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渡米15年、ESLからスタートし、努力と忍耐で永住権を取得した香港人の話

Bさんが渡米したのは2002年。18歳、香港の高校を卒業してすぐでした。アメリカにはお母さんの兄弟姉妹が3家族住んでいて、彼女はロス在住の叔母さんの家からコミュニティーカレッジのESLに通い始めました。中級レベルから1年かけて上級レベルに進級し、翌2003年に州立の4年制大学に入学しました。順調に学士号を取得すると、さらに大学院に進学し、MBAを取得しました。そしてwork permit (労働許可証)を得て、2009年に中国系の会計事務所で働き始めました。 前回お話しした韓

    • アメリカで夢を叶えた友人の話(3)

      「助けてちょうだい(I need your help!!)」こんな一文で始まるメールをNさんからもらったのは、彼女が大学に学士入学してまだ1ヶ月ぐらいの時。教師からアカハラ(というか、もっと単純なパワハラ)を受けて困惑しているという内容でした。必須の4科目中2科目を担当するその教師は、彼女の話ではプロ意識に欠け、授業中に電話がかかってくれば応答してしまう、自分の都合で授業を早く切り上げる、などの態度を取る一方で、学生との約束を守らず、その日の気分で学生を批判したり課題を増やし

      • アメリカで夢を叶えた友人の話(2)

        Nさんについて、日記代わりの手帳の記述と、二人が持っていた写真を頼りに前回の記事を書きましたが、記憶が曖昧で、当時の彼女が抱えていた悩みや葛藤についてはボンヤリとしか思い出せませんでした。もっと詳しい記録がないかと保存されていたメールを見返したところ、2007年にアメリカに渡って2011年に医療系大学に学士入学するまで、迷い、揺れ動き、挫折しそうになって思い直し、目標を定め直して大学生になった経緯が頻繁なメール交換の中で明らかになりました。大学生になった後も、1年目は担当教授

        • アメリカで夢を叶えた友人の話(1)

          3日前にトランプ前大統領が銃撃され、ニュース番組で大きく取り上げられています。銃乱射事件も多発しており、分断化の進むアメリカとか、未だに人種差別が解消されないアメリカとか、アメリカに否定的な論調のニュースもよく目にします。 しかし敢えて言いたい。今でもアメリカは夢を叶えられる国なのです。その身近な例の一つについてお話したいと思います(他にも幾つかの例を知っています)。 数日前までロス在住の息子を訪ねて3週間ほど西海岸に滞在しました。ニューヨーク在住の友人(Nさん)に連絡を取る

        渡米15年、ESLからスタートし、努力と忍耐で永住権を取得した香港人の話