identify
いつの間にかついた名前
望んでいたとは思わないけど
望んでいなかったとも言い切れない
だけどその名前の下にある
重責
には、痛いほど気づいている。
重い。
ねばならぬが
重い。
せばならぬが
苦しい。
私が私であるために
必要なのは<あなた>だけだった
はずだった
あとはペンとノートとPCと
私なんかを証明するには
それだけで十分だったのに
何かしらの 証明書
identify myself するための
数字と暗号
属性
そんなものが
私から<私>を奪っていく。
触れて
見つめて
感じて
愛おしい
たったその一粒のしずくの中に
<あなた>と<私>がいるのに
何者にも identify されない
完全な世界の中で。
08FEB2022