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#7村で本屋をやるということ②

人口1600人の小さな村に本屋を作ろうと思った訳と、わたしなりの作りたい本屋さんのビジョンの話【後編】


先日あげたnoteの記事「村で本屋をやるということ【前編】」のほうにたくさんいいねや反響いただいて本当に嬉しく思います。ありがとうございます。

さて後編は具体的に、どういう店作りをしていきたいのかというところをお話ししていきたいと思います。


先日も書いたようにわたしにとっての理想の店は「村の子供たちのための本屋さん」です。

そしてこちらも重複しますが道志村の人口はおよそ1600人。

10代までの子供の数はちょっと古いデータでしたが、300人ほどのようです。

そのうち何人がうちの店のお客さんになってくれるでしょうか。

村人全体で考えて、なんの根拠もなく百分の1だとしても16人。そのうち購入してくれるのは1人か2人か……
なんだか気分が暗くなってきました。

こう考えていくと村人だけを対象にするということはもはや無理があります。残念ながら。


だったらあれですか、家賃もかからないし趣味で悠々とやっていくつもりですかということになってしまうかと思うのですが、もちろんやるからにはきちんと継続できる経営をしていきたいと考えています。

そこまで儲けは出なくても、なんとか継続していけるだけの収入を目指したい。

そこでやはり絶対に外せないのは観光客への目線です。

これもちょっと古いデータでしたけど、道志村の観光客数は年間115万人だそうです。

115万人!町田市の人口の倍以上じゃないですか。


本当なの?と思っちゃいますけど、確かにシーズンになると道の駅は入れない車で溢れてしまうほど大盛況なのです。

大部分は山中湖への観光途中の休憩か、キャンプ場のお客様だと思います。


そしてうちの店はメイン道路の道志みち沿いではないものの、観光の中心「道の駅」のすぐ近くなので、そこからうまく誘導できれば十分観光客に来てもらえるのではと考えています。


なので、カフェは絶対必要だと思いました。

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もしわたしだったら、山中湖で自然を満喫してきた帰り道、ちょっと疲れたなぁ小腹がすいたなぁっていうときに「book cafe」の看板を見つけたらほぼ100%そこに向かうのですが、みなさんはどうでしょうか。

本に興味がない方は素通りされてしまうでしょうか。
わたしとしては本に興味がなかったとしても珈琲だけでも飲めて、そこにいる間気持ちよくすごせるようなそんな空間があったら良いなと考えています。

雰囲気がよくてご飯が美味しくて、居心地がよかったらまた来たいねということになるかもしれません。さらにその店があるだけで道志に通いたくなるという人もいるかもしれません。

たくさんの人たちにとってのそういう店を、やるなら目指したいと思っています。


そこで、店のビジョンとしては3方向に目を向けて結果みんなが心地よくすごせる場所というものを目指したいのです。

3方向というのは
1.子供たち
2.村人たち
3.観光客
です。

あちこちとっちらかって結果中途半端になるんじゃないのと思われるかもしれませんが、中途半端でもいいと思っています。みんなの居心地が良いのなら。
逆に凝り固まって、ある1部の人にしか受け入れられないというような物にはしたくない。
だってそういう店って子供は絶対入ってこないでしょう。

なので限りなくオープンな雰囲気の店作りをしたいと思っています。


具体的にどんな本を置いていきたいかということですが、これはもちろんどんどん変わると思うし、日々人の意見を取り入れながら面白くしていきたいところではありますが、とりあえず最初に仕入れたいなと思っているものは以下のような感じです。

基本的には古本が8割以上になるかと思います。
でも希望としては最近たくさん小さな取次さんがありますので、活用させてもらって新刊書籍も置けたらなと思っています。

1.絵本、児童書、YA、コミック
2.文学(海外、国内)、文庫(時代小説)、ライフスタイル、農業、ロハス系、料理
3.キャンプ、釣り、アウトドア、DIY、山梨県の書物、観光案内、洋書、アート

1.のYAに関してはお話ししたいことがたくさんあって、YAって何?という人もいると思いますので、また別の機会に章を設けたいと思います。

それからコミックなんですが、これは少量でも置きたいんですがわたし全くの門外漢で本当に人気のコミックがわからないし(鬼滅とコナンとワンピースくらいはかろうじて)、こういう山の中の小さい書店にあった方がいいというものがまっっっっっったくわからないので、ぜひ詳しい方いらっしゃいましたらお手伝いしていただきたいです。

まだ仕入れはかなり先の話になるので、ゆるゆると募集していますので我こそはという方いらっしゃいましたら、メッセージください。ただ、報酬があまり出せないのでほぼボランティアでもいいよと言ってくださる方に限ります。すみませんです。

あとはあまり説明いらないかと思います。
雑誌に関しては取り扱いは難しいかなと思っています。
客注が取れると良いのですが、そこもまだまだ検討しなければというところです。


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店の空間としましては、庭、ウッドデッキ、2階部分がカフェ。1階部分が本屋とキッチンになる予定です。
場所はまだ分かりませんがどこかにキッズスペースを設けたり、壁面を使ってギャラリー的なことをしたりもしてみたいです。
また庭を使っていろんなイベントができるんじゃないかと思っています。
定番の読み聞かせもそうだし、焚き火しながらの読書会や、一箱古本市、はたまたレシピ本を使ってのピザ作りやそば打ちなどなど!

この地ならではのことをたくさんやって、仲間を増やしてみんなでワイワイやりたいです。

アウトドアと読書はあまり馴染みがないかもしれませんが、実はとても愛称はいいのではないかと思っていて、新しい試みもたくさんできるんじゃないかと思います。

本屋でキャンプ!なんてこともうちならできる。
そういううちならではの部分と、近所の人たちに向けた一般的な部分と両方大事にしていきたいと思います。


アイデアや力を貸してくれる方いつでも大歓迎です。
これからどういう風に実現していくのか、ぜひ楽しみに待っていてくださいね。

さて次回はお店の外壁を全面的に変えたいと思っているので、そのための作業に入ります。

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もくめ書店〈酒井七海〉
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