猿くんに犬くん、おまけにキジくんにまで 助っ人を断られてしまった桃太郎。 仕方なく一人ぼっちで、恐る恐る鬼ヶ島へとやって来ました。 桃太郎 「あ〜あ、みんなひどいよな。チャッカリきび団子だけ食っちゃったさ。 それにしても、鬼ヶ島ってもっと怪しい所かと思ったけど、何だか過ごしやすそうな所だなぁ。鬼なんてどこにいるんだろう」 兄鬼「こんにちは〜」 弟鬼「こんにちは」 桃太郎「うわっ、鬼だ!」 兄鬼「はい、鬼で〜す。鬼ヶ島へようこそ〜」 桃太郎「え、え、え、お、お、お、鬼?」
猿くんに続いて、犬くんにも鬼ヶ島行きを断られてしまった桃太郎。 頼みの綱のキジくんの家へやって来ました。 桃太郎「おーい、キジく〜ん居るかい?キジく〜ん、キジく〜ん、居る〜?」 キジくん「ご近所迷惑です。お静かに願ます。何だ、桃太郎くんか。何か御用ですか?」 桃太郎「お願いがあります」 キジくん「何でしょう。大変嫌な予感がします」 桃太郎「僕と一緒に鬼ヶ島に行ってください。お願いします」 キジくん「それは鬼ヶ島に同行しろというご依頼でしょうか」 桃太郎「はい、大正解!お礼に
猿くんに助っ人を断られた桃太郎、今度は犬くんの家へ。 桃太郎「おーい、犬くん、いるかい?犬く〜ん、犬く〜ん、犬くんいる〜?」 犬くん「犬はいぬ」 桃太郎「相変わらずつまんない」 犬くん「なんか用?」 桃太郎「お願いがあってさあ。鬼ヶ島、行ってくんない?おいらと一緒に」 犬くん「ええ〜、まさかとは思うけど鬼退治だったりして、はははは」 桃太郎「当たり!」 犬くん「マジ?」 桃太郎「マジ。だからこれ、きび団子」 犬くん「お婆の?」 桃太郎「お爺の」 犬くん「じゃあ安心だ」 桃太
毎日ダラダラ過ごしていた桃太郎。お婆さんに おばあ「コラ、桃太郎!いつまで寝とるんじゃ!早よ起きんかい、 ボケ! 図体ばっかりデッカくなって、食っちゃ寝、食っちゃ寝して、いい加減シャンとせんか、シャ ンと!」 毎度のことながらタンと怒鳴られ、 おじい「婆さんや、もうちょっと優しゅうに、なぁ」 おばあ「爺さんが甘やかすからじゃ」 おじい「わ、わしか?」 お爺さんまで巻き添えになり おばあ「鬼退治の一つでもバシッと決めてこい!」 と追い出されてしまいました。
たんぽぽの綿毛が旅をします。 空をゆき、住み着く街を探して、旅をします。 風に舞い、木の葉にはじかれ、ツバメの背に乗り、旅をします。 丘を越え、川を下り、見知らぬ街へ ネコの鼻に乗り、町外れの小さな森の お菓子のような家へとやって来ました。 女の子をギュッとしたのは、小さな可愛いおばあちゃん。 おばあちゃんのメガネにぶら下がって、庭先へ。 庭にはすっくりと伸びた菊の花が、空を見上げて誇らしく咲いています。 綿毛は一目で恋をしました。 「そうだ、ここで暮らそう」 そう決めた
昔、うちの庭に大きな桜の木があってな、俺の部屋は二階だったから、春になると窓は一面桜の花。ちっぽけな家だったけど、その桜の木だけが唯一の自慢でさ、風が吹くと、よく部屋の中に花びらが入ってきちゃって、お袋が掃除に困ってたよ。 うちは線路沿いだったから、桜の木の向こう側を電車が走ってて、うちの前が丁度カーブになっててさ、電車の窓からみんな桜の木を見て「わーっ」って大っきな口開けてニコニコしてるのを見ると、何か妙に嬉しかったなぁ。 ある日学校から帰ると、お袋が知らないオッサンと話
はじめまして、モッキーです。カレーが天敵、抱腹絶倒の方向音痴、 歌ったり、踊ったり、芝居をしたり、とにかく楽しい事が大好物の、日本一マジメなお調子者です! ケンカや争い事が大の苦手。なんとなく険悪な雰囲気を察知すると、静かに消え去ります。 そうそう、もう一つ苦手なのが数字。数字の話になるとどうやら耳が聞こえなくなるみたいです、ハイ。 ここでは日々転がっている、何気ない話やほっこりエピソードを短く書いて行けたらなぁ…と思っています。 ぜひぜひ、覗きに来て下さいね。