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どうなる?鴨川の海辺は・・・

鴨川市の海辺に関する公募

鴨川市の海辺のグランドデザインに関する公募が出ていました。

鴨川市海辺のグランドデザイン策定業務に係る公募型プロポーザルの実施について - 鴨川市公式ホームページ (kamogawa.lg.jp)

見出しの画像の通り、鴨川市の前原海岸は「昭和」の香りがする海辺であることは確かです。
昭和50年代は鴨川ユニバースホテル以外に高い建物はなかったのですが、現在はマンションがいくつか増えていることは変化しました。
それと、海辺プロムナードは整備されました。かなり以前ですが。
当時は、サーフィンで鴨川に来る人をターゲットにしていたんだと思います。しかし、ずいぶんと廃れてしまった感じがします。
そこで、海辺を見直すためのグランドデザインを公募したようです。

グランドデザインの範囲

たぶん②のところがメインなんだと思います。
市民会館周辺には、今は閉鎖してしまった市営プールや、サーファーのための駐車場といった土地があり、再開発するにはもってこいだと思われます。

ボクも小学生のころに、この市営プールにじっちゃんと行った記憶があります。その後、改修したりしたかもしれませんが、場所は変わっていないはずです。
なんとかできないかと思う気持ちは、ボクも同じです。

コンサルのレポートが・・・

さもありなんということで、コンサルタントのレポートが載せられています。
PowerPoint プレゼンテーション (kamogawa.lg.jp)
約一年前の2021年3月に、NTTデータ経営研究所から報告されたレポートです。
全体に、夢も希望もないような報告が続いています。
海辺の環境についても

駅から歩いて5分程度の旧市民会館は目の前に海を臨む環境にありますが、海抜が4メートルと低く、津波リスクに晒されています。さらに、最寄りの津波避難所までの距離が長く、お年寄りの場合は緊急時の行動が制約されることが懸念されます。観光ポイントとしての魅力はほぼなく、民間事業者を誘致するには相当な困難が伴うものと評価します

といった報告で、これでもグランドデザインを公募するんだ?と思わずにはいられません。
ただ読み進めていくと、市民会館の跡地利用については、妙に具体的に書かれているのです。
このまま読むと、①③④はさておき、②の旧市民会館周辺の再整備だけはやるのかと思います。
それもボーネルンドの参画を念頭に、子ども向け施設と図書館を想定しているようです。
やはり、ハコモノ行政なのでしょうか?
鴨川市民向けだけだとすると、ボーネルンドまで呼び込んでというのは想定しにくいです。やはり鴨川シーワールドを訪れた子連れの観光客を念頭に置いているのでしょう。
でも・・・
シーワールドに来る子連れの家庭の多くは、日帰りのような気がします。
アクアラインができたおかげで、東京や神奈川からの車のアクセスは格段に上がったので、わざわざ鴨川に宿泊してまでとは考えないと思います。
なぜなら、子連れで宿泊したいような旅館やホテルが思い浮かばないから。
そうであれば、シーワールドに来る子連れの家庭の多くはギリギリまでシーワールドを楽しんで、終わったらさっさと帰路につくと想像します。
息子が保育園の時代、保育園の友達たちとシーワールドに行きましたが、その時は親たちも一緒に飲みたかったので、ホテル三日月に宿泊しました。黄金風呂というネタもありましたし。
しかし家族だけでシーワールドに行くのなら、きっと日帰りにしたと思います。
由緒正しき吉田屋を継ぐ鴨川館は、子供連れには高すぎます。
グランドホテルは、オヤジの団体客と遭遇すると最悪ですし。
シーワールドホテルか、小湊のホテル三日月か。
是空や魚眠庵は、子連れという感じでもないし。
江澤館は、大人が風情を楽しむところですし。
宿泊先を探す時、子連れでの選択肢は難しいと思います。
そうであれば、わざわざ高いお金を払うより、日帰りで美味しいものを食べてのほうが良い気はします。
だとすると、ボーネルンドの子ども施設にわざわざ寄るのだろうかと思わずにはいられないのです。

海と山を持つ鴨川

ボク自身は、決して悲観的なわけではありません。
ただ、現代にあってもハコモノ行政しかないのだろうか?というのが、率直な意見です。
鴨川には、もちろん海があります。
そして大山千枚田のような山あいの自然もあります。
嶺岡は酪農発祥の地でもあります。
そうした資源を、もっと伝えられないのだろうかと。
NTTデータ経営研究所のレポートを読んで納得したのは、サーフィンで鴨川に来る人が少ないことです。
昔に比べると、早朝にサーフィンをしている人の数が、めっきり減ったなと思っていました。
もともとはサーフィンのメッカでしたが、九十九里に比べると遠いこと、砂浜が痩せることを防ぐために海岸沖にテトラポットを置いたことなんかも、影響しているのかもしれません。
もちろんサーファーの人口が減っているのかもしれませんが。
でも釣りで鴨川に来る人は、サーフィンより多いことは意外でした。
いまでも朝は浜辺から投げ釣りをしている人もいます。
少し車で走らせれば、磯釣りのポイントもあります。
最近は釣りガールも増えているようですし。
太海のフラワーセンター跡は、釣り堀だけは営業を継続していますし。
加茂川河口のフィッシャリーナのところは、昔は細い堤防が沖に伸びていたところです。その堤防では、じいさんもおじさんもこどもも、一緒になって釣りをしていた場所でした。
そんなことを思い出すと、図書館を作るのなら、海をテーマにした専門の図書館を目指したらどうなんだろうか。
絵本だって、海に関わる絵本なら全部あるくらいの。
そして閑散としているフィッシャリーナも、子どもや女性でも安心して楽しめる釣り船の拠点にしてみたら。
波の高い日なら、フィッシャリーナのあたりで海釣りをできるようにしてみたら。
子ども連れでも楽しめる宿泊施設を増やしてみたら。金目鯛の煮付とアワビのステーキというノーサプライズなメニューではなく、魚が苦手な子どもでも楽しめる海の幸や、鮮度の問題で地元でしか食せない魚介類を使った珍しい料理とか。
そして長狭米や鴨川の農産物を使った料理をメインにするとか。
そうした山の栄養が加茂川から海に流れて、豊かな漁場を作っていることが分かるようにするとか。
せっかく鴨川シーワールドがあるのだから、海と魚、そして栄養の源となる山の存在を理解できる鴨川であってほしいな。
そんな風に思うのです。
早朝に鴨川の浜辺から見る日の出。
日帰りではなく、鴨川に宿泊して、感動的な日の出を見てほしいものです。

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あおい しんご
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。