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対等

「多分さー、子育てを対等にシェアできる大人がいないんだと思うんだよね」

子どもに毎朝怒ってしまい疲れるよ、とつぶやく私に、友人はそう言った。

そうだ、と思った。だけど、対等って、時間と距離が縮まり深まるほど、誰とも実現しない気もしてきた。

力加減は、いずれかに傾く。傾きを均すために、礼を述べたり、お金を払ったりする。傾いてないことにするために、役割を与える。割を食いたくない。家族も、親子も、仕事も。

対等、そんなものどうしたって無理だと思うからこそ、ハナから、まあるくやりたい。丸く。不均衡のシーソーをこちら側に向けて攻撃するために、不足したパーツを血眼で陣地周辺からかき集めるのでなく、不足してます、あなたのそれ使おう、わたしのこれ使おうよ、ええやんええやんと手を繋いで、ぐるぐると回る。おおきに、ええやん、それだけのぐるぐるの渦に生きたい。

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