎり魅力的。楽しみです!(142分、アメリカ、2019)
 

ジ・アリンズ/愛すべき最高の家族

こちらもドキュメンタリー。“ロック至上最大の破壊者”と冠のつけられたGGアリン。究極の破滅型ヴォーカリストとしてその名を全世界に轟かせたGGアリン。父親が「ジーザス・クライスト・アリン」なんて名前をつけちゃったせいか、ライヴではガラスやビール瓶で自分を切り刻み大流血、汚物を撒き散らして客に襲いかかり、通報されて警察から全裸で逃走するなど大騒ぎしまくり、音楽情報サイトの権威『オールミュージック』に「ロック史上もっとも見事な変質者」と書かれたパンクロッカー。1993年36歳の時にヘロインのオーバードースで亡くなった彼の墓には、ファンがやってきておしっこを引っ掛けることも。
けれどもこの映画で描くのは、過激な行動ではなく、彼の家族。GGのバンド「THE MURDER JUNKIES」のメンバーでもあった兄マール・アリンと、母アリータ。兄はGGの遺志を受け継いだように、音楽活動や汚物アートに勤しみ、母は愛する子どもを支える。どうやらまさかの感動のドキュメンタリーらしい。このお母さんのね、笑顔が素敵なんです!(74分、デンマーク、2017)


  

ほか気になるものをざっと。

がんになった人々を追うがんになる前に知っておくこと、正体不明の天才デザイナーマルタン・マルジェラのドキュメンタリーWe Margiela マルジェラと私たち、第二次世界大戦中に軍人になりすまし果てはナチスの虐殺者になる男を描いた実話ちいさな独裁者、14名の監督による短編集ながら雑誌「装苑」が劇中衣装をすべてプロデュースした21世紀の女の子、私好みじゃないけど家族モノ好きな人にはかなり評価高そうだよなぁ洗骨、60年代の音楽ムーブメントをめぐる青春映画すごいよさそうNORTHERN SOUL(ノーザンソウル)、吉本ばななさんの原作は優しくて愛しすぎますよデッドエンドの思い出、あまり焦点が当ててこられなかったのかなぁ東京大空襲から園児たちと疎開した保育士たちの実話あの日のオルガン。(公開順)


やー、もう、時間が足りない幸せ!

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