ハツタイケンの話。映画「SNS 少女たちの10日間」も混ぜて。
11か12歳だった。
13歳だったかもしれない。
Yahoo!チャットで、個人チャットをくれた人に指示をされて、自分の性器を触った。
その時はそれが「オナニー」とは知らずに、
ただ、年上の人から「これやってみて」と言われたままに、従った。わたしの中の好奇心が刺激された。気持ちいいとかはわからなかった。ただ、不思議な感覚だった。親には、言ってはいけないことだなと本能で感じた。いけないことをしている。それが少し、楽しかったのかもしれない。
10歳で母子家庭になった私は、親が遅くまで帰らないという理由で、携帯を早くから持たせてもらい、家のパソコンでゲームをしたりしていた。
それの延長で、Yahoo!チャットに辿り着き、暇があればログインしていた。
記憶は朧げだが、いろいろなことを教えてもらい?(聞いたわけでもなく、個人チャットになれば、一方的に性の話がメインだった)
私は見た目も芋だったし、特段ませていたわけでもなく、身体の発達も遅い方だった。それなのに、頻繁にログインしていたのは、構ってもらえているようで、少しだけ嬉しかったんだと思う。心の隙間だ。
そして、ある時は一方的に性器の写真や動画を送りつけられ、求められた。
パソコンのカメラの有無がわからず、送ったことは一度もない。携帯から送ってとも言われたが、なんとなく「それはダメな気がする」「なんでこんなに欲しがるんだろう、変だな」と思った記憶がある。
が、この話は全て、つい最近まで
自分の中にある記憶のゴミ箱に葬っていたのだ。
掘り起こされるきっかけになった、映画
「SNS 少女たちの10日間」
予告はこちら。
驚くことに、実体験そのものだった。
そして、当時は、恐怖を想像する力に欠けていたので「怖い」と感じなかったが、ネット上での性的虐待は、とても怖い。
映画内でも語られていたが
「恋愛観が変わったり、男性をそういう生き物だと思い込むことになるだろう。」
そのとおりだ。
性的な写真をネットに晒され(リベンジポルノ)これが親にバレるくらいなら首を吊る、と思う子供もいる。
映画内でとある男性が
「ネットを使わせている親の責任だ」と言っていた。それも一理ある。
映画監督はSNSの運営の問題だ、と言っていた。
それもある。
自分の過去と重ねると、
親に何をして欲しかったか。どうしていれば、よかったのだろうか。
母がよく車で流していた歌。
聴くと、必ず、泣いてしまうので、年に2回しか聴かない。