13 思い出したくないつらい日々
狭い鳥かご生活
そもそも誰がどういう目的でガーコを捕まえたのか それは私達にはわかりません。ペットとしてアヒルを飼ってみたかったとか 誰かに頼まれたとか。例えば飼っていたペットが死んでしまって悲しんでいる子供にでも与えようと思ったとか。いずれにしても命あるアヒルの子供を単なる物としてしか見ていなかったことだけは間違いありません。
ガーコはいきなり狭い鳥かごの中に押し込められてしまったわけですから当然パニックに陥りました。近くを歩き回る人間達は怖いしエサを与える為に差し出される手などは不気味で思わず身をすくませました。鳥かごから逃げ出したくて羽をばたつかせると人間達は大声で”うるさい”と言いながら鳥カゴを大きく揺さぶるんです。ガーコは少しも気が休まりませんでした。