映画 秘密と嘘(SECRETS & LIES)
製作年 1996年
製作国 イギリス
上映時間 142分
監督 マイク・リー
出演
ブレンダ・ブレシン
マリアンヌ・ジャン=バプティスト
ティモシー・スポール
フィリス・ローガン
レスリー・マンヴィルほか
検眼師のホーテンスは、洗練された黒人の若い女性。
生後間もなく、養子として迎えられた家族に大切に育てられましたが、両親が他界。
実の母親を探す決心をし(法律が変わり可能に)、実母を見つけ電話をかけます。
ついに地下鉄の駅で待ち合わせて、会うことになったのですが…。
公開してから、何度か鑑賞している映画です。
「脚本がなかった映画」ということを知り驚きました。
出演者は、物語の内容を最後まで知らされていなかったそうです。
(ホーテンスの肌の色まで)
「英国王のスピーチのウィンストン・チャーチル役」を演じたティモシー・スポールが実母の弟役。
実母の義妹役は「ダウントン・アビーのヒューズさん」を演じたフィリス・ローガン。
ヒューズさんとのギャップが大きいです。
「ミセスハリス、パリへ行くの主役」「ファントム・スレッドのお姉さん役」を演じたレスリー・マンヴィルが、役所?の職員役でちょっと登場。
重いテーマを扱った、多くの賞を受賞した作品で、沢山のきちんとしたレビューがあります。
以下、何度も観た私の核に触れない個人的な感想です。
計算すると、実母の現在の年齢は42歳という設定です。
公開当時は実母の気持ちが分かりませんでしたが、彼女の年齢を「まだ若い」と感じる今になって再度鑑賞すると、視点が変わりました。
後半「お祝い事の家族の集まり」に呼ばれてしまった、家族以外の二人が前半の印象を覆しました。
ホーテンス自身がスタイリッシュですが、自宅インテリアは、まるで最近のSNSなどに出てきそうです。
実母宅、実母弟宅、友人宅など、いくつか登場する「家」の違いもいろいろ物語っていますね。
そして映画と関係のないロンドン案内になりますが…。
ホーテンスが初めて実母と待ち合わせをした地下鉄ホルボーン駅付近には、建築家サー・ジョン・ソーン( 1753年 – 1837年)の邸宅であった「サー・ジョン・ソーンズ博物館」があります。
独創的なデザインによる絵画ギャラリーの壁は、作品を収めるための折りたたみ式パネルが備えてあります。
パネルの内部に収蔵されている絵画を見学希望の場合は、係員にパネルを開いて頂くよう伝え、現在は一定数の見学者が集まるまで待たなくてはならないそうです。
私は90年代にこの博物館によく通っていたのですが、当時は「ああ…この子…また来たのか…」という感じで、お願いすればいつでも開いて下さいました。
脱線失礼しました。