O-18 みんなで一緒にワイワイするから
一段とおいしさが増すんですよ きっと!
朝になると霜がおりてあたり一面 真っ白になってとても寒い そんなある日のことでした。いつもの年よりはあったかいらしいのですが。花も枯れて落ち葉や枯れ木や枯草がいっぱいになりました。
それで片付けをしながらあのホクホク焼き芋を作ることになったんです。中が紫色とかオレンジ色とか 種類の違うお芋を焼くんです。ジャガイモもありました。
最初はモクモクした煙がいっぱい出て それは私には迷惑なニオイでしたから思わず鼻の頭にしわがいっぱい寄っちゃいました。そのうちに赤い火がボウボウと燃えだして それからホンワリあったかな たきびになって・・・これが結構長い時間がかかるんですけど、もうたまらなくおいしそうな匂いがしてきて、私は待ちきれなくてついつい吠えちゃいました。
いよいよ黒こげのこんもりした たきびあとから次々にお芋を出します。ホクホクお芋です。周りを包んでいた新聞紙とか銀紙も真っ黒になっていますね。まずはそれをはがすでしょ、それから パコッと半分にしてカプリ アッ あの 私にもちょうだい ねえ ねえってば!
座り込んでお芋を取り出しているお家の人の腕とか肩に手をかけて ポリポリカキカキしておねだりします。フーフ-した後で口に入れてもらって ワオおいしい。はい 次の一口をお願いします。
『あら モモも女の子ねえ 焼き芋が本当に好きなんだ。』
バウワウ あたりまえですよ お母さん。こんなにもおいしい物はそうそうありませんからね。それにこうしてみんなで一緒にワイワイするから一段とおいしさが増すんですよ。
だからですよね 楽しい笑い声も加わってか 今日は大きなおいも一本分くらいは食べちゃいました。
う~ん お腹いっぱい 幸せ 大満足!