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2040年の世界 大災害から15年後 

はじめに

私が仮想通貨に興味を持ったのは、2025年7月に大災害が起こるという都市伝説から、そうなった場合、日本政府が発行している日本円はどうなるのだろうと思ったのが発端です。

常日頃から日本円を外貨に変えるときや外国送金する時の高い手数料も不満に思っていました。両替なしにどの国の貨幣でも、どこの国でも使えたらいいのにとも、日ごろから思っています。国境を越えた通貨である仮想通貨をもっと知りたくなり調べてみようと思いました。noteに書いているのは自分が調べたことを文章にすることによってまとめられることや忘れたら読み返すことができるからです。

さて、そのこととは別に国内で話題になるニュースを見聞するたびに、日本がもっとこうであればいいのにと想像することも度々です。

そんなわけで、私は2025年7月に大災害が起き、その15年後の2040年の日本を想像して、それをここに物語として書くことにしました。この物語の設定も登場人物も団体もすべては私の想像でありフィクションです。

私が想像する大災害後の2040年の日本の通貨は仮想通貨です。実際に登場人物たちが仮想通貨を使う場面も描けたらと考えています。そうすることによって私自身の仮想通貨への理解が深まると思うからです。

以下は、私が想像する2025年7月の大災害から15年経った2040年の日本の設定です。これは完全なフィクションであり、現実世界の災害予測や科学的根拠とは無関係であることをご理解ください。この物語を通じて、仮想通貨が社会に与える影響や、災害後の復興過程、そして新しい社会システムの可能性について、想像力豊かに探っていきたいと思います。

2040年の世界

1. 大災害とその影響

2025年7月、フィリピン沖に巨大隕石が落下。これにより発生した津波は東日本大震災の約5倍の規模で、日本列島を襲いました。沿岸部を中心に甚大な被害が出て、人口の3分の2が失われました。その後の食料不足、インフラ崩壊、疫病の蔓延などの二次災害により、さらに人口が減少。最終的に災害前の4分の1まで減少しました。

人口構成の変化:
- 高齢者と子供の死亡率が特に高かった
- 20代後半から40代前半の生存率が比較的高く、彼らが再建の中心となった
- 生存者の多くがPTSDを抱え、心理的サポートが必要となった


2. 再建と技術革新

災害後、日本は国際社会からの支援を受けながら、急速な再建と技術革新を進めました。

a) インフラの再構築:
- 津波に強い高床式の都市設計
- 自然エネルギーを中心とした発電システム
- 地下と空中を活用した立体的な交通網

b) 技術革新:
- AIとロボット技術の飛躍的進歩
- バイオテクノロジーの発展(食料問題解決のため)
- 仮想現実(VR)と拡張現実(AR)技術の一般化

3. 2040年の日本社会

a) 人口と社会構造:
- 人口: 約3000万人(災害前の約4分の1)
- 年齢構成: 40代後半から60代前半が中心
- 出生率の向上策として、育母制度を導入

b) 経済システム:
- 仮想通貨が主要な決済手段に
- ベーシックインカム制度の導入
- 労働の大部分をAIとロボットが担う


*ベーシックインカム制度は、2040年の日本社会において、以下のような特徴を持つ社会保障システムとして導入されたと考えられます:

1. 基本概念:
全ての市民に対して、最低限の生活を保障するための一定額の現金(この場合は仮想通貨)を定期的に無条件で給付する制度。

2. 給付対象:
15歳以上の全ての日本国民(あるいは一定期間以上の居住者を含む)。

3. 給付額:
最低限の衣食住を賄える程度の金額。例えば、月額10万円相当の仮想通貨。

4. 財源:
- AIやロボットによる労働生産性の向上で生まれた余剰
- 既存の社会保障制度(年金、失業保険など)の統合と簡素化
- 累進課税制度の強化

5. 目的:
- 災害後の社会再建と安定化
- 技術革新による労働市場の変化への対応
- 創造的活動や社会貢献活動の促進

6. 特徴:
- 仮想通貨での給付により、透明性が高く、管理コストが低い
- AIによる不正受給の監視と防止
- 給付と同時に、社会貢献活動やスキルアップ講座への参加を推奨

