「iPhoneがいい感じに思い出させる」

“For You” と冠してランダムに（？）過去の写真をフォルダーから選んで表示してくる、という意味のわからない機能がiPhoneにはある。この表現からおわかりのように、わたしはこの機能をありがたがったことはあまりない。

「もうマジ無理！」となったときに見たくなる写真って結構具体的だったり限定的な場合が多いし、なんだか見たくなっちゃうけど見たら確実に「もうマジ無理！」ってなる写真も限定的。もうマジ限定。つまり、わざわざ写真を消すということに自意識が働いているうちは絶対に消せないタイプの女ことわたしは、間違って “For You” された頃はまだめちゃくちゃ「もうマジ無理！」ってなっちゃう可能性があるのです。

「iPhoneがいい感じに思い出させる」

ひどく落ち込んだとき、何かを忘れそうになったとき、諦めかけたとき、逃げ出したくなったとき。そんなときに自分を鼓舞してくれる写真が偶然にも “For You” される……といういい感じの効果を0にするどころか完璧にマイナスにしてくる可能性がある機能、 “For You”。こういう考え方しかできぬわたしにとっては、おそらくいい感じの効果として語られた今日のタイトルは、「いい感じ」という語の含むあらゆる意味をいじわるに解釈し身勝手に傷つくきっかけとなったものでした。

なにを「いい感じ」に「思い出させる」のか、なるべく純粋に受け取ったそのままの意味で経験してみたいものです。わたしには、まだない。