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P-13 見逃しちゃったよ~

自慢の耳を持っているのに・・・

 すっかり秋の空ですね。
バッタがスゴクたくさん飛んでいますね。だから田んぼ道を歩いている時は注意が必要なんですよ。バッタが行く先々でピョンピョン飛び跳ねているからお兄ちゃんなんかは それを踏まないようにするのに苦労しています。
 私の耳の力が凄いことは知ってるでしょ? すぐ近くで聞こえるバッタ達の会話とか 土を掘りかえすモグラ達の音なんかに気を取られているとね 時々周りが見えなくなっちゃうの。
それだけ意識を集中させているってことなんだけど・・・
この自慢の耳のせいで損しちゃうこともあるんですよ。
 例えばねえ 一度目は 田植えの頃だったかな。お兄ちゃんと散歩に出た時のことです。いつも通り耳をピンと立てて 通り道を飛びかうムシ達とか 田んぼのあぜ道をガサゴソ動くモグラはいないかとかホント真剣に集中しながら走っていたんです。そうしたら おッと なんか水の中をグシャグシャ泳いでいますよ。あれは え~と なんだったっけ? 
 その時お兄ちゃんが言ったの。
『モモ あれ あそこ見てごらん カモシカだ 二ホンカモシカの子供だよ。あれれ 見ていなかったのか なんだ オタマジャクシに夢中だったのか。』

 そう そして今回は二度目でした。
里に降りてきていたニホンカモシカが稲刈りの済んだ田んぼから華麗に山に戻る姿を見逃しちゃったんです。
バッタとモグモグ達の立てる音や動きに夢中になっていて・・・

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