7. 補完制度:
- 育児や介護、障害者支援など、特別なニーズに応じた追加給付制度
- 起業支援や技術革新促進のための特別助成金制度

8. 期待される効果:
- 貧困の解消と社会格差の縮小
- 労働市場の柔軟化と新しい働き方の促進
- 災害後のPTSDを抱える人々の生活安定化

この制度により、AIやロボットによる労働代替が進む中でも、全ての市民が最低限の生活を保障され、自己実現や社会貢献に時間を使えるようになることが期待されています。同時に、災害後の社会再建と新たな社会システムの構築に寄与する重要な政策として位置付けられています。​​​​​​​​​​​​​​​​


c) 都市と生活:
- コンパクトシティ化: 人口減少に伴い、効率的な都市設計
- スマートホーム: 家事支援ロボット、AIによる健康管理
- 無人店舗の普及: 顔認証と仮想通貨による自動決済

d) 交通と物流:
- 自動運転車とパーソナルモビリティの普及
- ドローンによる配達システム
- 超伝導リニアによる都市間高速輸送

e) 医療と福祉:
- AI診断システムの一般化
- 遺伝子治療と再生医療の進歩
- 高齢者・障害者支援ロボットの普及

f) 教育システム:
- VR/ARを活用した没入型学習
- AI教師による個別最適化された教育
- 実践的スキル重視のカリキュラム

学習方法
- 従来の座学中心から、VRによる体験型学習へシフト
- シュタイナー教育を基礎とした、創造性と全人的発達を重視するカリキュラム

重点分野
- サバイバルスキルの習得を重視(災害の教訓から)
- 創造性、問題解決能力、適応力の育成に焦点

g) 環境と食料:
- 垂直農場による食料自給率の向上
- 海洋資源の持続可能な利用技術
- CO2排出ゼロを達成


* 垂直農場(バーティカルファーム)は、従来の平面的な農業とは異なり、垂直方向に積み重ねられた層で作物を栽培する革新的な農業システムです。この概念について、詳しく説明しましょう。

1. 基本構造:
- 多層の栽培棚を垂直に積み重ねた構造
- 高層ビルのような形態を取ることが多い
- 屋内で管理された環境で作物を育てる

2. 主な特徴:
- 人工光(主にLED)を使用
- 水耕栽培や養液栽培などの土を使わない栽培方法を採用
- 温度、湿度、CO2濃度などを精密に制御
- AIやIoT技術を活用した自動管理システム

3. メリット:
- 土地の有効利用(同じ面積で従来の数十倍の収穫量)
- 年間を通じた安定生産(季節や天候に左右されない)
- 水の使用量削減(循環システムにより90%以上の節水が可能)
- 農薬使用の大幅削減または不使用
- 輸送距離の短縮(都市部での生産が可能)

4. 主な栽培作物:
- 葉物野菜(レタス、ホウレンソウなど)
- ハーブ類
- イチゴなどの果物
- 一部の根菜類

5. 課題:
- 初期投資とランニングコストが高い
- エネルギー消費量が大きい
- 栽培可能な作物の種類が限られる

6. 将来の展望:
- 再生可能エネルギーとの組み合わせによる持続可能性の向上
- 遺伝子工学との融合による新品種開発

垂直農場は、特に人口密集地域や耕作に適さない環境での食料生産に大きな可能性を秘めています。2040年の未来の都市では、こうした先進的な農業システムが食料自給率の向上や持続可能な都市開発に重要な役割を果たすと考えられています。​​​​​​​​​​​​​​​​

垂直農場(バーティカルファーム)

h) 政治と行政:
- AIによる政策立案支援 ARIA(Artificial Responsive Intelligence Administration)によるAIシステムの暫定政府
- ブロックチェーン技術を用いた電子投票システム
- 国際協調による地球規模の問題解決

4. 育母制度の詳細

- 対象: 35歳以上60歳未満の女性(柔軟に運用)
- 選考プロセス:
1. 適性試験(心理テスト、倫理観テストなど)
2. 遺伝子検査(遺伝性疾患のスクリーニング)
3. VRトレーニング(300時間の育児シミュレーション)
4. 実地研修(既存の育母の下で補助として経験を積む)
- マッチングシステム: AIによる子供と育母の相性分析
- 支援体制:
- 専門カウンセラーによる定期的なサポート
- 育母同士のコミュニティ形成
- 経済的支援(育児手当、住宅補助など)
- フォローアップ:
- 子供が15歳になるまで定期的な評価と支援
- 必要に応じて、子供と実親との再統合プログラムの実施

