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【本編23】組織風土改革

 メルマガを始めたことにより、副社長をはじめとした様々な皆さんと出会い、賞賛もされていたのですが、そのことに対してなんとなくしっくりしていない自分がいました。

 売上や利益があるわけではないし、開発の生産性や品質にも寄与していない。そんな私の活動がこんなに賞賛されてよいものなのか?会社に対して目にみえる貢献をしていないことに居心地の悪さを感じていたのです。

 そんな折、スコラ・コンサルトの柴田昌治さんの書籍に出会ったことが大きな転機となりました。


『トヨタ式最強の経営』


 それが最初に出会った柴田さんの本でした。


 当社の組織変革の中核である経営企画部が模範としていたもの、その時々によって色々な考え方はあったとは思いますが、トヨタ式の経営に関する考え方が最も近いのではないかと私は考えるようになっていました。何と言っても日本一の売り上げと利益を誇る企業であり、トヨタ式の「カイゼン」を参考にしようと諸外国からも訪れる人が後を絶ちません。

 書店に行って、たくさんのトヨタ本の中から選んだ1冊が、柴田さんの『トヨタ式最強の経営』だったのです。読んだ瞬間、これだ!と思って早速メルマガで紹介しました。

 その中で「組織風土改革」という言葉に初めて出会いました。そして、いま私がやろうとしていることはまさにコレではないかと思ったのです。自分の活動が言語化されることにより目指す姿が明確になり、居心地の悪さもだんだんと解消されていきました。

 それ以来、柴田さんの書籍は全て読破していきました。

 それからしばらくして、たまたまスコラ・コンサルトのウェブサイトを見ていたら「プロセスデザイナーとの対話会への参加者募集」という案内を見つけました。

 柴田さんに会えるかもしれない!

 早速そのイベントに申し込み、半日の有給休暇をとり、五反田にあるスコラ・コンサルトのオフィスに出掛けていきました。その時は残念ながら柴田さんには会えなかったのですが、対応してくださったプロセスデザイナーのMさんとの出会いが、その後の組織開発人生に大きな影響を与えることになったのです。

 Mさんはそれ以来、陰日向に私のことを応援してくださいました。

 また、その場にはOさんという京都大学の学生がいました。Oさんは大学卒業後、東京大学の大学院に進まれたのですが、やがて人材開発・組織開発の世界では有名になる中原淳さんと関わりを持つようになりました。そのご縁で中原さんをご紹介いただき、こちらも私の「組織開発」人生においては大いに役立つ出会いとなっています。

 このようにこの頃の私は、何か動けば大きなご縁に恵まれるということを繰り返していました。シンクロニシティともいうべき出会いが続いていたのです。

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