「フリーランスサミット」レポ ~しがないリーマン広告運用者が現実に打ちひしがれる~
このままだとマズイ…置いてかれる
それが参加しての第一印象でした。
昨日、3/4(土)に行われた"フリーランスサミット@国際フォーラム"
参加者は4000人超えだったらしくフリーランス市場の盛り上がりを肌で感じとれました!
この会場の熱と、3つのセミナーを聞いて
「フリー活動全然出来てないパンピー会社員の自分にそりゃ仕事降りてこないよな…」と痛感しました。
そんなショボショボリーマンにさらに凹む出来事が起こるのですが、その前に、なぜこのサミットに参加したのかの理由を3つ。
と、がっつり木下さん目的だったわけですが、3CのCompetitor(競合)・Company(自社)にも思いがけない発見がありました。
また前述の凹むこともあり、昨日ツイートしたとおりこのnoteをしたためている次第です。
前置きはこのくらいにして、早速振り返っていきたいと思います。
参加した3つのセミナーは「その先にあるもの」がテーマでした。
立場ややってることが違う登壇者の皆さんが口を揃え、
【自分や他人の価値観の解像度を高めアウトプットし続ける】と一貫してお話されてました。
つまり、【人と向き合うこと】が大事だとおっしゃっていました。
興味深く、面白く、そして非常に勉強になりました。
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会場入り
木下さんセミナーが始まるギリギリに会場入り。
いかついSPが待ち構えていて、なんだか物々しいなぁ。。
会場間違えたかな?セミナーはどこでやるんだろう…もう始まっちゃてるかな…と会場をうろうろ。
渡されたチラシの地図を見ながら前の方かな〜と会場の奥の奥へ向かうと ん?なんか見たことある人だな…
「あれ?木下さん・・・!?」
と、急にあわよくば目的の方が実物で目と鼻の先に登場。
目も合ったので、そこで軽く会釈ぐらいすればいいものの、
「まだセミナー始まってなかった!」という謎思考に入り、「いい席を確保しなきゃ!」何故かブースへ一目散へ移動してしまいました…
あわよくばという「理想」とチキンな自分という「現実」に凹みながらも、これから始まるセミナーを楽しむことに意識を切り替えました。
そんなこんなで、今回のメインの目的であるセミナーが始まりました。
※注意
多分に主観が入ってるので「このnoteに書かれてる=登壇者の方が発言してる」ではないです。
また、自分が食らった金言・格言をメインに振り返ってます。
細かいセミナー内容を知りたい方はTwitterで「#フリーランスサミット」と調べると良きです。
木下勝寿さん『現役上場企業社長が語る最新WEBマーケティング論』
木下さんの本は、いつも読んでいて、実物で見て肉声でその思考を楽しもうと思っていました。
「本で読んだことと同じことをおっしゃるかな~」と少し思っていましたが、実際は全然違いました。さすが、常に先を行ってらっしゃる。
本ではAIがない世界が前提でしたが、
今回のセミナーではAIがある世界上でのマーケティング論を聞けたので
ハッキリと大きな違いと発見がありました。
それでは金言を振り返っていきます。
1.競合他社クリエイティブ閲覧禁止令!?
