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岸田さんが自民党新総裁に決定、なぜ河野が負けたのか?を温く振り返ってみるw

結局は消去法でケリがついた、という印象だった。
自民党の総裁選は、混戦模様の上に土壇場でのどんでん返しも十分にある様相だったので、予想を避けてきたわけだ。しかし、終わってみれば無難な選択がされたということでいいのだろう。
最終的には岸田さん対河野の決選投票にまで進んだが、257対170という形で決着がついた。
アベマタイムスの記事になる。


岸田前政調会長が自民党新総裁に選出 決選投票で河野行革担当相を破る
9/29(水) 15:03配信 ABEMA TIMES
自民党総裁選は29日午後、投開票が行われ、決選投票で岸田文雄・前政調会長が257票を獲得。河野太郎・行革担当相(170票)を破って新総裁に選出された。岸田新総裁は夕方から自民党本部で記者会見を開く。
1回目の投票では岸田氏が256票、河野氏が255票、高市早苗・前総務相が188票、野田聖子幹事長代行63が票と、岸田氏がトップに立ったが、いずれも過半数には達しなかった。このため上位2人の決選投票にもつれ込み、議員票を固めた岸田氏が選出された。(ABEMA NEWS)
https://news.yahoo.co.jp/articles/f635dd369cf2c4817d124a96b09bbff2833a1bce


ポイントは1回目の投票結果で、1票差で岸田さんがトップ、高市さん、野田の合計251票が2回目でどう流れるか、だったわけだが、状況的には見事な「三すくみ」となり、これだけで誰が総裁になっても党内調整に苦労しそう、という印象を際立たせたといっていい。
それもあってか、市場も極端な反応を示したようで、岸田総裁決定と同時に株式の売りが始まり、こういうことになっている。
大変心苦しいが時事通信の記事になる。チャートの状況も画像にして別掲で紹介したい。


〔東京株式〕再び下げ幅拡大=自民総裁選で岸田氏有利(29日後場中盤)
9/29(水) 15:00配信 時事通信
(14時25分)日経平均株価は後場に入って押し目買いに支えられ底打ちの様相を示したが、自民党総裁選の第1回投票で岸田文雄氏がトップに立つと、再び下げ幅を拡大した。「市場にとってポジティブと見られていた河野太郎氏の当選の可能性が後退したことが嫌気された」(大手証券)との声が聞かれた。
東証1部の9割以上の銘柄が値下がりしている。一方、航空大手やJR、飲食など緊急事態宣言の終了で収益向上が見込まれる銘柄は堅調さを保っている。
(後場寄り)29日午後の東京株式市場は、米株の大幅下落を嫌気して急落した午前の流れを引き継ぎ、日経平均株価が前日比716円33銭安の2万9467円63銭と軟調で始まった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/99d43ef9a668263e60efb6eaef32856697812602


さて、この総裁選は岸田さんが抜け出したというよりも、失速した河野が最後まで巻き返しを果たせなかった、という見方の方が正しいように思う。
珍しいのだが、FRIDAYの記事が面白かったので、少し長いが紹介したい。
ここで語られている空気が、最終的には如実に反映されたと見れば感慨深いものがある。


