靴下、揃えてたたむ夜。
冬服はかさばる。
娘の筆箱の鉛筆が短くなっている。
見失っていたプリントがクッションの裏から出てきた。
基本が、散らかる。
やりたいこと、やらなくてはいけないこと、やりたいことだったけど放置しててやらなくてはいけないことに移行しかけてるもの。充実は良いが、気持ちが落ち着かない、些細なことで家族に苛つくのは暮らしの乱れ。
結局、手を掛けられ、愛せるものなんて一握りなのに、ついつい浮ついたり、風呂敷を広げて、なんでも取り込んでしまう。
時々、一番愛したい身近なものだけに手を掛け、あとは放置する日をつくる。
鉛筆を削り、無造作に放り込んで溢れ出した衣装ケースの中身をたたみ直す。
パートナーの靴下は、5種類全部、片方だけあった。