業界全体として、似たようなクリエイティブが多すぎてクオリティが下がっているということを仰っていました。
本でも語られていますが、一番最初のクリエイティブは、【ユーザー視点】で0→1でお客様のことを一所懸命見て作るのに、
次に作るときは、【前に作った商品や広告】を見て作るようになる。
自分が成功してきたクリエイティブや方法論を他の媒体や案件、業種に展開しても、それは「どれだけ一生懸命商品や広告を作ったか」という観点なので、
「どれだけお客様の役に立ったか」ではない。
業界全体として、「このクリエイティブ良く見かける」と流行ってそれをマネての繰り返しで、0→1でお客様のことを一所懸命見て作る視点が抜けている。
だから、北の達人では、他社のクリエイティブを見るのを禁止している
というのが驚きでした。
まさに自分がクリエイティブ作る時にやってることなので、めちゃくちゃ食らいました。
2.北の達人の運用者は平均IQ130~140
MCの方が、テクニック論の話を投げかけて、
テクニックでいうと北の達人は2つの種類で部署を分けているとおっしゃっていました。
それは【運用】と【クリエイティブ】チーム。
以前、マイクロコピーのセミナーでは、
【運用】チームは、1日が赤字か黒字かを常にせめぎ合ってる
【クリエイティブ】チームは、作ったもので1CVが出たら印税としてインセンティブが入ってくる
というのを伺っていました。
その【運用】チームですが、「法則性をどれだけ見出していけるか」という観点で運用していて、チームメンバーの平均IQ130~140・・すごい
【クリエイティブ】チームは、以下のクリエイティブに関する一連のアクションを再現性ある仕組み化をしているとのこと
(Twitter広告や投稿の例)
・なぜ目が止またか:アカウントのロゴが特徴的だった
・なぜ読もうと追わせた:一番最初が「これはぜひ聞いて欲しい」
・なぜクリックしてページに:詳しくは驚きの事実が
これらのポイントを真似して再現をしていくが、着眼ポイントは人によって違うため、【今回はこの意見に従ってやっていこう】と進めているようです。
この先、上記のテクニックだけだと生き残れないので、今までにないものをどれだけ生み出されるかが大事
結局人間理解の解像度が高いか、なので人と向き合うというのは避けられない。
自分が人と向き合いながら心理学的なところをパターン化して、事業に落とし込んでいらっしゃるようです。
著書の「着眼法」ですね。
詳しく学びたいと思った方は、マーケターは全員読んで欲しい本個人的1位の、以下の本を読んでみてください。
3.これからはAIに聞いて正確に返答される回答には人間の仕事はなく、曖昧に返答されるが人間がやるところ
時間帯によって、昼の方がCVRが低い、夜の方がCVRが高い理由は?
とbingAIに聞いたようです。
そうすると、以下ツイートのように本でしか書かれてないことが答えとして返ってきたようで、木下さん自身も驚いた、とおっしゃっていました。
そこでもう、正確に答えが返ってくる質問に人間の仕事はない、と感じたようです。
なので、自分のやっている業務をChatAIに投げかけて、AIが答えに詰まったところを人間がやっていくと良い、と金言をいただきました。
井上貴裕さん『元サイバーエージェント局長による広告業界の未来予想図』
木下さんのセミナーだけを聞こうと思っていたのですが、がっつり広告業界に所属しているので、これは聞き逃すまいとそのままセミナーを聴講。
1.運用者の報告で「機械学習が~~」と、芯を食わない回答が増えてきた理由
まず、広告業界の歴史を振り返ることからセミナーがスタート。
■ネット広告登場以前
・TV=メディア枠
・メディアレップ(枠の仕入れ)
・メディアエージェンシー(枠を販売し代理運用)
・広告主
という4つの関係性のうち、
メディア枠の仕入れ販売も電博しかできないように規制組みもしっかりやれていた。
消費者も、TVしか情報取得タッチポイントがなかった。
■ネット広告登場
消費者が触れるメディアがTVだけじゃなくなり、消費者が持つ情報がバラバラになった。
なので、メディア枠の買付から、運用ハック的な設定方法に価値が移動した。
■AI時代
広告URLを入れたら設定したら5年後で全て設定が完了する世界観が現実となる。
最近、機械学習など、芯を食ってない回答が増えてきているのは、やることなくなってるので、説明がこれしか言えなくなっている
これからは、インハウス化が加速している。
ネット広告登場時期に稼いで独立した会社の下で働いているとしたら、
「自分も行けるんじゃないか」と、独立しようとするマインドになるが
運用に強い・クリエイティブに強いというだけでは今後強みにならない。
2.コンペ相手にアクセンチュアが入ってくるようになった
これまで「広告の運用は細かくて大変だから、代理店に任せます」といった外資系コンサル企業からの依頼が来なくなっている。
なぜなら、設定も運用もAIに任せるだけになってきて、