「ガッカリ河野を見切って高市に乗り換え」議員たちの驚きの打算
9/28(火) 10:32配信 FRIDAY
予想外の大混戦となった自民党総裁選は、いよいよ9月29日に「決戦」を迎える。一挙手一投足を追うメディアの世論調査では、発信力の高さに定評がある河野太郎ワクチン担当相のトップは不動だが、「決選投票になれば河野氏ピンチ」というのもコンセンサスである。熾烈さを増す権力闘争の中で、勝敗を分けるとされる態度未定の議員たちの心理は複雑なようで―。
◆着信に「安倍前総理」
「本人からの電話に驚いた。ここまで力を入れているなんて…」
携帯電話の着信履歴を見返しながら自民党の若手議員が首をひねるのも無理はない。「本人」とは、総裁選の立候補者ではない。河野氏を猛追する高市早苗前総務相を全面支援する安倍晋三前首相からの応援依頼だったからだ。議員間ではしきりに情報交換がされ、態度を決めかねているとされる約2割の議員の元には各方面からの電話が続いている。
情報戦もヒートアップする一方だ。
「もしも裏切り行為があれば、安倍さんが許すことはない」
「岸田文雄前政調会長が決戦投票で勝つのは明白。いま力を貸しておけば、新政権で活用してくれるはず」
前首相から直で電話が来る時代。この時ばかりは若手議員たちは通信手段の発達を恨んだことだろう。
いまも態度を決めかねている議員らの頭の中にあるのは、11月に予定される総選挙だ。安倍前首相からの揺さぶりも効果はあるが、その一方で、
「河野さんが首相になるのを後押しすれば、石破茂元幹事長や小泉進次郎環境相が選挙の時に必ず応援にくる」
「逆に保守色の強い高市氏では、公明党がついていけなくなるから、選挙では不利ではないか」
との算段が頭の中をメリーゴーランドのように駆け巡っているのだ。国民の人気が高い「小石河連合」に加えて、河野氏を支持する菅義偉首相からのにらみは、選挙に弱い態度未定の議員心理を揺さぶる。
だが、当選ムードを漂わせる河野陣営を横目に「ガッカリした」と距離を置き始めたのは自民党中堅議員の1人だ。その理由は、河野氏が総裁選への出馬表明を2日後に控えた9月8日に経団連を訪れていたことにある。「脱原発」を唱えていた河野氏は、十倉雅和会長と会談し「安全と認められた必要な原発は再稼働させていく」などと、自らの主張を“修正”した…と受け止められたからだ。10日の記者会見でも「安全が確認された原発を当面は再稼働させるのが現実的だ」と明言した。
◆河野包囲網
歯に衣着せぬ発言や突破力が最大のアピールポイントだったはずの河野氏は牙を抜かれつつあるようにも映る。「一部の政治家からは『すべてを電気自動車にすれば良いんだ』とか、『製造業は時代遅れだ』という声を聞くこともあるが、それは違うと思う」。日本自動車工業会の豊田章男会長は9日、踏み込んだ発言で周囲を驚かせたが、河野氏やその周辺が念頭にあるというのがもっぱらの見方だ。
さらに日本貿易会の小林健会長(三菱商事会長)も15日、原発に関して「検討もしないで『イエス・オア・ノー』ということはありえない」として、新増設の検討が必要との見解を示した。対立陣営からは「河野氏が新しい首相になれば、企業とうまくいかないのではないか」との声が伝わる。
河野氏の周辺は、財界をはじめ企業に「河野包囲網」のメッセージを送っているのは、安倍政権時代に首相秘書官を務めた今井尚哉氏であると見ている。岸田氏の勝利に向け指南しているとも報じられる今井氏は、経済産業省時代のネットワークに加えて、安倍氏が勝利してきた過去の総裁選で原動力となった支持団体の重要性を最も知る人物だ。「『職域』がどんどん剥がされているようだ」と河野氏のブレーンに不安はつきない。
今回の総裁選は、議員票382と党員票382の計764票で争われる。約110万人に上る党員が「国民感覚」に近いのは間違いないが、その内訳を考えれば、総裁選での投票行動は必ずしも「国民感覚に近い」とは言い切れない。
その理由は、業界団体に属している「職域党員」が党員票全体の4割近くに上るためだ。「職域」は全国単位で動くことが可能で、安倍氏の総裁選で党員票の積み増しに大きく貢献したとされる。さらに、この支持団体からの支援を受ける議員たちも、その動向を気にしないわけにはいかなくなる。
世論調査の数字からは「最も総理大臣に近い男」であることは間違いない河野氏だが、総裁選終盤では焦りも見え始めている。26日のフジテレビ番組で「河野氏の陣営が1回目の投票で一部の票を高市氏に回す動きもある」との解説に対して、「ひどいフェイクニュースですよ」「するわけないですよ!冗談はよしてください」と激高する一幕も。
加えて、ジャーナリストの田原総一朗氏からは「河野太郎が出馬会見で『脱原発』も、『女系天皇』も外して、どうしようもなかった。河野に言ったのよ、ガッカリしたと。なんであんなことを言ったのかといえば、そういわなければ麻生さんが出馬を認めなかったんだと」などと、ウッカリ“暴露”されてしまう始末である。
権力闘争よりも新型コロナウイルス対策の方をシッカリしてほしいというのが国民の願いであるが、自民党の若手議員からは、総選挙での応援だけは「シッカリきてくださいよ」との声が漏れる。なんとも空しいものである。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e5b643d655ed9193bb1c197206c5f7131bf26261


総裁選出馬を表明して以降、ぼろぼろと出てきた「河野の本性」に関する報道やツィート、過去のエビデンスに対し、その対応を誤ったことが河野最大の悪手だった。
特に、あれだけ自身の宣伝材料に使っていたツィッターのアカウントへ、自身にとって不都合な報道に関する質問が寄せられると、その内容に関わらず全てブロックしてしまうという弱腰を見せて、一気に「器の小ささ」が露呈してしまった。
そして出てきたこの疑惑、実はこれが命取りだったのだのだな、と今となっては結果論だが記録を残すという意味で紹介しておきたい。
遠子先輩氏のツィートになる。


遠子先輩
@murrhauser

なぜ河野太郎は今回、強引に出馬に踏み切ったのか。今回の総裁選出馬そのものが中国共産党からの指令という可能性はないのか?もしそうだとしたら、今現在、計算が狂って、河野太郎自身は言うまでもなく、中国共産党も頭を抱えているのではないかと考えると、結構笑えるしかなり面白い状況だと言える。
https://twitter.com/murrhauser/status/1441512716271640582?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1441512716271640582%7Ctwgr%5E%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fnews-us.org%2Farticle-20210925-00171336253-china


