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エジプト旅行記⑤〜アブシンベル神殿とエジ下痢〜
ツアー2日目(エジプト滞在5日目)はアブシンベルと私のお腹の調子についての話が半々くらいになると思われます。
あまり綺麗じゃなくてすみません…笑
もしエジプトで下痢に苦しんでいる人がいたら参考…にはならないかもしれないけれど慰めくらいにはなりますように…
午前:アブシンベル神殿
4時起床・4時半出発(トイレ3回)
クルーズツアーにはアブシンベル神殿に行くものと行かないものがあるが、行く場合は早朝4時〜5時頃にクルーズ船を出発し、アスワンから車で3時間くらいのドライブ、現地で2時間程度観光し、昼頃に船に戻るパターンが多いよう。
我々は4時半出発のため、4時に起床。
そして出発するまでの30分に3回トイレに行った…
前日までに食べたものがストレートに出てくるような…
一昨日からゆるくなってきていると思っており、前日はあっさりめのパンとヨーグルトとフルーツしかほぼ食べなかったが、これは……
まごうことなく、お腹を壊した。10年ぶりミャンマー以来だ!!
ミャンマーでは、日光過敏症による肌の腫れと過労による微熱もあるなかで強行軍し、帰国後に脱水&高熱で点滴し、会社を2週間休んだ…
今回は熱もなく、耐え難い腹痛や嘔吐、せき立てられるような便意もない、ひたすらにトイレに行くとツーツー(水下痢)になるだけだったので、大丈夫と判断。
整腸剤(ビオフェルミン)と胃腸薬(ウルソ)は持参して飲んでいたが、正露丸も持ってくればよかった…と思っていたら、健康すぎるM様が「10年間寝かせた正露丸ならあるよ!」と救いの正露丸を分けてくれた!!ありがとう!
使用期限はだいぶぶっちぎっているが、まぁイケるやろ…!(これ以上悪くなれないのでは)と思い遠慮なくいただき、とにかく脱水にならないように、持参したポカリ粉末を溶かした水を飲むしかない、と決意の表情で車に乗り込んだ。
道中だいたい3時間(トイレ1回)
車は、イスマイリヤに行く時に乗ったようなバン(ハイエース)の新車版だった。
おそらくこういうところで使い古されたものが市中の凄腕ドライバーに卸されているのだろうな(たまに道中で修理してるの見たし)…タイプCの充電ポートある(タイプAしか持ってない)…と思っているうちに、いくつかのクルーズ船とホテルで他参加者をピックアップして出発。
途中寝ていたので曖昧だが、検問?のようなところで同様のハイエースツアー車が渋滞していた。
6時前に目覚めて外を見ると、空が徐々に明るくなってきた(車の左側に座っていた)。
「やうやう白くなりゆく山ぎは すこしあかりて 紫だちたる雲のほそくたなびきたる」は、日本では1000年変わらない光景だけれど、ここには5000年間、山も雲もなかったんだな…アスワンにダムができて初めて雲がかかるようになったんだもんな…と思いながら空を見つめていると、6時半頃にトイレ休憩兼サンセット見学スポットへ到着。
降りて速攻トイレへ(こんな形でトイレ報告が続きます)。
鬼気迫るわけではなかったが、なんとなく駆け足になってしまうのが辛い。
入り口で、おっちゃんに30ポンド=100円くらい払って、紙をもらう。
その場で「紙もっとちょうだい!!」と言えば追加をくれるが、中に入ったら紙はないので、お腹壊している人&紙はリッチに使いたい人は持参必須。
ツーツーではあるけど、なんとかなりそうだな…10年エイジングした正露丸のおかげかも…と思いながらトイレから出てきたら、陽が昇っていた。
(あんなにジッと見つめてたのに、肝心の日の出を見逃した。笑)
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20分程度の休憩を経て、さらに1時間ほど走る。
道中で、クルーズ船を出る時に手渡された朝食を確認。フルーツジュースとクロワッサンとサンドイッチ。食欲ゼロのため、フルーツジュースだけいただく。
今日もいい天気だな…
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8時頃到着し、チケット購入に並ぶ。すでにかんかん照りで暑い。
車に同乗してきたガイドはスペイン人カップルのガイドだったらしく、その人が現地をうろうろしている知人のガイドを捕まえて我々(と、中国系アメリカ人親子)を託した。
(我々のガイドのRockyは同行しなかった。線引きはよくわからないが、Rockyも前日お腹の調子が悪そうだったので、もしかしたらそのせいかもしれない??)
