【視聴感想】卒業
「卒業」をU-NEXTで視聴
おススメ度:★★★★☆
主なキャストと相関図:
ソ・ヘジン 人気塾講師(チョン・リョウォン)
イ・ジュノ ヘジンの元教え子(ウィ・ハジュン)
ナム・チョンミ ヘジン、ジュノの同僚(ソ・ジュヨン)
キム・ヒョンタク 大峙(テチ)チェイスの塾長(キム・ジョンテ)
感想
一話約60分で全16話。
コメディ要素は少なくて、ちょっと重い部分もあるからみるのがしんどくなるときもあったけど、それでもいろんな意味で面白かった!!
ストーリーは、ベテラン&カリスマ塾講師のソ・ヘジン(チョン・リョウォン)と、ヘジンの最初の教え子のイ・ジュノ(ウィ・ハジュン)が、同僚になり、恋人になり、トラブルになり・・という話。
ドラマの宣伝とかPR文でも「大人の恋愛」と表現されてるものが多いけど、まさにそんな感じ。映像も二人の雰囲気も音楽もしっとりしてて、フランス映画のよう(フランス映画をそんなに知らんけどww要は雰囲気がある)。
この大人の雰囲気をめちゃ作ってくれてるのが主人公のソ・ヘジン(チョン・リョウォン)。
ドラマの役での年齢は35歳設定で、実際のチョン・リョウォンは43歳らしいけど、なんていうか、めっちゃ美しいのは前提で、でもいい意味で少し枯れてる感もあってそこが本当にたまらなかった。
女性に「枯れてる」という表現は不適切かもしれないんだけど、大人の女性の落ち着き、知性、可愛さ、孤独、苦労、疲労、みたいなのが髪とか表情とか体とか全体から出てて、こりゃイ・ジュノ(ウィ・ハジュン)は惚れるし、惚れ続けちゃうよね・・・と納得してしまう感じ。
この人の雰囲気がドラマの雰囲気を作ったよなぁと感じいってしまった。
いいなぁ。わたしゃこういうイイ女になりたかったよ・・・。
で、お相手のイ・ジュノ(ウィ・ハジュン)もまた良い。
正直、年齢不詳なお顔だち。幼くもみえるし老けてもみえる。決して抜群にかっこいい!!!という顔ではないと思うんだけど、でも好かれる顔。
で、これを書くにあたっていくつか写真を眺めてたけど、この人はちょっと星野源的なお顔をしてらっしゃることに気付きました。私、星野源も好きなので、そりゃ好ましいと思うわな、と妙に納得。
似てません?
で、また音楽もいい。私、これを書くまでオールデイズの曲なのかな~~~と勝手に思ってたけど、アメリカのThe Restless Ageっていう3人組バンドがこのドラマのために作った曲とのこと。全然オールデイズじゃなかったw
たぶんアコースティックギターなのと声の感じがオールデイズっぽさを出してるんだと思うけど、これがまたしっとり感を演出していてとてもよかった。
ワタクシ的みどころポイント
①韓国のお受験事情
海外のドラマは、ドラマを通してその国の文化とか思想を垣間見ることができるのが面白いなぁと思うんだけど、このドラマはそのなかでも、「韓国のお受験事情」を感じることができてそこが良かった。
日本以上に学歴社会とはよく聞くけど実際どんな感じかよくわからないので、このドラマを通してその雰囲気を多少感じることができたと思う。
ドラマのなかでは、各塾が学校ごとにクラスを作って定期テストごとに対策を作っている様子がでてくるんだけど、日本では学校ごとのクラスとか、塾間での生徒の奪い合いとかは聞かないので、こういうのはホント韓国独自の文化なんだろうなと。定期テスト対策まで塾がやるなんて、塾に行けない子がつらすぎる世界だし、勉強できない人にはつらい社会だなぁと思ってしまった。
日本も学歴社会ではあるものの、依然より受験の多様化は進んできていると思うので、子どもにとっては日本の方がまだマシなのかなぁ・・。
学歴という点でいうと、私個人的には、学ぶトレーニングを上手にしてきたという実績は、社会にでて学びが必要となったときの基盤にできるので、学歴を全否定はしたくないという気持ちがある。学ぶトレーニングをしてきた人は、仕事で新たな学びや習得が必要な場面で習得度が全然違うと感じるので、社会で必要となるスキルのひとつだと思う。
ま、学ぶトレーニングしてなくても興味・好奇心で補うことはできるし、知識をインプットするというトレーニングはしててもそれ以外がポンコツな高学歴者もたくさんいるので、学歴がすごいから特別にすごいとも思わないけど、学歴も間違いなく長所ポイントのひとつではあるよな、とは思う。
話がそれた。
韓国の学歴社会がどこまでなのか?、そのレールから外れた人はどうなるのか?とか、韓国の学歴社会についていろいろ考えさせられた。韓国人たちはこの文化を良しと思っているのか、改善する気もないのか、という点も気になる。行き過ぎた学歴競争は、あんま幸せにならない社会にみえる。
②塾間、塾内のライバル意識がすごい
主人公たちが務める大峙(テチ)チェイスという塾と、チェソン国語塾という塾の対立も描かれるんだけど、塾同士で、講座の曜日調整やら特別講座やらでの駆け引きをしてるし、講師の引き抜き話とかもあるし、ヒリヒリしてて大変そう。
塾間でもヒリヒリしてるし、塾内の講師同士もライバル意識が強くて、カリスマ講師ソ・ヘジン(チョン・リョウォン)への妬み・嫉み・ひがみとか対抗心とか、人の野心と生々しい感情がめっちゃ出てて、正直、こんなひりつく職場、私は無理だわ・・・。
日本にも塾はいっぱいあるし、講師同士のライバル意識ももちろん多少はあるんだろうけど、たぶんこんなハードじゃない気がする。
講師たちも塾外でもみんな勉強しまくってるし、生活不規則だし、プライベートかなり犠牲にしないとだし、塾って職場環境としては最悪だな・・・と思ってみてました。
③ひりつく喧嘩のシーン
ソ・ヘジン(チョン・リョウォン)と、チャニョン高校の教師ピョ・サンソプとのひりつく対話から始まって、このドラマでは何回か激しめに口論してるシーンが登場します。
そのなかでもめっちゃ良かったのが、ソ・ヘジン(チャン・リョウォン)と、イ・ジュノ(ウィ・ハジュン)の塾での大喧嘩。
今後の授業の方向性とどう子どもたちを育てるべきかってのでものすごい口論をするんだけど、まわりでみている塾講師たちも「壮大なテーマで喧嘩してる」ってつぶやくほど。
このときには二人はもう恋人同士なんだけど、仕事と教育に本気で向き合っているからこその口論だよな~~~と思って、すごくグッときました。
そのほかにも、ソ・ヘジン(チョン・リョウォン)と、チェソン国語の塾長チェ・ヒョンソンとの対話とか、イ・ジュノ(ウィ・ハジュン)と副塾長ウ・スンヒの対話とか、ヒリヒリヒリヒリする対話劇が要所要所にあって、みててゾクゾク。
で、またリアルなのが、主人公たち、だいたい戦い終わったあと、震えてるんですよ。
「あーーーわかる、この言葉で戦いあったあとの終わってからの震え・・・、超わかるーーーー」と思ってみてました。
そういうリアルさもすごくよかった。
他にもみどころたくさんあるんだけど、すごく感情が動かされたし、韓国の文化にも触れることができためっちゃいいドラマでした!!
ただ、私好みの観た後楽しい気持ちになれるものかというと、その点についてはいまひとつなので、おススメ度は★は4つで。