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007 人口3万人は多いのか少ないのか
地域の『幹となる』循環を太くするために、どうすればいいのでしょうか。
やみくもに対策を講じても、効果があるのかないのか、ギャンブルになってしまいます。
まずは「今」を知ることから始めましょう。
ボクは、千葉県の鴨川市を例にして調べてみます。
自分が住んでいる街だけでなく、なにか縁のある街も調べてみると面白いかもしれません。
まず人口や世帯数は、最も基本となる情報です。
そこから調べていきます。
自治体のホームページを開いてみましょう。
http://www.city.kamogawa.lg.jp/
どこの自治体でも、統計情報を公開しています。
鴨川市であれば、
トップ→行政情報→統計情報
とたどっていくことができます。
http://www.city.kamogawa.lg.jp/gyoseijoho/tokei_johokokai_kojinjohohogo/tokeijoho/index.html
そこで最新の統計資料を開いてみましょう。(ここでは令和2年版にします)
http://www.city.kamogawa.lg.jp/gyoseijoho/tokei_johokokai_kojinjohohogo/tokeijoho/1617244750778.html
令和2年3月31日の時点で、人口は32,457人となっています。
世帯数はというと、16,165世帯です。
人口を世帯数で割ると、1世帯あたり人数が分かります。
2.01人/世帯になります。
1世帯あたり人数が2人というのは、夫婦2人世帯や独居世帯が非常に多いことを示しています。
日本には1,700強の市町村があり、人口が数百万人の市から数千人の村までいろいろです。
その中で、3万人の人口を有する市というのは、上位から見て45%ぐらいのところに位置します。
ちょうど真ん中ぐらいの人口規模ということです。
次に、人口がどのような年齢構成となっているのかを調べてみます。
この情報は、国勢調査によって得られています。
鴨川市では、国勢調査の結果も同じ統計資料の中に載せらてています。
ただし、国勢調査は5年ごとに実施されるものなので、ここでは平成27年10月1日のデータになります。
15歳~64歳の生産年齢人口と呼ばれる人々は、17,985人で全体の53.2%を占めます。
この人口が減ってしまうことは、地域を支える担い手がどんどん少なくなることを示します。
次に65歳以上の高齢者人口は、12,295人で全体の36.4%を占めます。
この割合は高齢化率と呼ばれ、社会の高齢化を示す指標として見られています。
また75歳以上の後期高齢者の人口は6,440人で、18.9%を占めています。
14歳以下の年少人口は、3,254人で全体の10.4%です。
千葉県全体の平均で見ると、生産年齢人口は61.7%、高齢者人口は25.9%、年少人口は12.4%ですから、鴨川市は高齢者の割合が多い地域であることが分かります。
最後に、人口ピラミッドを見ておきます。
(出所)鴨川市統計書 令和2年版
人口ピラミッドを見ると、年齢構成を視覚的に捉えることができます。
地方の街の人口ピラミッドでは、20~24歳のところがへこむ(少なくなる)のが通常です。
ちょうど大学入学や就職で都市に出ていく年齢のためです。
しかし鴨川市の人口ピラミッドでは、20~24歳の男性は少なくなっているのですが、女性は多くなっています。
おそらく、鴨川市の産業構造によるものだと考えられます。どこかで深堀してみたいと思います。
以上、まずは人口を中心とした鴨川市の「今」を整理してみました。
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