神殿は1時間でも十分です(トイレ2回)
アブシンベル神殿は、紀元前1260年頃にラムセス2世が当時のエジプトの南の果て(今もだけど)に建てさせた岩窟神殿で、19世紀頭に砂に埋もれていたのを発掘、1960年代にはアスワン・ハイ・ダム建設のため水没するところだったがUNESCOが救援して移築した。そこから世界遺産という概念ができた(けど、アブシンベルが登録1号というわけではない)。
ガイドが説明していたが、特に目新しい情報はなく、暑い&眩しいで早く神殿入りてぇ…と思っては、いや、中もピラミッドみたいに暑いかもしれん…と思ったり、おそらくちょっと朦朧としていた(チケット売り場も炎天下だし、基本的に日陰がない)。
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左手の丘が、神殿の裏側。
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説明が終わると、はいじゃあ自分で行ってきてくださーい、1時間後に休憩スポットでね〜みたいな感じで解放される。
中の説明はないんだな(そこが1番知りたいんだが)と思いつつ、向かった先には…
ラムセス大王!ラムセス大王(カオナシ)!ラムセス大王!!ラムセス大王!!!
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圧巻のラムセス2世尽くしに、M様が早々にギブアップ。
「またラムセス2世かー!もういいよ!」と叫んで写真を撮るのをやめていた。笑
本当に全部ラムセス&神々で、たーまに石像の足元に小さい奥さん(ネフェルタリ)がチラチラいる感じ。
この神殿は、在位70年を誇るラムセス大王の威容を誇るとともに、外来民族への威嚇という意味合いも持って建てられたと聞いていたが、納得した(アジアからの外来民族はちゃんとビビりました…)
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ここも6体中4体はラムセスでネフェルタリは2体だけ!笑
隣には、ふた回りほど小さい王妃ネフェルタリとハトホル神(愛と美の女神)の神殿があるが、ここもしっかりラムセスアピールが入っている。
大神殿も小神殿も、ピラミッドに比べれば全然暑くないが、気持ちもお腹も食傷気味で、かつ、かなり大きな神殿内のどこを見てもラムセス過ぎて、何を見てどれを撮ったのかわからなくなっており、両神殿とも思ったより写真が撮れていなかった…(小神殿の内部写真はほぼない)笑
事前にもう少し壁画の意味を確認してから訪れたら、もう少し(ラムセス以外の存在と、その意味が)わかったかもしれない。ちょっと反省。
エジプトの遺跡には、必ずCoca-Colaの看板とベンチがある休憩スポット(Rocky曰くCoca-Cola Palace)があり、そこでガイドたちが休憩&待機している。
Palaceに申し訳程度に備え付けられた仮設トイレに連続2回行き(出てからまた戻った…)気力を取り戻し、まだ時間があるし、もう一度だけ見てから帰ろうということで再度神殿へ。
でもやっぱりラムセス尽くしすぎて、もういいね!十分見たね!ということで駐車場へ向かう。
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駐車場も船も遠い(トイレ1回)
ガイドがチケット売り場まで連れ戻ってくれて、そこで恒例のチップタイム。
正直あんまり…という感じだったので、2人で100ポンドにした(団体ツアーガイドの推奨チップ額は1人50〜100とのこと)。
移築の様子を撮った白黒写真を売りつけられそうになったが、暑いんじゃ早よ解散せんかい…と虚無顔で見つめていたらスッと引き下がってくれてよかった。。笑
念の為チケット売り場のトイレにも行ったが、有料なのに汚くて混んでいた。
駐車場へ向かう道のりにはお土産屋が軒を連ねており、なかなか色々ありそうで元気だったら見たかったが、正直一刻も早く涼しいところで休憩したすぎて、足早に通り過ぎた。
車に着いて、涼しい〜と思った後からどんどん不快指数(主にお腹の)が増してきて、帰りの道中はほぼ覚えていない…
が、途中M様に、「たびレジ(外務省からの安全情報)で、アスワン県で原因不明の集団下痢症状が発生しているから注意ってメールきたよ!」と言われて「たびレジ登録してるの偉い〜」と言ったら「してないの!?」と怒られて、「したことないけど次からはするヨゥ…」と答えた記憶だけがある。笑
帰りは3時間くらいでトイレ休憩もなかった(検問渋滞もなかった)のが救いだった。
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午後:エジ下痢対応
13時半前にクルーズ船に到着すると、入り口前でRockyが待ってくれていた。
前日の夜はしんどそうで薬局で薬を買っていたが、今日は元気そうである。
「私もpharmacyに行きたい、下痢がやばい」と伝えたら、すぐに薬局に連れて行ってくれた(Rocky日本語対応ありがとう!!)