クライアント側も「自社事業の理解度が深い戦略を作ったコンサルティング会社、戦術(広告運用)も実行して欲しい」
という流れになっている。
広告代理店も上流に上るようになっており、「広告効果の最大化」ではなく、「売上を向上させる」という点に重きを置き始めている。
電通のIRではすでに「広告」や「マーケティング」という言葉を使っておらずこの世界観を上手に言語化できている。
なので、
「Facebook広告に詳しいです!」で広告フィーで案件を取れた時代から、
業界(インダストリー)カットし「この業界に詳しいです!」と、レベニューシェアで案件を取り、取った後もその業界をリードし続けなれければ行けない。
事業をどうやってスケールさせるかの脳、マーケティング脳を鍛えていかないとかなり厳しい現実が待っているのではないか。
3.顧客が言うことよりも、0ベースで売上のことを考え時には顧客を説得して事業をスケールさせる人材が生き残る
顧客が求めていること=事業の拡大する ではない。
顧客が求めていることが仮に、運用ハック的な部分であったら、それは違うと説得する。
さらにそれだけでは乗り切れないため、
売上に関連性のある事象要因を特定しにいけるかが今後の鍵。
お金にならなくても価値提供は必要、運用以外のところにも向き合えるか
が重要だとお話されていました。
やまもとりゅうけんさん・迫佑樹さん・青笹寛史さん『SNSを伸ばした先に見える世界』
そろそろ15:30~の予定に差し迫っていたのですが、最近Twitter運用が面白いと感じてきたので、これも聞き逃すまいと聴講。
1.迫佑樹さん「Twitter伸ばせないやつはyoutubeも伸ばせない」
やたら声量が大きく、迫さんの第一声で、自分の席の周りの方が「ビクッ」てなってましたw
「もし、SNSのフォロワーが0になったらどう伸ばす?」という素晴らしいMCの方の質問の答えでの迫さんのパンチライン
その他にも、裏で拡散を依頼することなどはyoutubeやInstagramではできないけど、Twitterではできる。
ズルできるとおっしゃってました。
また、迫さんは繰り返し、「広告費・採用費が0円になるから、コスト0円でいろんな事業の手数を打てる”攻めの世界”に入れる」とおっしゃってました。
そのためには、特定の市場内でNo.1を獲得する「ランチェスター戦略」がおすすめ、とのことで、非常に勉強になりました。
(ツイートでいいね!が多いアイデアから順にやっていく。などもお話されてたかな?)
2.青笹寛史さん「運用のコツにおいて「継続」というのは浅い」
「SNSを伸ばす運用のコツは?」という質問に対して、サラッと言っていたあおさんのパンチライン。
「行動しない、継続しない」のが大多数で、とやかく言わず行動して継続するのが大前提だから、サラッと「継続は浅い」という言葉が出てくるんだろう。
また、SNSのフォロワーから逆算しての事業設計が丁寧だから、
フランチャイズ展開など、大きな展開なども丁寧にできていらっしゃるんだなと話を聞いてて感じました。
3.やまもとりゅうけんさん「フツメンでも陰キャでもSNSは伸ばせる」
とにかく、研究熱心だなという印象でした。
「tiktokでは、ルックス推しで行ったけど、それは戦略。自分はイケメンでもないと思っているし陰キャだと思ってる」
というビジネス系オンラインサロンで最前線、実績のある方のこの言葉は、SNSのイメージとは真逆だったのですが、励みにもなった大きな学びでした。
これも先人の方を愚直に研究して、実行なさってるからこそだな、
なるほど。。と思った視点でした。
木下さんも同様のことを仰ってましたが、
自分が「いいね!」したら、なぜ「いいね!」したのかを突き詰め
それを再現していく。
リツイートはみんなが「これ言いたかったんだよね」というのを言語化すると代弁される形で、相手のタイムラインに自分のツイートが乗る。
これらの言語化を重ねていくことで変わってくる。
というのを仰っていました。
参加してみての総括
木下さんのセミナー目的で参加したのですが、それ以上に大きな学びがあったサミットでした。
AIの発達によって、今やってる仕事や環境を意識改革していかなきゃいけないと思ったり、
将来的にはSNSのフォロワー=その人のフリーランス力になりそう
だと思ったり、、
とにかく、このままではダメだと発破をかけられました。
木下さんに会釈も挨拶も、贔屓の球団も聞けなかったのですが・・・(笑)
凹んでる場合ちゃうなと思い知らされました。
とはいえ、今フリーで受けている案件に関しては、業界知識はある程度自信があるので、今後攻めるべきはここだな、
と、自分ができそうなことも明確になりました。
オフラインイベントの参加はかなり久々でしたが、やっぱりリアルでのインプットはいいですね!
大きく登壇者の方々、参加者の熱量を肌で感じ、刺激を受けました。
また、似たようなサミットやセミナーがあったらこのような形でレポしたいと思いますので、
おすすめのオフラインイベントがあれば教えていただきたいです!
最後までお読みくださりありがとうございました。