実際は、どうだかわからない。だが、例えば外相時代に韓国の南前大使を一喝した件も、こういう背景があるなら「中国式の韓国調教法」に則ったものだったとも言える。河野一族が経営する日本端子が中国と深く関係していること(ウイグルの人権侵害企業である、という噂まで流れている)なども合わせれば、遠子先輩のツィートもあながち・・・、という印象になる。

まぁ、その後は消費税18%構想だったり、二重国籍を認めるだ、1000万人の移民を受け入れるだ、と日本の根幹に関わる発言をしていたことが次々に報じられ、少なくとも「次期総裁に河野はないわぁ〜w」という空気が出来上がったことは確かだった。

象徴的だったのは、1回目の投票だ。詳細をご覧いただきたい。
自民党広報のツィートになる。この状況で河野総裁?ありえないだろうよw


自民党広報
@jimin_koho

#総裁選2021 】開票結果(届出順)
有効投票の過半数に達する候補がないため、決戦投票となります。
河野太郎 86票+169票=255票
岸田文雄 146票+110票=256票
高市早苗 114票+74票=188票
野田聖子 34票+29票=63票
https://twitter.com/jimin_koho/status/1443080557219303428?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1443088021192994822%7Ctwgr%5E%7Ctwcon%5Es3_&ref_url=https%3A%2F%2Fnews-us.org%2Farticle-20210929-00161336403-pm-abe
※議員票+党員算定票=合計で表示


注目いただきたいのは、議員票だ。高市さんが114票、河野が86票で、2012年の総裁選の時と同様、メディアの予想などまったく当たっていなかった。のみならず、実際の票の動きを隠蔽し、合計だけを強調してあたかも大接戦であるというフェイクニュースを垂れ流していたのだ。2回目の投票がある以上、議員票の流れが大勢を決めるのは中学生が見てもわかる話だ。しかも、高市さんを支持した議員たちは安倍さんから「直接投票を依頼する電話を受けていた」ことも判明している。
そんな彼らが、決選投票で誰を支持するか?その結果があの差だったということだ。
植村 真太郎氏のツィートになる。


植村 真太郎
@s_uemura

河野太郎氏残念でした。ツイッター上ではフォロワー数も多いし、「ヤメレ」等ユーモアあるツイートしてぼくは好感持ってましたが、自民党総裁選に立候補となると話は別でまずは皇統について全然不見識だったしね
そしてあれよあれよとボロが出てきて評価ガタ落ちになったのは厳しい現実でした
https://twitter.com/s_uemura/status/1443097483605786626?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1443097483605786626%7Ctwgr%5E%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fnews-us.org%2Farticle-20210929-00161336403-pm-abe


さて。
冒頭で消去法の結果、という書き方をしたわけだが、こういう左向きの河野に対し、高市さんは右に過ぎる、という評価も出ていた。著書が爆売れし、アマゾンで書籍トップの売り上げを誇っていたほど注目は浴びていたが、仮に高市さんの方針を現実に移そうとした場合には、連立内閣を組む公明党がついてこられない、という声もあったのだ。
つまり、右、左どっちも切り捨ててバランスを期待できる岸田さん、という選択だったと見れば座りがいいように見える。

岸田内閣は、まずコロナ対策が最大課題であり、それに連動する経済と税収の立て直しを睨みながら、がメインストリームになるはずだ。おそらく、この後始まる衆院選の争点もここに集約されると見ていいだろう。また、皇族の在り方については一貫して問われていくことになるはずだ。そういう意味で、攻めに出にくい局面ばかりが続くことになる。

だが、外交面では菅さんが大方の問題を片付けて去った感があり、最初の日米首脳会談は「名刺交換」的なものの中で、トランプ、バイデンと日本が議論を重ねてきたクアッド構想の確認程度で済むはずだ。とにかく、最後の訪米でアメリカが日本の海産物輸入禁止を解除した点が大きすぎる。急務だったこの問題が解消されたので、対米外交は台湾に重点を置くような展開がメインになるかもしれない。

韓国は、おそらく最初の外交問題になるはずだ。そう、元徴用工の賠償請求に対し、差し押さえられていた三菱重工の資産の売却命令が出たのだ。これに対する措置決定は急務ということになる。所信表明演説の中で対韓制裁発動を宣言、なんてことを期待したいのだが、どうだろうか。

なぜって?岸田さんは日韓慰安婦合意の時の外相だからだ。それを破棄するとした文在寅には、マジで顔に泥を塗られた格好なのでね、ぶちかましてもらいたいと切に願っている。

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多々野親父
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