子どもの保護と育成システム
a) 出生時管理
- 全ての新生児の肩にチップを埋め込み、健康状態や環境をモニタリング

b) 育母制度
- ネグレクトや虐待の兆候をチップが検知すると、即座に国が介入・保護
- 保護された子どもは、マッチングシステムで選ばれた育母が1対1で養育
- 育母の条件:35〜60歳の女性(柔軟に運用)、適性試験・遺伝子テスト・300時間のVR訓練を経て認定
- 育母と子どもは、子どもが15歳になるまで国管理の施設で共同生活

5. 社会的課題

- 人口減少に伴う労働力不足をAIとロボットで補完
- 心のケアや人間関係構築の重要性が再認識され、コミュニティ形成に注力
- テクノロジーと人間性のバランスを模索する社会的議論が継続


ARIAとアラタ博士

さて、この世界はアラタ博士という天才科学者からの提案によって災害後当時「ARIA(Artificial Responsive Intelligence Administration)」と名付けられたAIシステムが暫定政府として機能開始されます。

そして、暫定政府だったはずのARIAは2040年の世界もそのまま据え置かれています。次回はこのアラタ博士とARIAについて書きたいと思います。

高度なAIシステムのARIAが一国を管理し、意思決定していくわけですから、2040年の世界は管理社会です。全ての人に国の監視や管理がつきまといます。

管理社会への考察

ほぼ完全ともいえる管理社会をどう評価すべきでしょうか。私は実は将来的には私が想像する2040年の世界の管理社会に近い世界に至るのではないかと考えています。

みなさんはハックスリーのSF小説「すばらしい新世界」をご存知ですか?そして星新一の「声の網」は?ここに描かれる近未来の世界はまさに管理社会です。

「すばらしい新世界」は一般的にはディストピアといわれているわけですが、私は本当にここに描かれている世界がディストピアかどうかわからずにいます。

「すばらしい新世界」は人間の自由な創造性や尊厳や自然な出産や人間の自然な感情の発露を差し出す代わりに、貧困や紛争や虐待や疫病から人類が解放された世界でもあります。私は今もこの世界や日本で貧困や紛争や虐待や疫病に苦しめられる子どもが救われるのならば、これらに泣く子どもが全くいなくなるのならば、「すばらしい新世界」になってもかまわないと個人的には思っています。

みなさんはどう思いますか?


参考作品:管理社会を描いたSF小説

「すばらしい新世界」(オルダス・ハックスリー著)のあらすじ

「すばらしい新世界」は、西暦2540年の未来社会を舞台としています。この世界では:

- 人間は人工的に生産され、遺伝子操作によって階級別に設計されています。
- 幼児期から洗脳教育(催眠学習)が行われ、社会の安定を維持するよう条件付けられています。
- 「ソーマ」という幸福感を与える薬物が公認され、不満や苦痛を抑制しています。
- 自由、芸術、宗教、哲学などの概念は抑圧され、消費と快楽が奨励されています。

物語は、この「完璧」な社会に疑問を持ち始める主人公たちを通じて、幸福と自由の本質、人間性の価値について問いかけます。

「声の網」(星新一著)のあらすじ

「声の網」は、近未来の日本を舞台にした短編小説です:

- 政府は「声の網」と呼ばれる全国的な通信システムを導入しています。
- このシステムは電話線を経由して情報を伝達し、血圧や体温なども感知できます。
- 全ての情報はコンピュータで管理され、コンピュータはネットワークでつながっています。
- 人々は好きな時に好きな場所で必要な情報を取り出すことができます。
- 全ての市民は常にこのシステムに接続され、互いの会話や思考が監視されています。
- システムは犯罪や反社会的行動を事前に検知し、防止することができます。
- 主人公は、このシステムに疑問を持ち、自由な思考と表現の場を求めて行動します。

この作品は、完全な管理社会がもたらす安全と引き換えに失われる個人の自由や プライバシーについて、鋭い洞察を提供しています。

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