薬局で若いお兄さんにDiarrheaと言ったら、奥から徐に現れたおばあさんが下痢止め(Imodium)を売ってくれた。
ついでに隣のミニマーケットで水とヨーグルト飲料をたくさん購入し(クルーズ船は食費込みだが飲料別なので、部屋で飲む飲み物は外で買って持ち込んだ方が安い)、船へ戻る。
Rockyも昨日お腹の調子が悪いと言っていたので、アスワン県の集団下痢が脳裏に過るが、「ガスが溜まっただけ」と日本語で言われる。
日本語堪能だなあ…昨日来たばっかりだし、きっと集団下痢じゃないよね…と祈りつつ船へ。
午後は3時間ほどクルーズし、コムオンボというところでワニの神殿に行くことになっていたが、やめておこう…
神殿はもう十分見たし、明日も見れるから、行くのやめておきます!と宣言し、Rockyはとても残念そうにしていたが、とにかくこの下痢との戦いに勝利することに全力を尽くすことに決める。
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毎日なにかしらのタオルアートをしてくれていた
と言っても、シャワーを浴びてスッキリして、涼しい部屋で水分をとりながら寝ているだけなのだが…
何か治す方法はないものかと調べていたら、「エジプト下痢と言っていいほど、お腹を壊す人がいる」「通称カイロ腹」「ファラオの呪い、エジ下痢」などと出てくる。
さすがインドと張るエジプト、伊達じゃないぜ…うざエジじゃなくてエジ下痢が問題だったか…
具体的にやったこと
通常、感染性の下痢の場合は毒素排出のためにも下痢止めは飲まない方がいいが、今回の下痢はおそらく暑さと脂っこさが主原因だと思ったので(もし感染性ならM様にも出ている可能性が高いが、ピンピンしていたため)(M様のお腹がグローバルに調教されまくっているからかもしれないが)、薬局で買った下痢止めを飲む。
また、引き続きポカリの粉末を水に薄く溶かし、点滴がわりにちょびちょび飲み続けることで脱水症状を軽減し、発熱を予防する。あまり大量に飲んでも腸を刺激して水下痢が続くので、ちょびちょび飲むのが大事(と、以前お医者さんから聞きました)
あとはもう何も食べず、涼しくて清潔なところで休む!!
私は、コロナでもインフルでもノロでもお腹が減る人間なのだが、エジ下痢は全くお腹が減らなかった。
前日から空腹感がなかったので、もしかしたらエジ下痢の特徴なのかもしれない(食事が重めなせいかも)
結局、クルーズ1日目のランチ以降36時間程度
断食していた。
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クルーズ船の様子(伝聞)とお腹の経過
クルーズ船は初めてアスワンを出て動き始めたが、ナイル川は波もなく本当に揺れない。エンジン音がしないと動いたことに気づかないほどで、よく休めた。
移動中はみんな部屋で休むか、ラウンジやデッキでのんびりしていたみたい。
アフタヌーンティーやらナイトパーティーなどと書いてあったが特に特筆する内容はなかったとのこと。
薬を飲んだらだいぶトイレに行く回数も減り、涼しい部屋でだいぶ楽になってきたので、VPNに繋いで「天は赤い河のほとり」をDMMブックスで全巻購入するなどしていた。笑
大学生の時に読んで文庫版を集めていたが結婚前に全部売ってしまったのだ…が…ナイル川をクルーズする様子があったよなあ〜っていうかあれってテーベだったかメンフィスだったか…と気になり始めて眠れなくなってしまったのでしょうがない(M様心配してくれてたのに漫画買ってのんびりしてましたごめんね)
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夕方、コムオンボから戻ってきたM様に「車中では顔色悪くて心配だったけど、だいぶ良くなったね!」と言ってもらえた程度に回復した。
そしてM様が、「なんかさ、アブシンベルでなんとなくラムセスの自己顕示欲に既視感あると思って考えてたんだけど、ラムセス2世って跡部様っぽい。俺様ナルシーキャラ」と言うのに爆笑してしまった。
私が(M様の趣味ではないとわかりつつ)布教し続けてきた漫画のことを話してくれるM様の優しさに感謝しつつ、
「跡部様は実は仲間想いだから、ちゃんと仲間のレリーフも彫ってあげるはず…!」という私のプレゼンが始まった(無論俺様キャラであることは否定しない、アイデンティティなので)
やはり暑さと食事と早朝から目一杯のスケジュールにやられていたので、断食と休養が効果を発揮したようだ。
午後休んだだけでテニプリ布教を再開できるくらいには元気になった。
明日はまた早朝から動ける気がする!
念のため整腸剤と五苓散(水分調整機能のある漢方)を飲み、明日も晴れるぞ〜という明るい気持ちで眠りにつけたのだった。
エジ下痢度:★★★★★
うざいことはなにもなかった。ただひたすらエジ下痢だった。
(この日一番ウザかったのはラムセス2世の自己顕示欲 by M様)
申し送り
① ガイドへのチップは50−100EDP/人を基準にしていた
② トイレは20−30EDPくらい必要。小銭とトレペ持参必須
③ クルーズ船内は飲み物が高いので、水やジュースは外で買って持ち込む方がベター
④ アブ・シンベルは一回は行く価値あり!事前に知識を入れていくといいかも
⑤ エジ下痢は、下痢止め・水と経口補水液で水分補給・絶食しつつゆっくり休めば、半日でだいぶ良くなる!!
粉末の経口補水液(ポカリでも可)整腸剤と正露丸と五苓散の持参推奨(正露丸はなくても下痢止めは現地で購入できる)
⑥たびレジは登録していこう